eラーニングの受講率を高める3つのポイント

  • 社員研修
  • eラーニング

2025年11月19日(水)

目次

監修者
アバター

ヒューマンキャピタルパートナーズ株式会社 代表取締役/人的資本経営・組織開発コンサルタント

堂前 晋平

組織・人材開発の専門家として、社員1万人を超える大手IT企業から10名以下の日本料理店まで、延べ500社・5万人超の支援実績を持つ。
大企業での営業経験を経て、ベンチャー企業にて支社設立・事業責任者・取締役としてIPO、さらに子会社設立を経験。上場企業のグループ人事責任者としてM&A後のPMIを担い、社員70名から400名への急成長を支援。これらの多様な経験を活かし、経営と人事の両視点から戦略的人材マネジメントを実践。日本経営品質賞本賞、ホワイト企業大賞、グッドカンパニー大賞などの受賞に寄与。2023年8月manebiのCPO(Chief People Officer)就任。現在はISO30414のリードコンサルタントとして人的資本経営の推進支援や社員研修の講師としても登壇中。

\社員教育はeラーニングと集合研修で/

資料をダウンロードする

eラーニングを導入したのに受講率が上がらない。そんなお悩みはありませんか?本記事では、よくある課題の原因を整理し、コンテンツ設計・運用体制・仕組みづくりの3つの観点から、受講率を高めるための実践的な改善策を紹介します。

オプション動画含む約8,000超の教材とAI搭載のLMSを持つmanebi eラーニング

eラーニングの受講率が低い本当の理由

eラーニングの受講率が思うように上がらないのは、システムの問題だけではありません。実は、時間の確保や教材内容、運用体制など組織全体に関わる複数の要因が影響しています。ここからは、主な原因を4つの視点で見ていきましょう。

受講時間が確保されていない

eラーニングの受講率が上がらない背景には、学習に充てる時間が業務の中で確保されていないという問題があります。多くの企業では「空いた時間に受講してください」といった形で、学習を個人の裁量に任せています。

しかし、日々の業務に追われる中では、学習はどうしても後回しになりがちです。結果として、受講の機会が減り、学習習慣が定着しにくくなります。受講率向上のためには、まずこの「時間の確保」が大きな壁になっている現状を理解することが重要です。

教材が業務に直結していない

eラーニングの教材内容が実務と結びついていない場合も、受講者は学ぶ意義を感じにくくなります。たとえば、一般的な理論や汎用的なマナー講座ばかりでは、「今の自分の仕事にどう役立つのか」という疑問が生じ、受講のモチベーションが低下してしまいます。

学習の目的が明確でないまま進めても、成果を実感できず途中で離脱するケースが少なくありません。業務との関連性を感じられない教材は、学びを「自分ごと」として捉えることを難しくし、結果的に受講率の低迷につながります。

運用とフォローが不足している

eラーニングは導入して終わりではなく、継続的な運用と受講者へのフォローが欠かせません。受講状況を誰も把握していなかったり、進捗が遅れている人に声をかける仕組みがなかったりすると、受講意欲は自然と低下していきます。

また、質問や相談ができない環境では、理解に行き詰まった時点で学習を中断してしまう人も出てきます。こうしたサポート不足が積み重なると、学習は「自己責任」で終わり、組織としての学びの成果が得られにくくなってしまうのです。

モチベーションを維持する仕組みが不十分である

学習を続けるための仕組みが十分に整っていないことも、受講率が低下する大きな要因です。長時間の動画を一方的に視聴するだけの構成では、受講者は飽きやすく、学びが単調に感じられてしまいます。さらに、学習の成果や上達が見えない状態では、「続けても意味があるのか」という疑問が生じ、意欲の維持が難しくなります。

モチベーション設計が不十分なままでは、受講者が自発的に学び続けることは困難であり、結果として受講離脱や定着率の低下を招いてしまうのです。

eラーニング導入で陥りがちな失敗パターンについては、こちらで詳しく解説しています。

【受講率を高めるポイント1】コンテンツ設定 | 3つのコツ

受講率を向上させるには、受講者が「学びたい」と思える魅力的なコンテンツ設計が欠かせません。内容の質はもちろん、学習しやすい形式や受講環境の整備も重要です。ここでは、実践的なコンテンツ設計の3つのポイントを解説します。

業務直結のケーススタディ型教材

受講者の関心を引くには、実際の業務で直面する課題を題材にした教材が効果的です。抽象的な理論だけでなく、具体的なシチュエーションを提示することで「自分ごと」として捉えやすくなります。たとえば営業職には顧客対応の実例を、管理職には部下育成の具体的な場面を盛り込むと良いでしょう。

さらに、ケーススタディを通じて学んだ知識を、すぐに実務で試せる環境を整えることも大切です。教材で扱った事例と似た状況が発生した際に、学習内容を活用できる機会を意図的に作りましょう。実践で成果が出ることで学習の価値を実感でき、次の受講への意欲も高まります。

1回10分のマイクロラーニング化

長時間の動画教材は集中力が続かず、途中離脱の原因になります。1つのテーマを10分程度の短い単位に分割するマイクロラーニング形式にすることで、隙間時間を活用した学習が可能になるでしょう。短時間で完結する達成感が、継続的な学習習慣の形成につながります。

コンテンツを細分化する際は、各セクションで完結するように設計しましょう。「導入→展開→まとめ」の流れを1単位内に収めることで、どこから視聴しても理解できる構造になります。業務の隙間時間に学習を進められる環境が整うことで、受講のハードルが大きく下がるでしょう。

スマホ対応で柔軟な受講機会の提供

PCがなければ受講できない環境では、学習機会が大幅に制限されます。スマートフォンやタブレットに対応した教材を提供することで、場所や時間を選ばずに学習できる環境が整うでしょう。縦向き・横向きの両方に対応し、画面サイズの調整機能があると、より快適な学習体験を提供できます。

モバイル対応は単なる表示の最適化だけではありません。動画のバックグラウンド再生機能があれば、画面を閉じた状態でも音声学習が可能になります。デバイスの制約を取り除くことで、受講機会が飛躍的に増加します。

スマートフォンでのeラーニング活用については、こちらでも詳しく紹介しています。

<コンテンツ設計のポイントまとめ>

コンテンツ設計のポイント具体的な施策期待される効果
ケーススタディ型教材実務の課題を題材にした事例・シミュレーション形式の演習実践的なスキル習得・学習内容の業務への応用
マイクロラーニング化10分単位のコンテンツ分割・テーマごとの完結型設計隙間時間での学習・達成感による継続率向上
スマホ対応レスポンシブデザイン・オフライン再生・バックグラウンド再生場所を選ばない学習・受講機会の大幅増加

【受講率を高めるポイント2】管理・運用 | 4つの施策

優れた教材を用意しても、適切な管理と運用がなければ受講率は上がりません。受講状況の可視化、タイムリーなフォロー、組織を巻き込んだ推進体制が重要です。ここでは、実践的な管理・運用の4つの施策を詳しく解説します。

学習状況を可視化する

受講状況が見えない状態では、適切なフォローができません。LMS(学習管理システム)を活用して、個人別・部署別の受講進捗をリアルタイムで把握できる環境を整えましょう。ダッシュボードで受講率や完了率を一目で確認できれば、遅れている受講者への迅速な対応が可能になります。

可視化した情報は受講者にも共有することが大切です。自分の学習進捗や部署内での位置づけを知ることで、学習への意識が高まります。受講開始率、受講完了率、テスト合格率といった指標を定期的に確認しましょう。

自動リマインドを最適化する

受講を忘れてしまう、後回しにしてしまうという問題には、タイムリーなリマインドが効果的です。研修開始前・期限の1週間前・3日前・前日のタイミングで自動通知を送ることで、受講率の大幅な向上が見込めます。メールだけでなく、LINEやSlackなど受講者が日常的に使うチャネルを活用すると良いでしょう。

リマインドの内容は画一的ではなく、受講状況に応じて変えることが重要です。未着手の人には研修の意義や目的を再度伝え、途中まで進めている人には「あと少しで完了です」と励ますメッセージを送りましょう。

上司を巻き込む

組織全体で学習文化を醸成するためには、上司が学習の重要性を理解し、部下の受講を後押しする体制を作ることが不可欠です。上司自身が率先して受講する姿勢を見せることで、部下の学習に対する優先度も自然と高まります。以下のような取り組みが効果的です。

  • 月次の部署会議で受講状況を報告する
  • 1on1で学習内容の実務活用について対話する
  • 学習した内容を発表する場を設ける
  • 業務目標に学習目標を組み込む
  • 受講完了者を公式に評価する

個別フォロー体制を構築する

一律の支援だけでは、つまずいた受講者をサポートできません。質問対応窓口の設置、定期的な学習相談会の開催、進捗が遅れている人への個別連絡など、きめ細かなフォロー体制を構築しましょう。受講者が困った時にすぐに相談できる環境があれば、途中で挫折する可能性が大幅に減ります。

個別フォローでは、それぞれの受講者が抱える課題に合わせた支援が重要です。時間が取れない人には学習計画の見直しを提案し、内容が難しいと感じている人には補助教材を提供するなど、状況に応じた対応を心がけましょう。フォローを通じて得た情報を教材改善にも活かすことで、より受講しやすい研修体制が整っていきます。

<受講率向上のための管理・運用施策まとめ>

管理・運用施策実施頻度担当者期待される効果
学習状況の可視化リアルタイム・週次レビュー人事・教育担当遅れている受講者の早期発見
自動リマインド開始前・1週間前・3日前・前日LMS自動通知受講忘れ防止・完了率向上
上司巻き込み月次・1on1時各部署管理職組織的な学習文化の醸成
個別フォロー進捗遅延時・質問時教育担当・サポートチーム途中離脱の防止・理解度向上

\お悩みに合わせてご提案します!まずはお気軽にご相談を/

ご相談はこちらから

【受講率を高めるポイント3】LMS・データ活用 | 2つの手法

受講率を継続的に改善していくには、データに基づいた判断が欠かせません。LMSで収集した学習データを分析し、課題を明確にして改善策を実行するサイクルを回すことが重要です。ここでは、データを活用した受講率向上の具体的な手法を解説します。

受講率、完了率、定着率など重要指標の設定

受講率を高めるには、複数の指標を組み合わせて多角的に評価することが大切です。以下のような指標を設定し、定期的に分析しましょう。

  • 受講率
  • 完了率
  • テスト合格率
  • 平均学習時間

フィードバックや学習状況をもとに改善

収集したデータは継続的な改善に活かすことが重要です。受講者アンケートやテスト結果、学習行動ログを分析し、コンテンツや運用方法を定期的に見直しましょう。多くの受講者がつまずく箇所があれば教材を改善し、完了率が低いコースは原因を特定して対策を講じることが大切です。

改善のサイクルを回すには、以下のようなPDCAを実践しましょう。

  • Plan(計画):目標設定・教材選定・スケジュール策定
  • Do(実行):研修実施・進捗管理・フォロー実施
  • Check(評価):各指標の測定・受講者アンケート・テスト結果分析
  • Action(改善):課題の特定・教材修正・運用方法の見直し

四半期ごとに振り返りを行い、次期の研修計画に反映させることで、受講率の継続的な向上が見込めます。

<学習データの活用手法まとめ>

観点具体的な施策期待される効果
重要指標の設定とモニタリング・受講開始率・完了率・定着率などの指標を設定
・目標値を明確にし定期的にモニタリング
・数値をもとに課題を特定・改善
・データに基づく課題把握が可能
・効果的な改善施策を実施できる
フィードバック・改善サイクルの実践・アンケート・テスト結果・学習ログを分析
・教材や運用を定期的に見直す
・四半期ごとにPDCAを実践
・継続的な改善が定着
・受講率・定着率の向上につながる

manebi eラーニングで受講率を改善する方法

受講率向上には、優れた教材と使いやすいシステムが必要です。manebi eラーニングは、AI搭載LMSとオプション動画含む約8,000本の豊富な教材、専任担当者による伴走支援で、受講率改善を強力にサポートします。無料トライアルで実際の機能を体験できるため、自社に合うかどうかを確認してから導入を判断できるでしょう。

【コンテンツ設計の課題解決】自社教材アップロード機能とオプション動画含む約8,000の教材

manebi eラーニングでは、幅広い業種・職種に対応したオプション動画含む約8,000本の教材を用意しています。新入社員研修からマネジメント、コンプライアンスまで、目的に合わせて柔軟に選べるのが特長です。すべて専門家が監修し、内容は定期的に更新されるため、常に最新の知識を学べます。

さらに、自社教材を最大100GBまでアップロードでき、既存の研修資料やオリジナル動画を一括管理可能です。自社の業務プロセスや文化に沿った教材を組み合わせれば、汎用的な学びを超えて実務に直結する教育環境を整えられます。加えて、AIが業界や研修目標に応じて最適なプランを自動提案してくれるのも心強いポイントです。

【管理・運用の課題解決】わかりやすい管理画面と受講者へのリマインド機能

manebi eラーニングの管理画面は、マニュアル不要で直感的に操作できる設計です。受講者の学習進捗や理解度をリアルタイムで可視化でき、部署別・個人別の詳細なレポートを自動生成します。

リマインド機能についても、学習進捗に応じた自動リマインダー、達成時の自動称賛メッセージ、個別学習状況に基づくパーソナライズ通知など多様な通知機能を備えています。これらの仕組みにより、担当者が一人ひとりの進捗を手動で確認・連絡する手間が大幅に減り、運用負担を軽減しながら効率的な学習管理を実現できます。

【データ活用の課題解決】自動レポートと専門家による導入からサポート

manebi eラーニングのAI搭載LMSは、各受講者の学習履歴・理解度・進捗状況を自動でレポート化します。部署別・個人別の学習状況をリアルタイムで把握でき、学習完了率や成果を定量的に測定できるため、データに基づいた改善施策を実行できます。さらにAIが出力したレポート結果をもとに、専任担当者が次の研修計画を提案・支援します。

【導入事例】必須研修100%達成と学習文化の醸成

株式会社ゆびすいホールディングス様は、本記事で解説した「業務に直結した教材」と「効果的な管理・運用」を実践し、成果を上げています。

マネジメント層の育成という課題に対し、豊富な専門コンテンツと直感的なUIを持つmanebi eラーニングを導入。さらに、インプット学習(必須)とアウトプット学習(任意)を組み合わせた計画的な運用サイクルを構築しました。その結果、必須コースの受講完了率100%を達成。社内のナレッジシェアも活発化し、組織全体に自発的な学習文化が根付いています。

詳しくはこちらをご覧ください。

\どう変わった?導入企業のリアルな声をチェック/

成功事例を見てみる

よくある質問

Q1. manebi eラーニングでオリジナル教材を作成することはできますか?

A. はい、manebi eラーニングでは既存の教材をアップロードするだけでなく、自社でオリジナルの教材を新たに作成することもできます。動画編集ソフト「Vrew」と連携しており、手持ちの動画やPDFを簡単に教材化できます。また、動画作成代行サービスも提供しており、企画からシナリオとコンテの作成、音入れや編集まで対応可能です。

eラーニング用コンテンツ制作について、詳しくはこちらをご覧ください。

Q2. manebi eラーニングはスマートフォンで受講できますか?

A. はい、manebi eラーニングはスマートフォンやタブレットに完全対応しています。

縦向き・横向きの画面切り替えや、動画の画面サイズ調整機能、音声のバックグラウンド再生にも対応しており、隙間時間を活用して効率的に学習できます。インターネット環境があれば場所を選ばず受講できるため、営業職や現場スタッフなど外出が多い職種でも学習しやすい環境を提供しています。

スマホでeラーニングについて、詳しくはこちらをご覧ください。

Q3. manebi eラーニングの無料トライアルでどこまで試せますか?

A. manebi eラーニングの無料トライアルでは、実際の管理画面や受講画面を体験できます。豊富なコンテンツの一部を実際に視聴でき、LMSの主要機能も試すことが可能です。受講者登録やコース設定、進捗管理などの管理機能も体験できるため、導入後の運用イメージを具体的に把握できます。

専任のカスタマーサクセス担当者が、無料トライアル期間中も丁寧にサポートします。自社の課題に合わせた研修プランの提案や、導入に関する相談も受け付けているため、安心して検討を進められます。

無料トライアルはこちらからお申し込みいただけます。

\社員教育はeラーニングと集合研修で/

資料をダウンロードする

で成果に繋がる
社員研修を実現しませんか?

playse管理画面
社員研修eラーニング
資料ダウンロード