リーダー研修の内容を解説!効果を引き出すポイントとは

  • リーダー研修

2022年10月19日(水)

目次

部下として上司のもとで働くときと、リーダーに昇進して指導者として働くときでは、求められる能力が異なります。リーダーを担う人材が統率力や判断力を育成するためには、研修をとおして果たすべき役割や管理職に求められる能力を理解してもらうことが重要です。

今回は、指導者の育成に欠かせないリーダー研修について解説します。適切な社員教育を実施し、これからの企業を牽引するリーダーを育成しましょう。

リーダー研修とは

リーダー研修とは、次世代のリーダーや管理職などに就任する社員を対象に、組織をまとめるために必要な知識やマネジメントスキルなどを習得させる研修のこと。

リーダーに対して教育を行えば、チーム全体の目標達成力や組織力の向上が望めます。メンバー個々の力を最大限に引き出せるようになり、企業全体の業績アップにつながるでしょう。

リーダー研修の対象者

対象者は、以下のような人物です。

  • 初めてプロジェクトのリーダーに任命される社員
  • 今後管理職になる可能性が高い中堅社員
  • 現在管理職に就いている社員
  • 経営幹部候補となる次世代のリーダー

研修は管理職や幹部候補だけではなく、これから成長を期待している社員に対して行われることもあります。早い段階からしっかりと教育しておけば、リーダーを任されたときスムーズに業務を遂行できるでしょう。また、現在管理職以上の社員に定期的に研修を行うと、普段のマネジメントを見直す機会を提供できます。

リーダーシップ研修との違い

リーダー研修とリーダーシップ研修は似ているものの、その意味合いは異なります。

  • リーダー研修:組織を引っ張っていくリーダー候補や、現在リーダーとして活躍を期待されている人が対象
  • リーダーシップ研修:全社員が対象

近年、リーダーとしての職責がなくても、リーダーシップを発揮しなければならない場面が増えています。これは「セルフリーダーシップ」と呼ばれるもので、業務における課題を「自分事」として認識し、主体的に問題を解決しようとすることです。

セルフリーダーシップを取れる社員が増えれば、それぞれが活躍できたり組織のパフォーマンスが向上したり、あらゆるポジティブな効果を期待できます。実施すべき研修をリーダー育成やフォローを目的とするのか、全社員を対象としたリーダーシップ研修をすべきなのか、明確にすることが重要です。

リーダーシップ研修の実施状況

企業・団体のHR(人事)領域に関する調査・研究機関の「HR総研」が実施したアンケート結果を参考にすると、リーダーシップ研修を実施している企業は、全体の「52%」にのぼることがわかりました。また、企業規模ごとに見た結果は以下のとおりです。

  • 1001名以上:55%
  • 301名~1000名:44%
  • 300名以下:32%

つまり、大手企業ほどリーダーシップ研修を実施できていますが、小規模になると着手できていないことが現状だとわかります。

参考:HR総研:人材育成「テーマ別研修」に関するアンケート調査 結果報告(2019年) 実施している研修は「コンプライアンス研修」がトップで6割、今後は「リーダーシップ研修」を強化

リーダー研修に注目が集まる理由

リーダー研修が注目されている理由には、テレワークの普及が挙げられます。テレワークがコロナ禍の影響で急拡大したことにより、社員が置かれている状況を会社が把握することが難しくなりました。ここではリーダー研修を実施する必要性について、それぞれにわけて解説します。

慢性的な人手不足

近年、転職は当然のこととされており、入社3年以内退職者の割合は、3割に達しています。さらに、新卒だけでなく、中堅からベテラン社員であっても転職に前向きな人も増えているのです。

個人としては、流動性の高い転職市場で自分の理想を追い求めて働けるようになりました。しかし、企業としては慢性的な人手不足に陥るリスクをはらんでいます。もし、退職者が出ると企業は当然、人員を補充しなければなりません。

さらにその人員が実務をこなせるレベルに到達するまでには一定の時間が必要で、この期間をつなぐには、リーダーの力量が求められます。このような状況をマネジメントできる人材育成をするためにリーダー研修の実施が必要になるのです。

環境変化の加速

IT革命以降、ビジネスを取り巻く環境変化のスピードは加速し続けています。たとえば、自宅にいながら業務を行う・海外に駐在している社員とリアルタイムでミーティングを開催するといったように、働き方そのものが目まぐるしく変化しているのです。

このような環境下にあるからこそ、あらゆる事象に柔軟な対応を取れるリーダーを育成しなければなりません。そのため新しいリーダーとしての考え方や、適切なふるまいを学べる研修が注目を集めています。

成果主義の推進

昨今、国内の企業でも年功序列から成果主義へと方針転換が進められています。そのため、個人の成果はもちろん、リーダーとして「チームでどのような成果を上げるか」が重要視されるようになりました。

リーダーは「前向きな気持ちで部下に仕事をしてもらうにはどうしたらよいのか」や「チームの団結力を高めるにはどうすればよいのか」を考えなければなりません。このようにリーダーとして求められる能力を培っていくために、リーダー研修を取り入れる企業が増えています。

リーダー研修の目的3つ

研修を行う目的はさまざまあり、大きく3つに分類できます。

リーダーの役割について知る

組織をまとめ上げる立場のリーダーには、「チームのビジョン設定」「チームの動機づけや育成」「意思決定」の3つの役割が課されます。それぞれの役割について理解し、どのように振る舞えば良いのかについて研修で学ぶことが、リーダー研修における最初のステップです。

リーダーに求められる能力を養う

リーダーに求められる能力としては、以下のようなものが挙げられます。

  • リーダーシップ
  • 目標設定能力
  • コミュニケーション力
  • 計画管理能力
  • 立案力
  • 分析力
  • 判断力

こういった能力を自分ひとりだけで養うことは難しいもの。研修をとおしてワークを行って、実践的な能力の育成を目指していきます。

育成能力を身につける

チームをまとめるだけではなく、部下を育てることもリーダーの重大な役割です。業務の遂行が得意なリーダーは多いものの、部下の育成が得意なリーダーはなかなか多くありませんし、そういった意識を持っている人材も多くないかもしれません。

研修では、どのような声掛けをして、どのようなチャンスを与えれば部下がスキルアップできるのかについて考え、スキルを身につけながら教育方法を学んでいきます。また、部下の成長を目指すにあたって欠かせない信頼関係の構築法についても教育していきます。

リーダー研修の効果・メリット

ここでは、研修を行う効果やメリットについて見ていきましょう。

目標達成力の向上

一般的に、タスクやプロジェクトはリーダーの判断や計画をもとにして進んでいくため、目標を達成できるかどうかはリーダーに左右されるといっても過言ではありません。統率力を持ったリーダーが所属するチームは、目標設定や計画の立案が適切で、目標達成力が非常に高くなります。

しっかり研修を行うと、「チームが目標達成のためにはどのような行動をすればいいのか」を適切に判断できる人材を育成できるのです。

職場環境の改善

チームにとって、コミュニケーションの取りやすさは非常に重要です。課題や問題をいつでも相談できるチームは、それだけ業務の遂行力が高まりますし、働く社員の満足度も上がります。各リーダーが適切なコミュニケーションについて学ぶことで、チーム全体の雰囲気が良くなり、ひいては職場全体の環境改善にもつながるでしょう。

リーダー研修の内容3つ

実際に研修を行うときは、どのような内容を学ぶのでしょうか。ここからは、研修の内容について見ていきましょう。

リーダーに求められる役割を学ぶ

まずは、リーダーに求められる役割について学びます。リーダーになると、チームの管理や意思決定、部下のサポートなど今までは求められていなかった役割やスキルも求められるでしょう。これから必要となるスキルを正しく理解し、身につけていく準備を整えていきます。

コミュニケーションスキル・部下への指導方法を学ぶ

リーダーに求められるスキルは数多くあり、なかでもコミュニケーションスキルは非常に重要です。チームのメンバーである後輩社員と信頼関係を築き、適切な指導ができるようにコミュニケーションの方法を学びます。

リーダーとしての仕事の進め方を学ぶ

リーダーとしてどのように仕事を進めていけばよいのかについても、研修のなかで理解していきます。リーダーは自分の仕事を管理するだけではなく、部下の仕事も管理しなくてはいけません。部下が目標を達成できない場合は、適切なフィードバックや指導も行う必要があります。

さらに、取引先や顧客との交渉や関係部署との調整なども、チームの代表としてリーダーが行います。研修では、こういったときに必要となる交渉力や調整力、提案力についても学んでいくのです。

今後の業務に落とし込む

最後に研修で学んだことを振り返り、今後の業務に落とし込んでいきます。ただ知識を提供するだけではなく、研修で見つかった課題を業務に反映し、今後の行動につなげることが重要です。

リーダー研修のやり方・ポイント

最後に、研修のやり方とポイントについて解説します。

自社に最適なやり方を選ぶ

リーダー研修を実施するときは、3つから自社に最適なものを選ぶことが大切です。

  1. 社内研修:講師と会場を用意し、複数人の社員に対して研修を行うやり方。社員の交流が深まり、モチベーションの向上につながる
  2. 社外研修:リーダー研修を行う外部企業に出向き、研修を行うやり方。社外との交流が増え、整った環境で研修を受けられる
  3. eラーニング:専門家が作成した教材をパソコンやスマートフォン、タブレットなどを通して学ぶ研修のやり方。いつでもどこでも参加でき、企業にとっても社員にとっても負担が少ない

それぞれの研修方法には異なったメリットがあるため、ニーズに応じて複数の方法を組み合わせながら社員教育を進めましょう。

研修の目的と対象者を明確に決定する

リーダー研修を行うときは、必ず研修の目的と対象者を明らかにしましょう。中堅社員や管理職のスキルアップが目的なのか、次世代のリーダーの育成が目的なのかなど、研修の目的と対象者によって最適な教育の内容は異なります。事前に対象となる社員の階層ごとの課題を洗い出し、それを解決できる研修内容にすることが肝心です。

リーダー研修にオススメのツール「manebi eラーニング

リーダー研修とは、リーダーシップが必要とされる対象者に対して、指導力やコミュニケーション能力、マネジメントスキルなどを習得させる研修です。リーダー研修を行うことで目標達成力の向上や社内の労働環境改善が図れ、企業全体の業績アップ効果が期待できます。

リーダー研修には、社内研修や社外研修など複数の方法がありますが、業務を抱えるリーダーのなかには、時間が取れず研修に出向くことが難しい人も多いでしょう。そこでおすすめなのが、「manebi eラーニング」です。

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