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資料をダウンロードする「これってセクハラになるのだろうか」——職場でのコミュニケーションに、こうした不安を抱えたことはないでしょうか。
厚生労働省の令和5年度「職場のハラスメントに関する実態調査」によると、過去3年間に従業員からハラスメントの相談があった企業のうち、39.5%がセクシュアルハラスメントの相談を受けています。労働者側の被害経験率は6.3%(女性8.9%/男性3.9%)。そして被害を受けた後の対応として最も多かったのは「何もしなかった」でした。水面下で問題が進行しているケースは少なくありません。

出典:厚生労働省「令和5年度職場のハラスメントに関する実態調査」
セクハラの難しさは、「ここからがセクハラ」という明確な線引きが法律の条文に書かれていない点にあります。しかし、判断のための重要な考え方は存在します。
この記事では、厚生労働省によるセクハラの定義から、境界線を見極める2つのポイント、対価型・環境型それぞれの具体例、そして近年多様化しているセクハラの形までを、実際の裁判例とあわせて解説します。企業に義務づけられている措置や、2026年10月に施行される法改正についても取り上げます。
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セクハラ(セクシュアルハラスメント)とは?厚生労働省の定義
現代の日本社会において、パワーハラスメント(パワハラ)やセクシュアルハラスメント(セクハラ)は、職場における深刻な問題として広く知られるようになりました。
これらはハラスメントの代表例ですが、実際には妊娠や出産を理由とした嫌がらせである「マタハラ」(マタニティハラスメント)、言葉や態度で精神的に相手を追い詰める「モラハラ」(モラルハラスメント)をはじめ、その種類はさまざまです。
厚生労働省は、職場におけるセクシュアルハラスメントを次のように定義しています。
「職場」において行われる、「労働者」の意に反する「性的な言動」に対する労働者の対応により労働条件について不利益を受けたり、「性的な言動」により就業環境が害されること
この定義には「職場」「労働者」「性的な言動」という3つの要素が含まれています。それぞれ、一般的なイメージよりも広い範囲を指すため、順に確認していきましょう。

「職場」の範囲は、オフィスの外にも及ぶ
ここで言う「職場」とは、普段仕事をしている場所だけを指すのではありません。出張先、業務で使用する車中、取引先と打ち合わせをするための飲食店(接待の席を含む)なども「職場」に含まれる場合があります。
「勤務時間外の飲み会だから」「社外だから」といった理由で、セクハラの適用範囲から外れるわけではない点に注意が必要です。
「労働者」は雇用形態を問わない
「労働者」には、正社員だけでなく、契約社員、パートタイム労働者、派遣社員など、雇用形態に関わらずすべての働く人が含まれます。派遣社員については、派遣元だけでなく派遣先の企業も、自社の労働者と同様に措置を講じる義務を負います。
「性的な言動」には発言も行動も含まれる
「性的な言動」とは、性的な内容の発言や、性的な行動を指します。具体的には次のようなものが該当します。
性的な内容の発言
- 性的な事実関係を尋ねる
- 性的な内容の情報・うわさを流す
- 性的な冗談やからかい
- 食事やデートへの執拗な誘い
性的な行動
- 身体への不必要な接触
- わいせつな図画の掲示
- 強制わいせつ行為
どこからがセクハラ?境界線を見極める2つのポイント
「どこからがセクハラか」ということは、多くの方が悩むポイントです。明確に「ここからがセクハラ」と線を引くことは難しいのですが、判断するための重要な考え方が2つあります。

ポイント①:相手が「不快」と感じたか
セクハラかどうかを判断するうえで、最も重要なのは「相手がどう感じたか」です。
たとえ「冗談のつもりだった」「親しみを込めて言った」と発言した側に悪気がなくとも、相手がそれを不快に感じ、屈辱的だと受け止めれば、セクハラに該当する可能性があります。
特に注意すべきなのは、相手がその不快感を明確に示せるとは限らないという点です。上下関係や職場の雰囲気を気にして、本心では「嫌だ」と思っていても、それを言葉にできないことは多々あります。
曖昧な笑顔や沈黙は、決して「同意」を意味するわけではありません。
先ほど紹介した実態調査で、セクハラ被害を受けた労働者の最も多い対応が「何もしなかった」であるのは、まさにこの構造を裏づけるものです。「その場では笑っていたから問題ないと思っていた」という認識は、極めて危険だと言えます。
ただし「言ったもの勝ち」ではない — 客観的な物差し「平均的な労働者の感じ方」
ここで、「相手が不快と感じればすべてセクハラになるなら、何も話せなくなる」という疑問を持つ方もいるでしょう。実際には、主観だけで決まるわけではありません。厚生労働省の指針では、判断の客観性を担保するため、次の基準が示されています。
セクシュアルハラスメントの状況は多様であり、判断に当たり個別の状況を斟酌する必要があります。また、「労働者の意に反する性的な言動」および「就業環境を害される」の判断に当たっては、労働者の主観を重視しつつも、事業主の防止のための措置義務の対象となることを考えると一定の客観性が必要です。
(中略)また、男女の認識の違いにより生じている面があることを考慮すると、被害を受けた労働者が女性である場合には「平均的な女性労働者の感じ方」を基準とし、被害を受けた労働者が男性である場合には「平均的な男性労働者の感じ方」を基準とすることが適当です。
出典:厚生労働省・都道府県労働局雇用環境・均等部(室)「事業主の皆さん 職場のセクシュアルハラスメント対策はあなたの義務です!!」
つまり、判断の物差しは「その人が特別に敏感かどうか」ではなく、「同じ立場の平均的な労働者なら、その言動を不快・屈辱的だと感じるか」です。この基準があるため、業務上必要な指導や、社会通念上ごく一般的なやりとりが、受け手の申告だけでセクハラと認定されることはありません。
一度きりでも成立する場合と、繰り返しが要件となる場合
「一度だけなら大丈夫」という理解も誤りです。厚生労働省の指針では、行為の性質によって次のように整理されています。
| 行為の性質 | 成立の目安 |
|---|---|
| 意に反する身体的接触によって強い精神的苦痛を被る場合 | 一回でも就業環境を害することとなり得る |
| 性的な発言やからかいなど、継続性・繰り返しが要件となるもの | 原則として反復・継続が必要 |
| ただし、上記でも「明確に抗議しているにもかかわらず放置された状態」または「心身に重大な影響を受けていることが明らかな場合」 | 就業環境が害されていると判断し得る |
「一度注意されたが、そのまま続けた」というケースは、この3行目に直結します。抗議を受けた時点で言動を止めることが、最低限の防衛線です。
ポイント②:業務に必要のない「性的な言動」になっていないか
セクハラの判断で問われるのは、あくまでその言動が「性的な言動」に当たるかどうかです。そのうえで、「業務を進めるために必要なやりとりなのか、それとも必要のない性的な話題なのか」を考えると、境界線が見えやすくなります。
たとえば、次のような言動は、業務を進めるうえで必要がなく、かつ性的な内容を含みます。
| 言動の例 | 業務上の必要性 | 性的な言動か |
|---|---|---|
| 「彼氏/彼女はいるの?」「結婚しないの?」といった恋愛に関する執拗な詮索 | なし | 該当 |
| 「今日の服、セクシーだね」「太った?」といった容姿・身体に関するコメント | なし | 該当 |
| 二人きりでの食事やデートへの繰り返しの誘い | なし | 該当 |
| 性的な冗談やわい談 | なし | 該当 |
このような言動は、相手に不快感や屈辱感を与え、セクハラに該当する可能性があります。判断に迷ったときは、「この発言は、業務を進めるために本当に必要か」「同じことを、立場が上の人や、取引先の相手にも言えるか」と自問してみてください。
セクハラに該当しうる発言の具体例
「業務上の必要性がない性的な言動」を、より具体的に類型で示すと次のようになります。悪気がなく、むしろ好意的なつもりの発言(褒め言葉)も含まれる点に注意してください。
| 類型 | 発言例 |
|---|---|
| 性的な内容の質問 | 「子どもはまだできないの?」「初体験はいつ?」「彼氏(彼女)とはどこまでいったの?」 |
| 容姿・身体的特徴への言及 | 「太りすぎだ」「スタイルがいいね」「痩せた?」「胸が大きいね」 |
| 容姿を褒める発言 | 「美人になったね」「可愛いね」「イケメンだね」「いい匂いがするね」 |
| 服装への過度な指摘 | 「スカートが短すぎる」「おめかししてるけどデートでもするの?」「最近垢抜けたよね、何かあった?」 |
| 性別・年齢による決めつけ | 「女性はやっぱり気が利くね」「男ならこれくらいできないでどうする」「若い女は無責任で困る」 |
| 差別的な呼称 | 「ジジイ/ババア」「おっさん/おばさん」「デブ/ブス/ハゲ」、性的指向を揶揄する呼称 |
| 性的な噂話 | 「◯◯さんは不倫してるらしい」「◯◯は遊んでいるらしい」 |
| 職場でのわいせつな発言 | 「イライラしてるけど生理?」「あの女優、エロくていいよね」、卑猥な画像を見せる |
| 私生活への過度な立ち入り | 「30すぎてまだ結婚しないの?」「週末は何してるの?」「最近元気ないけど、別れた?」 |
| 馴れ馴れしい呼び方 | 「◯◯ちゃん」「ねえちゃん」など、業務上の合理性がない呼称 |
「褒めたつもり」「場を和ませるつもり」「コミュニケーションのつもり」は、いずれも免責の理由になりません。業務上の必要性がない性的な言動は、そもそも職場で口にしない——これが最も確実な予防策です。
セクハラ判断セルフチェックリスト
自分の言動を振り返るためのチェックリストです。一つでも当てはまる項目があれば、その言動を見直すことをおすすめします。
- 相手の恋愛経験、結婚・出産の予定について尋ねたことがある
- 相手の容姿、体型、服装について評価するコメントをしたことがある
- 業務上の必要がないのに、相手の身体に触れたことがある(肩を叩く、髪に触れるなども含む)
- 性的な話題や冗談を職場で口にしたことがある
- 二人きりの食事やデートに、断られた後も繰り返し誘ったことがある
- 「男(女)のくせに」「もう若くないんだから」といった性別・年齢に基づく決めつけをしたことがある
- 相手が笑っていた、または黙っていたことを「同意」と受け取ったことがある
- 「これくらいなら大丈夫だろう」と自分の基準で判断したことがある
なお、パワハラの判断基準についても同様に「業務上の必要性」が重要な軸となります。あわせてご確認ください。
セクハラの2つの類型と具体例|対価型と環境型
法律(男女雇用機会均等法)では、職場におけるセクハラを大きく2つのタイプに分けています。

対価型セクシュアルハラスメント
対価型セクシュアルハラスメントとは、労働者の意に反する性的な言動に対する労働者の対応(拒否や抵抗)により、その労働者が解雇、降格、減給、労働契約の更新拒否、昇進・昇格の対象からの除外、客観的に見て不利益な配置転換などの不利益を受けることです。
つまり、性的な要求に応じるか否かが、労働条件や評価に直接結びつけられるケースです。
具体例:身体的接触と不利益な配置転換
部下のBさん(女性)は、上司のA氏(男性)と二人きりで、車で長距離の出張移動をしていました。その車内で、A氏はBさんに対し、突然、腰や胸に触れるといった悪質な身体的接触を行いました。Bさんは驚きと恐怖から、その手を強く振り払い、「やめてください!」と明確に抵抗しました。
出張から戻った数日後、BさんはA氏から、まったく経験のない部署への異動を命じられました。その異動は、これまでのキャリアとはまったく関係のない配置転換でした。
これは、不必要な身体的接触という性的な言動を拒否したことへの見返りとして、不利益な配置転換という、キャリア形成に関する不利益を被るケースです。
このように、労働条件を交渉材料とし、性的な言動と引き換えに見返り=対価を求める行為が、対価型セクシュアルハラスメントに該当します。
環境型セクシュアルハラスメント
環境型セクシュアルハラスメントとは、労働者の意に反する性的な言動により労働者の就業環境が不快なものとなったため、能力の発揮に重大な悪影響が生じるなど、その労働者が就業するうえで看過できない程度の支障が生じることです。
対価型のように直接的な不利益措置がなくても、職場の環境が悪化することで、精神的な苦痛を感じたり、仕事への意欲が低下したりするケースが該当します。
具体例:不必要な身体的接触による不快感と恐怖
Dさんは、同じチームの先輩社員から業務とは関係なく、二人きりになることが多いエレベーター内やコピー機の前などで、頻繁に肩を揉まれたり、髪に触れられたりといった身体的接触を受けていました。また、資料を手渡しする際にわざと手を握られたり、狭い通路ですれ違う際に不必要に体を寄せてきたりすることもありました。
その都度、Dさんは強い嫌悪感を覚えて先輩を避けるようになりましたが、この状態が続いたことで出社自体が苦痛となり、心身ともに疲弊して仕事のパフォーマンスにも深刻な影響が出てしまいました。
これは、業務とは無関係な身体的接触が繰り返され、職場が安心できない、恐怖を感じる場所になってしまうという、働くうえで支障が生じるケースです。
たとえ悪気のないスキンシップのつもりでも、相手の意に反する身体的接触によって、従業員が安心して働くための心理的な安全性(=環境)が損なわれる行為は、環境型セクシュアルハラスメントに該当します。
対価型と環境型の違い
| 対価型セクシュアルハラスメント | 環境型セクシュアルハラスメント | |
|---|---|---|
| 核心 | 性的な言動への対応が労働条件に直結する | 性的な言動により就業環境が害される |
| 不利益措置 | あり(解雇・降格・減給・不利益な配置転換など) | 直接的な措置はない場合が多い |
| 典型例 | 要求を拒否した部下を不利益な部署へ異動させる | わい談やわいせつな画像の掲示で職場が不快になる |
| 行為者の立場 | 人事権を持つ上位者であることが多い | 立場を問わず成立する |
| 成立のタイミング | 一度の行為でも成立しうる | 継続・反復により成立することが多い |
多様化するセクシュアルハラスメント|同性間・社外・顧客からも
「セクハラは上司から部下へ、男性から女性へ起こるもの」というイメージをお持ちの方も多いかもしれません。しかし、それはハラスメント全体の一部に過ぎません。現代の職場では、その関係性や状況はより複雑化、多様化しています。
近年、セクハラは取引先、顧客、性別に関係なく行為者になる可能性があります。女性労働者が女性労働者に対して行う場合や、男性労働者が男性労働者に対して行う場合など、非常に多様な関係性のなかで発生しうる問題です。
社外の者との間で起こるセクハラ
お客様や取引先の担当者といった、社外の方との間で起こるセクハラです。これには、従業員が被害者となる場合と、加害者となる場合の両方があります。
従業員が被害者となるケース
- 取引先担当者からの執拗な私的な誘い
- 不必要な身体接触
- 顧客からの性的な冗談や容姿への不快なコメント
これらは我慢せず、速やかに会社に相談することが重要です。なお、令和2年6月の法改正により、他社の労働者からセクハラを受けた場合、自社は被害者を保護する措置を講じる必要があり、他社から事実確認等の協力を求められた場合には応じるよう努めることとされています。
従業員が加害者となるケース
- 取引先担当者への性的なジョーク
- プライベートな性的情報の不必要な詮索
- 接待の場での性的なサービスを期待するような不適切な言動
全従業員に対し、社外関係者との関わりにおいてもハラスメントを行わないよう、徹底した教育と倫理規定の整備が求められます。
顧客からの迷惑行為という点では、カスタマーハラスメントとも地続きの問題です。
女性から女性へのセクハラ
セクハラは、異性間だけで起こるものではありません。女性から女性へという、同性間でもセクハラは成立します。
具体的には、次のような言動が該当します。
- 恋愛経験や性生活に関する執拗な詮索や噂話
- 望まない身体的接触(肩揉み、ハグの強要など)
- 容姿、服装、化粧などへの過度な干渉
- 性的なニュアンスを含む批判・からかい(例:「もっと女性らしい格好をしないと魅力がない」「男ウケが悪い」)
行為者の性別に関わらず、言動が相手の意に反する性的なものであり、不快感や屈辱感を与え就業環境を悪化させれば、セクハラに該当します。
男性から男性へのセクハラ
同様に、男性から男性へのセクハラも、決して稀なことではありません。しかし男性同士の場合、「男同士だからこれくらいは許されるだろう」「冗談のつもりだった」といった誤解や認識の甘さから、問題が見過ごされやすい傾向にあります。
具体的には、次のような言動が該当します。
- 性的なわい談の執拗な繰り返し
- わいせつな画像・動画の閲覧強要
- 悪ふざけを装った望まない身体的接触
- 性的な行為を強要するようなジェスチャー
「男同士のノリ」や「冗談」では済まされません。被害者が性的屈辱感や不快感を覚え、精神的苦痛を受けて就業環境が悪化すれば、明確なセクハラに該当します。
セクハラは、個人の尊厳を深く傷つける深刻な問題であり、その関係性は年々多様化しています。行為者や被害者の性別、性的指向、また当事者間の関係性を問わず、誰もが当事者となりうるのです。
セクハラを軽視した企業を待ち受ける3つのリスク
セクハラは、個人の尊厳を傷つけるだけでなく、企業経営そのものを揺るがすリスクをはらんでいます。特に深刻なのは、セクハラそのものよりも、その後の会社の対応によって損害が何倍にも膨らむという点です。
リスク①:高額な損害賠償責任
企業は、セクハラを行った従業員の使用者として使用者責任(民法715条)を、また従業員が安全に働ける環境を整える義務を怠ったとして安全配慮義務違反(労働契約法第5条)を問われる可能性があります。
日本で初めてセクハラが争われた福岡セクシュアル・ハラスメント事件(福岡地裁 平成4年4月16日判決)では、上司の不法行為責任に加え、会社の使用者責任が認められました。判決は、使用者には「被用者の人格的尊厳を侵さず労務提供に支障を来す事由を防ぎ、職場を働きやすい環境に保つよう配慮する注意義務」があると示し、慰謝料合計150万円の支払いを命じています。
なお、この福岡セクシュアル・ハラスメント事件は、2026年10月公開の映画『ファーストボイス』(主演:綾瀬はるか)の着想源にもなっています。声を上げた一人の女性が日本のハラスメント法制を動かすまでの経緯と、そこから現在までに企業に課されるようになった義務の変遷は、以下の記事で詳しく解説しています。
リスク②:セカンドハラスメントによる被害の拡大
より深刻なのは、被害の申告後に会社が不適切な対応を取る「セカンドハラスメント」です。
岡山セクハラ(労働者派遣会社)事件(岡山地裁 平成14年5月15日判決)は、その典型例として労働判例集に名を刻むことになりました。
事件の概要:某株式会社の専務取締役営業部長であったA氏は、女性支店長B氏に対し、上司としての立場を利用して異性関係を問いただしたり、肉体関係を要求したりするなどの深刻なセクハラ行為を行いました。また、B氏から相談を受けていた同僚の女性支店長C氏に対しても、B氏との肉体関係への協力を要請しました。
会社側の不適切な対応: B氏らが代表取締役に被害を申告した後、A氏はB氏らが淫乱である等の悪評を社内に流布しました。会社は、役員会議でA氏のセクハラ行為を不問としたばかりか、B氏とC氏が社内を混乱させたとして両名を支店長から平社員に降格させ、大幅な減給処分としました。その後も、両名への賃金減額や仕事の取り上げといった不適切な対応が続き、退職へと追い込みました。
裁判所は会社側の責任を認め、慰謝料・未払い賃金・逸失利益・弁護士費用を合わせて総額約3,000万円の支払いを命じました。
この壊滅的な損失は、すべてセクハラ被害の申告を軽視し、あろうことか被害者へ報復的な人事を行った会社の判断ミスが直接的な原因です。初期対応の誤りが、本来抑えられたはずの損害を数十倍に膨れ上がらせた典型例と言えます。
リスク③:人材流出と企業ブランドの失墜
セクハラが放置される職場では、被害者本人だけでなく、それを目にした周囲の従業員のエンゲージメントも著しく低下します。優秀な人材の離職を招き、採用・育成コストの増大に直結します。
さらに、SNSや口コミサイトを通じて情報が拡散すれば、採用活動への影響は避けられません。判例集に社名が残った場合、その社会的信用の失墜は永続的なものとなります。
【あわせて確認】加害者個人が負う3つの責任
セクハラの責任は、会社だけが負うものではありません。行為者本人も、次の3つの責任を個別に問われます。
1. 民事上の責任
- 不法行為(民法709条)に基づく損害賠償責任。慰謝料に加え、被害者が休職・退職に至った場合は逸失利益も対象となる
2. 刑事上の責任
- 行為の内容によっては犯罪が成立する。身体的接触を伴う場合は不同意わいせつ罪(刑法176条)、性的な噂の流布は名誉毀損罪(同230条)や侮辱罪(同231条)、精神疾患を発症させた場合は傷害罪(同204条)に問われる可能性がある
3. 社内における責任
- 就業規則に基づく懲戒処分(けん責・減給・出勤停止・降格・諭旨解雇・懲戒解雇)。悪質な事案では懲戒解雇が有効と判断された裁判例もある
会社が加害者に支払った賠償金を求償するケースもあり、「会社が払ってくれるから自分は無関係」ということはありません。セクハラは、行為者個人のキャリアと生活をも直接的に破壊する行為です。この点は、研修において必ず伝えるべき内容です。
企業に義務づけられているセクハラ防止措置10項目
男女雇用機会均等法第11条により、事業主には職場におけるセクハラを防止するための雇用管理上の措置を講じることが義務づけられています。厚生労働大臣の指針(令和2年厚生労働省告示第6号)では、具体的に10項目が定められています。
■ 事業主の方針の明確化およびその周知・啓発
- セクハラの内容・セクハラがあってはならない旨の方針を明確化し、管理・監督者を含む労働者に周知・啓発すること
- セクハラの行為者については厳正に対処する旨の方針・対処の内容を就業規則等の文書に規定し、管理・監督者を含む労働者に周知・啓発すること
■ 相談(苦情を含む)に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備
- 相談窓口をあらかじめ定めること
- 相談窓口担当者が、内容や状況に応じ適切に対応できるようにすること。また、広く相談に対応すること
■ 職場におけるセクハラに係る事後の迅速かつ適切な対応
- 事実関係を迅速かつ正確に確認すること
- 事実確認ができた場合には、速やかに被害者に対する配慮の措置を適正に行うこと
- 事実確認ができた場合には、行為者に対する措置を適正に行うこと
- 再発防止に向けた措置を講ずること
■ あわせて講ずべき措置
- 相談者・行為者等のプライバシーを保護するために必要な措置を講じ、周知すること
- 相談したこと等を理由として、解雇その他不利益な取扱いをされない旨を定め、周知・啓発すること
なお、9・10は令和2年6月の法改正で強化された項目です。岡山セクハラ事件のような「相談したことによる報復人事」は、現行法では明確に禁止されています。
セクハラ対策実施状況チェックリスト
自社の対応状況を、10項目に沿って確認してください。一つでも「いいえ」があれば、措置義務を満たしていない可能性があります。
- セクハラの内容と「あってはならない」旨の方針を、文書やイントラネット等で全社員に明示しているか
- 行為者を厳正に対処する旨と処分内容を、就業規則に明記しているか
- 相談窓口を設置し、その連絡先を全社員(派遣社員・パート・アルバイトを含む)が知っているか
- 相談窓口の担当者が、対応手順の研修を受けているか。実際に被害が生じていない段階の相談も受け付けているか
- 事実確認の手順(誰が・どの順で・何を記録するか)が事前に決まっているか
- 被害者への配慮措置(引き離し、不利益の回復、メンタルケア)の選択肢を用意しているか
- 行為者への処分基準が、行為の悪質性に応じて段階的に定められているか
- 再発防止措置(研修、方針の再周知、職場環境調査)を定期的に実施しているか
- 相談者・行為者のプライバシー保護のルールを定め、担当者に周知しているか
- 相談を理由とする不利益取扱いの禁止を、社員に明示しているか
- (2026年10月〜) 求職者等(就活生・インターン参加者等)向けの相談窓口と方針を整備しているか
方針の明示や就業規則の整備は、比較的短期間で対応できます。一方で最も時間がかかり、かつ形骸化しやすいのが「全社員への周知・啓発」です。次章で、この部分の実務的な進め方を解説します。
【2026年10月施行】求職者等へのセクハラ対策も義務化
さらに、2026年10月1日から、改正男女雇用機会均等法により求職者等に対するセクシュアルハラスメント防止措置が事業主の義務となります。
これまで均等法における措置義務の対象は「自社の従業員(労働者)」であり、就職活動中の学生等への対応は指針上「望ましい」とされるにとどまっていました。今回の改正で、これが法律上の「義務」へと格上げされます。
対象となる「求職者等」
- 就職活動中の学生
- インターンシップ参加者
- 採用試験の受験者
- 実習生
- 転職活動中の応募者
企業に求められる措置
- 求職者等セクハラを行ってはならない旨の方針の明確化と周知
- 相談体制の整備(求職者が利用できる窓口の設置)
- 発生時の迅速かつ適切な事後対応
- 相談者のプライバシー保護と、相談を理由とする不利益取扱いの禁止
改正の背景には、採用する側とされる側の**力の不均衡(パワーバランス)**を利用した「就活セクハラ」の存在があります。OB・OG訪問や面接、インターンシップなど、雇用関係が発生する前の段階での被害が問題視されてきました。
施行までに、採用に関わる全社員への教育、面談・連絡ルールの整備(個室・私的な場所での面談の禁止、私的連絡先の交換制限など)、求職者向け相談窓口の明示を進めておく必要があります。
セクハラが起きたときの4ステップ対応
万一セクハラの相談が寄せられた場合、企業の初期対応が損害の規模を決定づけます。岡山セクハラ事件が示すとおり、対応を誤れば損害は数十倍に膨らみます。次の4ステップで対応してください。

ステップ1:相談を受け止め、記録する
まず、相談者の話を否定せず、遮らず、最後まで聴くことに徹します。「気にしすぎでは」「相手も悪気はないだろう」といった発言は、それ自体がセカンドハラスメントになります。
聴取内容は、日時・場所・行為の内容・目撃者の有無を含めて正確に記録します。この段階で、相談者のプライバシー保護と、相談を理由とする不利益取扱いを行わない旨を明確に伝えてください。
ステップ2:迅速かつ公正に事実確認を行う
相談者、行為者とされる人物、および第三者(目撃者)から、それぞれ個別に事実を確認します。行為者側の言い分も必ず聴取することが、後の処分の公正性を担保します。
主張が食い違う場合は、第三者からの聴取や客観的資料(メール、チャットログ、勤務記録など)で補強します。社内での調査が困難な場合は、外部の弁護士や専門機関に委託することも検討してください。
ステップ3:被害者への配慮措置と行為者への処分
事実が確認できた場合、被害者に対しては、行為者との引き離し(配置転換、勤務場所の変更)、不利益の回復、メンタルヘルス面のケアなどの措置を速やかに行います。このとき、被害者側を異動させることが不利益にならないよう十分配慮してください。
行為者に対しては、就業規則に基づき、行為の悪質性に応じた懲戒処分を科します。事案の重大性に見合わない軽微な処分は、企業の対応姿勢を疑わせる要因になります。
ステップ4:再発防止措置を講じる
処分で終わらせず、組織としての再発防止に踏み込みます。
- 経営トップからのメッセージ発信による方針の再周知
- 全従業員を対象とした研修の実施
- 相談窓口の運用体制の見直し
- 職場環境調査(アンケート)による実態把握
なお、再発防止措置は、事実確認ができなかった場合でも講じる必要があります。「シロだったから何もしない」ではなく、その事案が発生した背景要因に手を打つことが重要です。
セクハラ被害を受けたら?我慢せずにとるべき3つの行動
ここまでは企業側の対応を見てきましたが、実際に被害を受けている方に向けて、とるべき行動も整理しておきます。実態調査で「何もしなかった」が最も多い回答となっている現状こそ、被害が深刻化する最大の要因だからです。
1. 可能な範囲で、明確に拒否の意思を示す
我慢し続けると、行為者は「許容されている」と誤認し、行為がエスカレートしていきます。可能であれば、その場で「やめてください」「そういう話は困ります」と明確に伝えてください。
ただし、立場や関係性から拒否の意思表示が難しいケースは多くあります。言えなかったことは、決してあなたの落ち度ではありません。その場合は、次の2つに進んでください。
2. 証拠を残し、社内の相談窓口に相談する
相談や調査の場面で、記録の有無が結論を大きく左右します。次のものを、可能な範囲で残しておいてください。
- 日時・場所・言動の内容・目撃者をメモした記録(手書き・スマートフォンのメモでも有効)
- メール、チャット、SNSのメッセージのスクリーンショット
- 音声の録音
- 心身の不調が出ている場合は、医療機関の診断書
そのうえで、社内のハラスメント相談窓口、人事部門、または信頼できる上司に相談します。相談したことを理由に、解雇その他の不利益な取扱いを受けることは法律で禁止されています(男女雇用機会均等法)。
3. 社内で解決しない場合は、外部の機関に相談する
会社が動かない、あるいは会社そのものが問題の当事者である場合は、外部機関を利用してください。
| 相談先 | 特徴 |
|---|---|
| 都道府県労働局 雇用環境・均等部(室) | 均等法に基づく相談窓口。企業への助言・指導・勧告や、紛争解決援助・調停(機会均等調停会議)を無料で利用できる |
| 総合労働相談コーナー(各労働基準監督署等に設置) | あらゆる労働問題をワンストップで相談可能。予約不要・無料 |
| 法務省「みんなの人権110番」 | 人権侵害として相談できる窓口 |
| 弁護士 | 損害賠償請求や訴訟を視野に入れる場合 |
岡山セクハラ事件のように、社内での申告が報復人事につながるケースも現実に存在します。社内での解決に固執せず、早い段階で外部機関に接触しておくことが、結果的に自身を守ることにつながります。
セクハラ防止の実効性を高めるには、全社員への継続的な教育が不可欠
ここまで見てきたとおり、セクハラ防止の要は「一人ひとりが判断基準を正しく理解していること」にあります。就業規則に方針を明記しても、現場の社員が「どこからがセクハラか」を判断できなければ、リスクは残り続けます。
一方で、全社員を対象とした研修には現実的な課題があります。
- 対面研修は日程調整の負荷が大きく、全社員の受講が徹底しにくい
- 受講状況が自己申告に頼らざるを得ず、効果測定ができない
- 拠点が分散していると、実施コストが膨らむ
こうした課題の解決策として、eラーニングの活用が広がっています。manebi eラーニングでは、セクハラに特化した教材を多数ご用意しています。
セクハラ関連コースの一例
| コース名 | 内容 |
|---|---|
| 【セクハラの類型】「自覚がない」でも許されない 職場における性的な言動 | ショートドラマと弁護士監修の図解で、セクハラの定義・類型・対応方法を短時間で学習 |
| 【セクハラ/性的な発言】「冗談」ではすまされない!職場における性的な発言 | 「冗談」として軽視されがちな性的発言の影響と、適切な対処法を解説 |
| 【セクハラ】「仕事」を口実に異性を食事に誘ったら | 業務を口実にした私的な誘いの問題点を、具体的なケースで解説 |
| セクシャルハラスメントの知識(初級/中級/上級) | 基礎知識から事業主が講ずべき措置まで、階層別に体系的に学習 |
| セクハラ発生への対応策を学ぶ | 相談窓口の設置など、会社が講じるべき措置を実務レベルで解説 |
| 【セクハラ】工場向けマンガで身につくコンプライアンス | 製造現場で起こりやすいケースをマンガ形式で学習 |
※上記は本記事公開時点で提供しているコースの一例です。法改正への対応や内容の改訂に伴い、コースの追加・入れ替え・名称変更を随時行っているため、最新のラインナップは資料請求またはお問い合わせよりご確認ください。
いずれも短時間で受講でき、受講履歴の一元管理と理解度テストによる効果測定が可能です。管理職向け・一般社員向けといった階層別の配信にも対応しています。セクハラ防止研修の教材をはじめ、どのような教材が用意されているかをまとめた資料をご用意しています。
\豊富なeラーニング教材を一挙公開!今すぐチェック/
教材一覧はこちら研修の設計方法や実施のポイントについては、以下の記事で詳しく解説しています。
自社に活かせる事例|eラーニングでハラスメント教育を仕組み化した2社
株式会社TBSアクト|ハラスメント対面研修コストを約70%削減
映像コンテンツ制作を手がける株式会社TBSアクト様(情報通信業/従業員1,336名※2025年7月1日時点)は、12社の合併により設立された企業です。
導入前の課題: 受講状況の把握が社員の自己申告に頼らざるを得ず、ハラスメント防止など重要コンテンツの実施状況が不明確でした。また、対面研修は5〜6回に分けて実施し、役職者には別途ハラスメント研修を行っていたため、日程調整の手間と運営コストが大きな負担となっていました。
導入後の成果:manebi eラーニングの導入により、ハラスメント対面研修のコストを約70%削減。準備・調整の手間が大幅に減り、社員全体に基礎知識を効率よく浸透させることが可能になりました。進捗管理とテスト機能により教育効果の可視化も実現し、心理的安全性やコミュニケーションを含むマネジメント教育を体系的に構築されています。
株式会社ダイキアクシス|内部統制教育で受講率100%を達成
水処理事業や環境関連事業を手がける株式会社ダイキアクシス様(製造業/従業員1,052名※連結・2023年12月31日現在)は、ハラスメントを含む内部統制教育を全社必須で運用されています。
導入前の課題:従来のeラーニング環境はコンプライアンスコンテンツが少なく、同じ教材を繰り返し使わざるを得ない状況でした。ハラスメント、情報セキュリティ、インサイダー取引、メンタルヘルスといった必須研修を実施したくても、教材が足りませんでした。加えて、工務職にはPCが貸与されておらず紙による教育管理が必要だったため、運用・管理が煩雑で、内部統制教育の受講率が100%に届いていませんでした。
導入後の成果:1,500コース超のうちコンプライアンスが500コース(※取材当時の数値) という教材量を評価し、3社比較のうえmanebi eラーニングを導入。毎月約80名を対象とする必須教育で受講率100%を安定的に達成し、利用ID数を月ごとに変更できる柔軟な契約形態により年間約40%のコスト削減を実現されました。必須教育と並行して自己啓発の枠も設けたことで、自発的に学ぶ社員が月約20名まで増えています。
まとめ
本記事では、「どこからがセクハラか」という判断基準を軸に、セクハラの定義から企業に求められる対応までを解説しました。
判断のポイントは2つ
- 相手が「不快」と感じたか(曖昧な笑顔や沈黙は同意ではない)
- その言動に「業務上の必要性」があるか
押さえておくべき論点
- 判断は主観だけで決まらず、「平均的な労働者の感じ方」という客観的な物差しが併用される
- 身体的接触は一回でも成立しうる。発言も、抗議後に続ければ少ない回数で成立しうる
- セクハラには対価型・環境型の2類型があり、直接的な不利益措置がなくても成立する
- 同性間、社外の取引先や顧客との間でもセクハラは成立する
- 加害者個人も、民事・刑事・懲戒の3つの責任を負う
- 会社の初期対応を誤ると、セカンドハラスメントにより損害が数十倍に膨らむ(岡山セクハラ事件:約3,000万円)
- 男女雇用機会均等法により、企業には10項目の措置義務がある
- 2026年10月1日から、求職者等(就活生・インターン参加者等)へのセクハラ防止措置も義務化される
セクハラの境界線は、法律の条文だけで引かれるものではありません。それは、相手を一人の人間として尊重し、その人の立場や感情を想像する力のなかにこそ存在するものです。
まずは本記事をきっかけに、社内のコミュニケーションのあり方を見つめ直し、誰もが尊重される快適な職場づくりのために、できる一歩を踏み出してみてください。
よくある質問
Q1.セクハラ研修は法律上、実施が義務づけられていますか?
A. 研修そのものを名指しで義務づける条文はありませんが、男女雇用機会均等法第11条に基づく指針では、「セクハラの内容や、あってはならない旨の方針を管理・監督者を含む労働者に周知・啓発すること」が措置義務として定められています。
研修の実施は、この周知・啓発義務を果たす最も一般的かつ確実な手段です。措置義務を怠った場合、厚生労働大臣による助言・指導・勧告の対象となり、勧告に従わない場合は企業名が公表される可能性があります。
Q2.「相手が不快に感じたら全部セクハラ」なら、業務上の指導もできなくなりませんか?
A. そうはなりません。厚生労働省の指針では、労働者の主観を重視しつつも「一定の客観性が必要」とされ、被害者が女性なら「平均的な女性労働者の感じ方」、男性なら「平均的な男性労働者の感じ方」を基準とすることが適当とされています。
つまり物差しは「その人が特別に敏感かどうか」ではなく「同じ立場の平均的な労働者ならどう感じるか」です。加えて、判断の軸は「性的な言動であるかどうか」と「業務上の必要性があるかどうか」の2点であり、業務に必要な指導や注意は、たとえ相手が不快に感じたとしてもセクハラには該当しません(ただし、人格否定を伴う場合はパワハラに該当する可能性があります)。
Q3.部下から「セクハラを受けた」と相談されました。管理職としてまず何をすべきですか?
A. まず、話を否定せず最後まで聴くことに徹してください。「気にしすぎでは」「相手も悪気はない」といった反応は、それ自体がセカンドハラスメントになります。次に、聴取内容(日時・場所・行為の内容・目撃者)を正確に記録し、相談者の同意を得たうえで、速やかに人事部門や社内相談窓口へつないでください。管理職が独断で行為者に事情を聴いたり、当事者間で解決を図ろうとしたりすることは、証拠の散逸や被害の拡大を招くため避けるべきです。
Q4. セクハラ防止のためにどのような教材がありますか?
manebi eラーニングでは、セクハラの類型を学ぶショートドラマ形式の教材から、事業主が講ずべき措置を実務レベルで解説する上級コースまで、階層別に多数の教材をご用意しています。工場向けのマンガ形式教材など、業種特性に合わせたコンテンツもあります。詳しくは資料請求よりお問い合わせください。
\社員教育はeラーニングと集合研修で/
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