SNS研修で炎上・情報漏洩を防ぐ!5大媒体のリスクと事例・初動対応・進め方

  • コンプライアンス
  • 情報セキュリティ

2026年10月8日(木)

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監修者
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ヒューマンキャピタルパートナーズ株式会社 代表取締役/人的資本経営・組織開発コンサルタント

堂前 晋平

組織・人材開発の専門家として、社員1万人を超える大手IT企業から10名以下の日本料理店まで、延べ500社・5万人超の支援実績を持つ。
大企業での営業経験を経て、ベンチャー企業にて支社設立・事業責任者・取締役としてIPO、さらに子会社設立を経験。上場企業のグループ人事責任者としてM&A後のPMIを担い、社員70名から400名への急成長を支援。これらの多様な経験を活かし、経営と人事の両視点から戦略的人材マネジメントを実践。日本経営品質賞本賞、ホワイト企業大賞、グッドカンパニー大賞などの受賞に寄与。2023年8月manebiのCPO(Chief People Officer)就任。現在はISO30414のリードコンサルタントとして人的資本経営の推進支援や社員研修の講師としても登壇中。

「鍵アカウントだから大丈夫」「すぐ消せば問題ない」。そんな思い込みが、組織の信頼を根底から揺るがし、事業停止すら招きかねない重大事故の入り口になっています。2025年から2026年にかけて、金融機関や病院、放送局、教育機関、官公庁など、業種を問わずSNS投稿がきっかけの情報漏洩が相次いで公表されました。

企業と社員を守るためには、ルールを定めて罰するだけでなく、なぜその行動が危険なのかを社員自身に理解してもらい、万が一のときに正しく動ける状態をつくることが大切です。

本記事では、最新の調査データと実際に起こり得るシチュエーションをもとに、SNS情報漏洩が起こる原因、媒体別のリスク、気づいたときに取るべき初動対応と絶対に避けるべきNG行動、そしてそれらを全社に定着させるSNS研修の進め方までを解説します。

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SNS研修で企業と社員を守る

SNSは私たちの生活に欠かせないものですが、使い方を誤ると企業にとって大きな損失につながることもあります。社員の何気ない投稿が炎上を引き起こしたり、大切な情報が外部に漏れたりする問題が後を絶ちません。

SNS投稿のルールを整備している企業は23.2%にとどまる

帝国データバンクが2026年5月8〜12日に実施した「SNS投稿に関する社内ルールの整備状況アンケート」(対象1,355社)によると、従業員のSNS投稿に関する社内ルールを整備している企業は23.2%にとどまり、「ルールを設ける予定はない」企業が32.0%にのぼりました。7割近くの企業でルールが未整備という状況です。

企業規模別では、大企業の50.5%に対し、小規模企業では9.8%と大きな格差が生じており、規模の小さい企業ほど対策が遅れている実態が浮き彫りになっています。

ルールが無い状態では、社員は「どこまでがセーフで、どこからがアウトか」を判断できません。SNSの正しい使い方と、トラブル時の動き方を研修で学ぶことで、リスクを未然に防ぐことができます。

SNS研修には「リスク対策型」と「活用・運用型」がある

ひとくちにSNS研修といっても、目的によって大きく2つに分かれます。

種類主な対象学ぶ内容
リスク対策型全従業員(新入社員〜管理職)炎上・情報漏洩の事例、投稿前の確認ポイント、ガイドライン、トラブル時の報告・初動対応
活用・運用型公式アカウントの運用・広報担当者媒体ごとの特徴、投稿企画、効果測定、公式アカウントの炎上対策

本記事では、全従業員を対象とする「リスク対策型」のSNS研修を中心に解説します。公式アカウントを運用していない企業でも、従業員一人ひとりが私物スマートフォンでSNSを使っている以上、リスク対策型の研修はすべての企業に必要です。

炎上・情報漏洩が企業に与える5つの損失

社員1人の投稿がきっかけでも、その影響は組織全体に及びます。

  1. ブランドイメージの毀損:「管理体制が甘い企業」という印象が広がり、長年築いた信頼が一瞬で失われます
  2. 売上・業績の悪化:顧客離れや取引停止、不買運動につながることがあります
  3. 採用活動への悪影響:検索結果に炎上の記事が残り続け、応募者の減少や内定辞退を招きます
  4. 従業員の士気低下:社員が自社に誇りを持てなくなり、離職につながるおそれもあります
  5. 法的・金銭的な責任:個人情報が漏洩した場合は、本人への通知や個人情報保護委員会への報告、損害賠償への対応が必要になることがあります

SNS研修の実施形式と選び方

まずは結論として、SNS研修の主な実施形式を比較表でご覧ください。

研修の形式メリットデメリットおすすめの企業
集合研修直接の対話で理解が深まる参加者の日程調整が難しい少人数で議論を重視する企業
オンライン研修(ライブ配信)拠点が離れていても同時に受講でき、質疑もできる通信環境に左右され、全員の日程を揃える必要がある複数拠点がある企業
eラーニング自分のペースで学習でき、受講状況を管理しやすい疑問をその場で聞きにくい多様な働き方を取り入れる企業、全従業員に一斉に実施したい企業
ワークショップ(ケーススタディ)実際の写真や事例を使って考えるため、自分事として捉えやすい進行役の準備と時間が必要管理職や広報担当など、判断力を鍛えたい層がいる企業

全従業員への知識のインプットはeラーニングで行い、管理職や担当者はワークショップで判断力を鍛える、といった組み合わせ(ハイブリッド型)も効果的です。従業員のSNSリスク対策にお悩みなら、2,100コース・10,000本以上の教材(オプション動画を含む)が使い放題のmanebi eラーニングをご検討ください。

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SNS情報漏洩とは?主な原因と「限定公開」の落とし穴

SNSを通じた情報漏洩というと、不正アクセスやアカウント乗っ取りを思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし実際には、日常のちょっとした操作ミスやSNSへの「映り込み」といった些細な隙から発生しているケースがほとんどです。

SNSが原因の情報漏洩は「悪意」より「日常の不注意」から起こる

東京商工リサーチが2026年6月1〜8日に実施した「「SNS投稿」約50社に1社が情報漏えいを経験 就業中の個人スマホ使用 7割超が「禁止していない」」調査(有効回答6,942社)によると、過去3年間にSNS投稿による情報漏えいを経験した企業は2.2%(154社)、約50社に1社の割合にのぼります。

さらに、就業中の個人スマートフォン利用を禁止していない企業は76.8%にのぼり、利用ルールを設けている企業でも「ルールが遵守されている」と回答したのはわずか33.8%にとどまりました。私物スマートフォンでの何気ない撮影が、情報漏洩の入り口になりやすい実態がうかがえます。

SNS投稿による情報漏洩の主な4つの原因

2025〜2026年に公表された事例を見ると、原因は大きく4つのパターンに分けられます。

  • 職場の様子を撮影した際の「映り込み」:ホワイトボード、PC画面、業務書類、受付モニターなどが撮影範囲に入ってしまうケース
  • 業務資料そのものを撮影・投稿してしまう:カルテ画像や実習報告書など、本人が「公開してよい」と判断しても、業務で扱う記録を個人端末に移した時点で組織の管理から外れます
  • 業務で得た情報の目的外利用:取材や業務で知り得た情報を、個人のSNSアカウントへ掲載してしまうケース
  • 投稿から発覚までに時間が空く:投稿から半年〜1年以上経ってから第三者の通報で発覚することも珍しくありません

一度投稿された情報は、たとえ投稿者本人が削除しても、第三者が保存・転載している可能性があります。

「限定公開」「鍵アカウント」は安全ではない

たとえ限定公開であっても、第三者によるスクリーンショットや画面録画によってデータは一瞬で保存され、SNSの枠を超えて瞬時に拡散する可能性があります。

実際に、ある病院では看護師が入院患者のカルテ画像をSNSの限定公開機能で投稿した事案が、また別の病院では業務委託先の職員が患者の受付モニターを撮影し、閲覧者を限定した状態で投稿した事案が、いずれも情報漏洩として公表されています。

限定公開・鍵アカウントは「閲覧者を少なくする機能」であって、機密情報を安全に共有する仕組みではありません。この誤解を解くことが、SNS研修の重要なテーマのひとつです。

研修で扱うべき4つのテーマ

効果的なSNS研修をおこなうためには、以下の4つのキーワードを軸に内容を組み立てることが重要です。

炎上リスクの理解と「当事者意識」の醸成

最も優先すべきは、どのような投稿が批判を集め、炎上に発展するのかを具体的な事例から学ぶことです。「自分はフォロワーが少ないから大丈夫」「匿名のアカウントだからバレない」といった油断が、実は最も危険です。

過去の事例を振り返ると、何気ない日常の投稿から個人が特定され、企業にクレームが殺到するケースが後を絶ちません。「誰かが見ているかもしれない」という想像力を養い、当事者意識を持たせることが炎上防止の第一歩となります。

情報漏洩の防止:写真の背景や「ここだけの話」の怖さ

意図的な機密情報の持ち出しだけでなく、SNS特有の「無自覚な情報漏洩」への対策も必須です。例えば、オフィス内で撮影した写真の背景に顧客リストや開発中の製品が映り込んでいたり、居酒屋での同僚との会話を「今日職場でこんなことがあって…」と軽い気持ちで投稿してしまったりするケースです。

「どこからが機密情報にあたるのか」「写真や動画をアップする前に確認すべきポイントは何か」という具体的なチェックリストを共有し、日々の業務における情報管理の意識を高めましょう。(チェックリストは後述の「投稿前チェックポイント」で紹介します)。

コンプライアンスの意識:業務時間外でも「企業の看板」を背負っていること

最後に欠かせないのが、社会人としてのコンプライアンス(法令遵守・倫理観)の教育です。業務時間外のプライベートなSNS利用であっても、プロフィールに社名を記載していたり、過去の投稿から勤務先が推測できたりする場合、その個人の発言は「企業の総意」として捉えられかねません。

「プライベートだから自由」ではなく、企業の看板を背負っているという責任感をどう育むかが、人事・教育担当者の皆様の腕の見せ所とも言えます。

報告・初動対応:「こっそり削除」をさせない仕組みづくり

どれだけ注意していても、ミスを完全になくすことはできません。だからこそ研修では、「起きた後にどう動くか」まで教える必要があります。

不適切な投稿に気づいた社員が、怒られることを恐れて独断で削除・隠蔽してしまうと、被害の拡大や発覚の遅れにつながります。「誰に・何を・どの順番で報告するのか」を研修で明確にし、社員が安心して報告できる雰囲気をつくることが、被害を最小限に抑える鍵です(具体的な手順は後述の「4ステップ初動対応」で解説します)。

SNS媒体別!企業が警戒すべき炎上・情報漏えいリスク

ひとくちにSNSといっても、文章で気軽につぶやくものから、写真やショート動画を共有するものまで、その特徴や利用している年齢層は様々です。そして重要なのは、それぞれの媒体によって「炎上や情報漏洩が引き起こされるパターン」が全く異なるということです。

「若手社員が悪気なくアップした社内での動画」や「匿名だからと気を抜いて書き込んだ仕事の愚痴」が、ある日突然、企業ブランドを根底から揺るがす大きなトラブルに発展してしまうのが、今の時代の怖さでもあります。

ここでは、代表的な5つのSNS(X、Instagram、TikTok、Facebook、LINE)に焦点を当て、それぞれの特性と、企業が特に警戒すべき具体的なリスクについてわかりやすく解説します。

X: 匿名性による気の緩みと、爆発的な拡散力

Xの最大のリスクは「匿名(裏垢)だからバレないだろう」という社員の気の緩みです。実社会での立場が隠されているという安心感から、仕事の不満や顧客への愚痴、あるいは社内の機密情報を、親しい友人への備忘録感覚で投稿してしまうケースが後を絶ちません。

しかし現代では、わずかな背景画像や過去の投稿内容、スクリーンショットの流出から、驚くべきスピードで個人が特定されます。一度「〇〇会社の社員だ」と紐付けば、個人の愚痴が「企業の不祥事」へと直結し、消えることのないデジタルタトゥーとして企業と本人の未来を奪いかねません。

Instagram: 「24時間で消えるから大丈夫」というストーリーズの油断

Instagramでは、特に若手社員が陥りやすい「24時間で消えるストーリーズ機能」への過信が危険です。「親しい友人しか見ていないし、すぐに消えるから大丈夫」という油断から、不適切な悪ふざけ(バイトテロ等)の動画をアップしてしまう事故が頻発しています。

しかし、視聴者がスマートフォンの画面録画機能を使えば、データは半永久的に保存されます。一度ネット上に流出した動画は、拡散の連鎖を生み、完全に消し去ることは不可能であることを、研修を通じて強く認識させる必要があります。

TikTok: 社内撮影による「機密情報の映り込み」リスク

ショート動画のTikTokでは、悪意のない承認欲求が思わぬトラブルを引き起こします。例えば、休憩中に社内で流行りのダンス動画を撮影した際、背景のホワイトボードに書かれたプロジェクト名や、顧客リストが開かれたPC画面、社員証などが映り込んでしまう「意図せぬ情報漏洩」です。

また、制服や社内でふざけた動画を投稿することは、顧客や取引先に「管理体制が甘い」「プロ意識が低い」という強烈な不信感を与え、業績悪化に直結するリスクを孕んでいます。

Facebook: 実名・勤務先公開によるブランド毀損リスク

Facebookは他のSNSと異なり「実名制」であり、プロフィールに「勤務先」を登録する文化が根付いています。そのため、休日のプライベートな時間であっても、公序良俗に反する発言や差別的な投稿を行った瞬間に、「こんな人物を雇用している企業」として組織全体の責任が問われます。

個人の失言が、そのまま企業のブランド価値を大きく毀損してしまう構造的なリスクがあることを、ベテラン社員や管理職層も含めて再確認する必要があります。

LINE:プライベートとの混同による「誤爆」とシャドーITの危険性

日本で最も利用されている連絡ツールであるLINEですが、企業にとっては「クローズドな空間だからこその落とし穴」が存在します。最も多いトラブルが、送信先を間違える「誤爆」です。社内の不満や取引先への愚痴、あるいは機密情報が含まれたファイルを、誤って取引先本人のグループラインに送信してしまうといった事故が後を絶ちません。

また、会社が許可していない個人のLINEを業務連絡に使うこと(シャドーIT)は、極めて危険です。スクリーンショットを撮られて外部に流出するリスクがあるだけでなく、従業員が退職する際、個人のスマートフォンに顧客の連絡先や業務データがそのまま残ってしまうという重大な情報漏洩につながります。

「便利だから」という理由で個人のLINEを業務利用させず、会社指定のツールを徹底させるなど、情報セキュリティの観点から明確なルールを敷くことが急務です。

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シチュエーション別に見る、情報漏洩のNG行動と正しい対応

情報漏洩は、誰にでも起こり得る身近なリスクです。ここでは研修の題材としても使える3つのシチュエーションから、NG行動と正しい対応を見ていきましょう。

ケース1:SNSへの映り込みによる情報漏洩

ある金融機関では、職員が営業店の執務室内を撮影した動画をインターネット上に投稿したことで、動画に映り込んだ顧客情報照会票から、顧客の住所・氏名・生年月日・電話番号・取引内容が第三者から閲覧可能な状態となる事案が公表されています。

投稿者に情報を盗み出す意図はなく、自分や職場の様子を何気なく撮影した際に、書類が映り込んでしまったケースがほとんどです。デスク上の飲み物や社員証、PC画面、窓ガラスへの反射など、被写体以外の隅々にまで気を配らなければ、思わぬ形で機密情報が映り込んでしまいます。

ケース2:不適切投稿に気づいた時の「こっそり削除」

不適切な投稿をしてしまったことに気づいたとき、絶対に避けたいのが「上司への報告なしでの独断対応」です。

NG例 

「今のうちにファイルを消して、何もなかったことにしましょう」 「そうだね。とりあえず今すぐデータをこっそり削除して、報告せずに黙っておこう」

「証拠隠滅」と捉えられかねないこっそり削除、火に油を注ぐ感情的な反論、被害を拡大させる放置・隠蔽——これらはすべて事態をさらに悪化させる危険な行為です。

OK例 

「すぐにアクセス権を非公開にして公開を停止して、それから直ちに上司と担当部署に報告しましょう」 「データは勝手に消さず、隠さず、ありのままの状況をすぐに報告・連絡します」

異変に気づいた時は、独断で処理せず、まずは即座に上司や担当部署へ報告することが何より重要です。

ケース3:クラウドへの誤アップロード

SNSに限らず、クラウドサービスへの誤ったファイルアップロードも身近な情報漏洩リスクです。実際に、ある委託事業では、資料配布用のクラウドサービスにおいて確認不十分によるデータの誤格納が発生し、セミナー参加者498名分の名簿データが約15分間、外部から閲覧・ダウンロード可能な状態となる事案が発生しています。

データ格納や公開の前に一呼吸置いて、アップロード先に間違いがないかを点検する習慣が、こうした事故を防ぎます。少しでも迷ったら、その場で操作を止めましょう。

情報漏洩を防ぐための投稿前チェックポイント

投稿ボタンを押す前に、次のポイントを習慣的に確認しましょう。研修資料や社内掲示にそのまま活用できます。

  • 社員証のIDやQRコードが写り込んでいないか
  • デスクの付箋やメモが写り込んでいないか
  • PC画面や窓ガラスへの反射、窓の外の風景が写り込んでいないか
  • そもそも社内で撮影した写真を外部で利用してよいのか
  • 投稿前に自分1人で判断せず、担当部署によるダブルチェックを受けているか

「これがテレビのニュースで流れても問題ないか」という基準で、被写体以外の隅々にまで目を凝らすことが有効です。1%でも不安を感じたら投稿しない——この慎重な姿勢こそが、自分や組織をトラブルから守ります。

情報漏洩に気づいた時の「4ステップ初動対応」

万が一、不適切な投稿やデータの誤公開に気づいた場合は、次の4ステップで対応します。管理職研修では「部下から報告を受けた側」の動き方として教えることも効果的です。

STEP1:独断で処理せず、即座に上司・担当部署へ報告する

不適切な投稿やデータの誤公開に気づいたら、自分1人で解決しようとせず、まずは上司や担当部署へ即座に報告します。こっそり削除して黙っておくことが、最も危険な行動です。

STEP2:データを勝手に削除せず、まずアクセス権限を非公開にする

投稿やデータを慌てて消去するのではなく、まずはアクセス権を非公開にする、公開を停止するなど、被害の拡大を止める対応を優先します。

STEP3:投稿内容・公開範囲・閲覧状況を記録し、証拠を保全する

投稿された画像や動画、投稿日時、公開範囲、閲覧者数、転載の有無などを記録します。削除を急ぐあまり証拠を消してしまうと、後から影響範囲を確認できなくなります。

STEP4:個人情報が含まれる場合は、関係者への連絡と報告要否を確認する

対象者の特定と本人への連絡、個人情報保護委員会などへの報告が必要かどうかを、上司・担当部署とともに判断します。SNSやまとめサイトへの転載がないかもあわせて確認しましょう。

情報漏洩を隠蔽・放置した場合の「被害パターン」

  • こっそり削除する:証拠隠滅とみなされ、ネット上での大炎上や個人の責任問題へと発展する最悪の事態を招きます
  • 感情的に反論する:火に油を注ぐ結果となり、事態をさらに悪化させます
  • 放置・隠蔽する:発覚まで数か月〜1年以上を要するケースも珍しくなく、発覚が遅れるほど説明責任は重くなり、企業の信用失墜も大きくなります

いずれのパターンも、当事者が「バレなければ大丈夫」「自分でなんとかしよう」と一人で抱え込んでしまったことが、被害の拡大につながっています。

SNSガイドラインの策定と周知の重要性

SNS研修を効果的に機能させるために、研修と同じくらい重要なのが「SNS利用ガイドライン(ソーシャルメディアポリシー)」の策定です。どれほど素晴らしい研修を実施しても、自社の明確なルールが存在しなければ、社員は「どこまでがセーフで、どこからがアウトなのか」という判断基準を持つことができません。

万が一のトラブル時、ガイドラインが「企業の盾」になる

ガイドラインには、「機密情報の取り扱い」「会社名やロゴの無断使用禁止」「誹謗中傷の禁止」など、具体的な禁止事項と推奨される行動を明記します。

これを事前に定めておくことは、社員を迷わせないためだけでなく、万が一従業員が不適切な投稿をしてしまった際に「企業としては明確に禁止し、教育していた」という証明(企業の盾)となり、法的・社会的なダメージを最小限に抑えるリスクマネジメントに直結します。

「作っただけ」は最も危険。全社への周知と理解度チェックが鍵

しかし、多くの企業が陥りがちな罠が「ガイドラインを作成して、社内ポータルやPDFで配布して満足してしまう」というケースです。 ハイブリッドワークなど多様な働き方が定着した現代において、「掲示板に置いておいたから見ておいて」という一方的な通達では、驚くほど現場には浸透しません。

重要なのは、「全従業員が確実にガイドラインに目を通し、内容を理解したか」を会社側が正確に把握し、定期的に周知し続ける仕組みを作ることです。

現場の負担を減らす!効果的なSNS研修の進め方4つのステップ

「SNS研修の重要性は理解したけれど、日々の業務に追われる現場の社員を集めて研修を行うのは現実的に難しい…」 そのようなお悩みを抱える人事・教育ご担当者様も多いのではないでしょうか。ハイブリッドワークが定着した現代において、全員を一つの会議室に集める集合研修は、スケジュール調整だけでも多大なコストがかかります。

研修を成功させる秘訣は、「社員の学びやすさ」と「管理者の負担軽減」を両立させることです。以下の4つのステップに沿って、無理のない効果的な研修プロセスを構築しましょう。

ステップ1:現状の課題整理とルールの共有(ガイドライン周知)

まずは自社のSNS利用ガイドラインを最新化し、全社員に共有します。研修の冒頭で「なぜ今、この研修をやるのか」「自社のルールはどうなっているのか」という大前提を明確にすることで、学習への納得感を高めます。

ステップ2:階層や業務に合わせた「対象者別」の教材選定

全社員に全く同じ内容を受けさせるのではなく、新入社員には「SNSの基礎とリスク」、管理職には「部下がトラブルを起こした際の初期対応」など、立場に応じた内容を提供することが効果的です。

対象者重点的に扱う内容
新入社員・若手社員SNSの基礎とリスク、炎上事例、投稿前チェックポイント、社会人として「企業の看板」を背負う意識
一般社員社内撮影時の映り込み、私物スマートフォンの利用ルール、誤アップロード・誤送信の防止、気づいた時の報告
管理職・役員部下から報告を受けた際の初動対応、報告しやすい職場づくり、対外的な説明責任
公式SNSの運用担当者投稿の承認フロー、公式アカウントでの炎上対応、ガイドラインの運用

また、「SNSに個人情報を書かない」と伝えるだけでは、写真や動画の背景に情報が映り込む事故は防ぎにくいものです。実際の職場写真を使って「どこに情報が映り込んでいるか」を探す演習など、実践的な内容を組み合わせると理解が深まります。

ステップ3:業務を圧迫しない「マイクロラーニング」の導入

まとまった時間を確保するのではなく、1回5分〜10分程度で視聴できる短い動画教材(マイクロラーニング)を活用しましょう。通勤時間や業務の隙間時間にスマートフォンから手軽に学べる環境を整えることで、現場の反発を防ぎ、受講率を劇的に向上させます。

ステップ4:受講状況の可視化と「理解度テスト」による定着化

研修は「実施して終わり」が最も危険です。必ず確認テストを行い、知識が定着しているかを測りましょう。同時に「誰が未受講なのか」を把握し、期限内に完了するようリマインドを行う仕組みが不可欠です。

あわせて受講後アンケートで「わかりにくかった点」を集め、次回の研修内容に反映しましょう。SNSの機能やトラブルの傾向は常に変化するため、最新の事例を取り入れながら年1回以上の定期実施とすることで、社員の意識を高く保てます。

manebi eラーニングを活用した成功事例

manebi eラーニングを活用して、SNS・情報セキュリティ・コンプライアンス教育を全社に浸透させた企業の事例をご紹介します。

外為ファイネスト株式会社

全国に多店舗展開をおこなう外為ファイネスト株式会社では、アルバイトやパートを含む全従業員へ向けたコンプライアンスやルール周知に課題を抱えていました。manebi eラーニングの導入により、スマートフォンから業務時間内に受講できる環境を整備。これまで各店舗の店長が個別におこなっていた指導の負担を大きく減らしつつ、全社で統一された内容の教育をスピーディーに行うことが可能になりました。

日本交通株式会社

タクシー業界大手の日本交通株式会社では、これまで乗務員を集めておこなう研修における、会場の確保や日程調整の手間が大きな負担となっていました。manebi eラーニングを導入し、コンプライアンスや接客マナーなどの研修をオンライン化。乗務員が待機時間など業務時間内の空き時間を活用して学習できる仕組みを整えることで、全国の営業所で質の高い教育を均等に届けることに成功しています。

manebi eラーニングの特徴

SNS研修をはじめ、社員の教育にかかるコストや手間に悩んでいませんか。manebi eラーニングには、企業の人事担当者をサポートする4つの強みがあります。

業界で最安級の価格設定

40名以上でのご利用なら、1人あたり月額500円から導入できます。少人数の場合でも月額19,800円からスタートでき、使った分だけ費用がかかる仕組みなので、無駄なコストを抑えられます。

豊富な教材のラインナップ

コンプライアンスや情報セキュリティ、ビジネスマナーなど、2,100コース・10,000本以上の教材(オプション動画含む)が揃っています。自社独自のルールをまとめた教材をアップロードする機能や、プロによる動画制作の代行サービスもご利用いただけます。

直感的な使いやすさ

パソコンの操作に不慣れな方でも迷わず使える、わかりやすい画面設計です。多くの企業から高い評価をいただき、ITツールの口コミサイトでも使いやすさの面で支持されています。

参照:https://www.itreview.jp/products/playse/reviews

学ぶ文化を育む仕組み

累計1,400万回以上の受講完了実績があり、社員が自発的に学びたくなるような機能が充実しています。成長を後押しする環境作りをしっかりとサポートします。

よくある質問

Q1.manebi eラーニングではSNSから情報セキュリティまで包括的な教育ができますか?

A.はい、manebi eラーニングでは、SNSの適切な使い方に関する教材はもちろん、『情報セキュリティの基礎』や『個人情報保護の基本ルール』といった、全従業員に必須のコンプライアンス教材も豊富に標準搭載しています。

Q2.SNS研修は一度おこなえば十分でしょうか?

A.入社時の研修にくわえて、定期的に実施することをおすすめしています。SNSの利用環境やトラブルの傾向は常に変化しているため、最新の事例を継続して学ぶことで、社員の皆様のリスクに対する意識を高く保つことができます。

Q3.限定公開や鍵アカウントであれば投稿しても問題ありませんか?

A.いいえ、限定公開・鍵アカウントは「閲覧者を少なくする機能」であり、情報を安全に共有する仕組みではありません。第三者によるスクリーンショットや画面録画、転載によって、意図せず情報が拡散する可能性があります。業務に関する情報は、公開範囲にかかわらず個人のSNSへ投稿しないことを原則としましょう。

Q4.不適切な投稿やデータの誤公開に気づいたら、まず何をすべきですか?

A.自分1人で判断・対応せず、すぐに上司や担当部署へ報告してください。データを慌てて削除するのではなく、まずアクセス権を非公開にするなど被害拡大を防ぐ対応を優先し、投稿内容や公開範囲などの記録を残すことも重要です。

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