ハラスメント研修とは?防止研修の内容や実施ポイントについて解説

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2022年10月19日(水)

目次

近年、ハラスメント研修を実施する企業が増加。その背景にあるのは、国が対策として企業へパワハラ防止法を適用するといった、ハラスメント対策への整備が進んできている点です。今や企業全体でハラスメント発生の対策、防止に努めることが必須の時代になってきたといえるでしょう。

今回は、ハラスメント研修の実施を検討している企業向けにハラスメントの基礎知識や研修の内容等について、詳しく解説します。

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ハラスメントとは?

ハラスメントの定義

ハラスメントは、「harassment」という英語であり、「いじめ、嫌がらせ」という意味があります。

近年、職場におけるいじめ、嫌がらせが人権侵害になるだけでなく、うつ病などの健康障害や活力低下を引き起こすことが明らかになり、法的規制が強化されています。しかし、ハラスメントを一律に定義することは難しく、企業がハラスメント対策を講じる上での課題にもなっています。

被害者がハラスメントとして不快に受け止めるかどうかがポイントとなりますが、言動が意図的であったかどうかは問われません。客観的にみて該当するかどうかは、当事者の関係や言動によるハラスメントの種類によって分類し、理解しておくことが大切です。

ハラスメントについては「ハラスメントの種類を一覧表でチェック!発生する要因とリスクも解説」も参考にしてください。

なぜハラスメント研修が必要なのか?

ハラスメント防止対策措置の義務づけが法律で強化され、違反した場合、指導・勧告や企業名公表の対象となる場合もあります。しかし、よく理解しておかなければならないのは、実際にハラスメントによって被害者が生じた場合のリスクです。

  • 身体的・精神的苦痛を与える不法行為とされれば、加害者は損害賠償責任を負うことになります(民法709条)。
  • また、その場合、事業主も使用者責任を免れず、同様に損害賠償責任を負います(民法715条)。

​​​​​​​訴訟になれば、企業の社会的評価に影響することは間違いありません。また最近、このようなことはSNS上で否定的な意見としてすぐに拡散されてしまいます。人材確保においても問題を生じるでしょう。​​​​​​​こうした事態になれば、ほか従業員の就業意欲が悪化し、生産性の低下にくわえ、風評からも業績の悪化に至る可能性があります。

よって​​​​​​​ハラスメント研修は、従業員の就労環境を健全にするとともに、経営リスクを回避するために不可欠な取り組みであるといえるのです。

コチラの記事も「パワハラ防止法とは?概要と企業が取るべき具体的な対応策を解説」も参考にしてください。

ハラスメント研修の内容

ハラスメント研修の内容は、基本的に3つのステップにわかれます。

  1. ハラスメントについて知識をつける
  2. 現状の振り返りとハラスメント防止の心構えを学ぶ
  3. ハラスメントが起きたときの対処法を学ぶ

①ハラスメントについて知識をつける

まずは、ハラスメントの基本を学びます。無自覚なハラスメントが少なくないことから、問題となる言動について共通認識を持つことが大切です。ハラスメントの線引は人によって異なります。パワハラの場合、善意で厳しく指導しているつもりで本人の人格を否定していることがあります。同様に何気ない冗談のつもりで言ったことも、相手を不快にさせればセクハラになってしまいます。

世代によるギャップもあり、何がハラスメントに該当するか、職場でしっかり共通認識を持つことが大切です。ハラスメントの知識を習得するとともに具体的に注意すべき言動について認識を徹底します。

コチラの記事も「どこからがパワハラ?パワハラの定義と判断基準について詳しく解説!」も参考にしてください。                   

②現状の振り返りとハラスメント防止の心構えを学ぶ

次に、職場の現状を振り返り、ハラスメントの原因や背景となりうる問題点を検証し、防止のための改善点を考えます。「職場でハラスメントを見聞きしたことがあるか?」と質問された場合、職場ですべての社員が「ない」と回答することは実際にはまずありません。

少数であっても「ある」と感じている人がいれば、現状で何らかの問題があることになります。日常のどのような言動がハラスメントにつながっているのか、振り返ることが重要となります。その上で、どう改善すればいいか学んでいきましょう。

さらに、発生防止のために、マナーとして業務の適正な範囲を超えて相手の気持ちを傷つけない、不快な感情を抱かせない心遣いやコミュニケーションも習得します。

③ハラスメントが起きたときの対処法を学ぶ

最後に、ハラスメントが起きたときの対処法を学びましょう。迅速かつ正確に事実確認することが鉄則ですが、相談者がどのような問題解決を望んでいるか十分に把握した上で、中立・公正な立場で行うことが大切です。

事実確認後には、当事者の関係改善のほか、心理的なケアも必要となります。講義とワークを通じて、「する側」「される側」「見ている側」それぞれの対処法を考えていきます。

ハラスメント研修の実施方法とポイント

ハラスメント研修には4つの方法があります。

  1. 外部研修
  2. 講師派遣型研修
  3. オンライン研修
  4. 外部コンテンツ+社内コンテンツ

①外部研修

外部の研修・セミナー会社が企画・主催するものに従業員を参加させるタイプの研修です。自社で研修の準備をする必要がないため、手間がかかりません。デメリットとして挙げられるのは、研修内容が必ずしも自社の状況を踏まえたカリキュラムではない点です。十分な成果を得るためにはほかの研修方法を併用する必要もあるでしょう。

②講師派遣型研修

派遣講師による社内で実施するタイプの研修です。事前に職場環境を踏まえてカリキュラムをカスタマイズできるため、自社にフィットした研修が受けられ、高い効果が期待できます。講師の派遣に伴う交通費や宿泊費がかかるほか、会場の手配が必要となる点がデメリットとして挙げられます。

③オンライン研修

インターネットとパソコンを使用して遠隔で実施するタイプの研修です。オンライン研修には、ZoomといったWeb会議ツールを使用するタイプと、eラーニング/LMSシステムを使用して教材で学ぶタイプの2種類があります。

どこからでも参加できて費用も抑えられるメリットがある一方、通信環境の影響を受けやすく、コミュニケーションが不十分になりやすいというデメリットもあります。またセキュリティ対策が必要です。

④外部コンテンツ+社内コンテンツ

外部コンテンツと社内コンテンツを組み合わせたタイプの研修です。

  • 外部研修+eラーニング
  • eラーニング+社内研修
  • eラーニングの教材+自社教材

コンテンツを組み合わせると、各タイプのメリットを網羅した研修を実現することができます。最も実施効果が高いタイプの研修と言えるでしょう。

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ハラスメントは、被害者の人権侵害となるだけでなく、訴訟となった場合には経営上のリスクにもなります。ハラスメント研修は、従業員の就労環境を維持し、企業を健全に発展させていくために必要な取り組みです。コストを抑えつつ質の高いハラスメント研修をオンラインで行うなら、「manebi eラーニング」がおすすめです。

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