警備員の研修はなぜ受けなければならない?研修の種類やおすすめの方法をご紹介!

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2024年7月29日(月)

目次

*本記事には法律に関する記述がございますが、あくまで参考としてご覧いただき、実際の業務にあたっては警備業法等をご確認いただくことをおすすめいたします*

警備員は人の命を守る仕事です。そのため、初めて警備の仕事に就く場合は研修をかならず受講することが定められています。そこで本記事では、警備員の基本的な研修内容や効果的な進め方などについて詳しく解説します。

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警備員の役割と研修・教育とは

警備員の仕事は、犯罪や事故の防止、財産や人命の保護を目的としたものです。そのため、警備員を育成するための研修が不可欠となります。研修を受けることで警備員は、警備の仕事に必要な法令や現場での対応方法を学ぶことができ、状況判断力や危機管理能力を向上させることが可能です。

研修を通じて警備員は、職務を適切に遂行し、企業や個人の安全を確保できます。警備員に研修を受けさせることは企業にとっても重要であり、効果的な研修方法を取り入れることが求められます。

警備員の基本的な研修内容

ここからは警備員の基本的な研修内容を、具体的に見ていきます。警備員の研修は大きく分けて以下の2つです。

  • 新任警備員向け研修
  • 現任警備員向け研修

それぞれの研修はどのような違いがあるのか、詳しくみていきましょう。

新任警備員向け研修

新任警備員向け研修の目的は、業務に必要な基本的な知識や技術を身につけることです。具体的な内容は、主に以下の4つが挙げられます。

  • 警備業法に関する知識
  • 警備員の職務や責任に関する知識
  • 防犯・防災に関する基本的な知識や技術
  • 応急手当や交通整理のやり方

新任警備員向け研修では実践的なシミュレーションを通じて、警備員としての判断力やコミュニケーション能力を養うことも重要です。効果的な進め方は、研修生が理解しやすいように分かりやすい説明を行い、現場での実践を通じて習得を促すことです。

研修担当者が定期的にフォローアップし、質問や悩みに対して適切なアドバイスを提供すると、継続的なスキルアップが可能になります。効果的な研修プログラムにするには、参加者のニーズや目標を考慮し、研修のカリキュラムや内容を柔軟に変更することも求められます。

現任警備員向け研修

現任警備員向け研修は、警備業務の質を向上させる目的で実施されます。現任警備員向け研修の主な目的は、以下の3つが挙げられます。

  • 職務遂行に必要な知識や技術のアップデート
  • 最新の情報収集
  • チームワークやコミュニケーション能力の向上

研修の効果的な進め方は、シミュレーションやケーススタディを取り入れることです。より実践的な学びの場を提供することで、研修の目的を達成しやすくなるでしょう。現任警備員向け研修を定期的に行うことが、警備員のスキル向上につながります。

20時間の法定研修とは

警備員になるためには、20時間の法定研修を受講することが必要です。なぜなら警備員の業務は、「警備業法」という法律で詳しく規定されているからです。警備業法により、新しく採用された警備員が現場で働く前に、必要な研修を受講することが定められています。警備分野の資格や経験を持つ方人や警察官の経験がある方人は一部要件が免除され、研修期間が短くなります。

一方、警備員や警察官の経験がない人は「一般警備員」のカテゴリに該当し、指定されたトレーニングを完了する必要があります。ここからは20時間の法定研修の目的や内容を、詳しくみていきましょう。

法定研修の目的と内容

法定研修は、警備員が職務を遂行する上で最低限必要な知識や技能を習得することを目的としています。研修内容には、以下の6つの内容が含まれます。

  1. 警備員法や関連法令の理解
  2. 警備業務の基本的な知識
  3. 応急処置や消火設備の操作方法
  4. 交通整理等の業務に関する知識
  5. 犯罪防止のための取り組み
  6. 実技研修

法廷研修の効果的な進め方は、理論研修と実技研修をバランスよく組み合わせることです。机上の研修でインプットするだけでは、実際の現場で実践できないかもしれません。バランスよく実技と組み合わせることで、より高い研修の効果が期待できるでしょう。実技研修では実際の現場での対応力や技能を身につけることができるため、理論だけでは得られない経験を積むことができます。

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20時間の法定研修で学ぶ主要なトピック

20時間の法定研修で学ぶ主要なトピックは、以下の2つです。

  • 基本教育
  • 業務別教育

それぞれの研修の内容を詳しくみていきます。

基本教育

基本教育は、さらに新人に向けた教育と現任警備員に向けた教育の2種類に分かれます。

新たに警備業務に従事させようとする警備員イ 警備業務実施の基本原則に関すること。
ロ 警備員の資質の向上に関すること。
ハ 警備業法その他警備業務の適正な実施に必要な法令に関すること。
ニ 事故の発生時における警察機関への連絡その他応急の措置に関すること。ホ 護身用具の使用方法その他の護身の方法に関すること。
現に警備業務に従事させている警備員イ 警備業務実施の基本原則に関すること。
ロ 警備業法その他警備業務の適正な実施に必要な法令に関すること。
ハ 事故の発生時における警察機関への連絡その他応急の措置に関すること。

引用:警備業法施行規則第三十八条 2| e-Gov法令検索
基本教育を通して学ぶのは、警備業に関する法律のほか、警備実務における基本的な動作などです。eラーニングやテキスト、動画などを活用しましょう。

業務別教育

業務別教育は「どのような施設や設備あるいは人の警備をするか」によって分かれます。業務別教育の種類は以下です。

法第二条第一項第一号の警備業務(機械警備業務を除く。)イ 警備業務対象施設における人又は車両等の出入の管理の方法に関すること。
ロ 巡回の方法に関すること。
ハ 警報装置その他当該警備業務を実施するために使用する機器の使用方法に関すること。
ニ 不審者又は不審な物件を発見した場合にとるべき措置に関すること。
ホ その他当該警備業務を適正に実施するため必要な知識及び技能に関すること。
法第二条第一項第二号の警備業務イ 当該警備業務を適正に実施するため必要な道路交通関係法令に関すること。
ロ 車両及び歩行者の誘導の方法に関すること。
ハ 人又は車両の雑踏する場所における雑踏の整理の方法に関すること。
ニ 当該警備業務を実施するために使用する各種資機材の使用方法に関すること。
ホ 人若しくは車両の雑踏する場所又はこれらの通行に危険のある場所における負傷等の事故の発生に際してとるべき措置に関すること。
ヘ その他当該警備業務を適正に実施するため必要な知識及び技能に関すること。
法第二条第一項第三号の警備業務イ 運搬に使用する車両等の構造及び設備に関すること。
ロ 車両等による伴走及び運搬中における周囲の見張りの方法に関すること。
ハ 運搬に係る現金、貴金属、美術品等の積卸しに際しての警戒の方法に関すること。
ニ 当該警備業務を実施するために使用する各種資機材の使用方法に関すること。ホ 運搬中における盗難等の事故の発生に際してとるべき措置に関すること。
ヘ その他当該警備業務を適正に実施するため必要な知識及び技能に関すること。
法第二条第一項第四号の警備業務イ 人の身辺における警戒に係る警戒位置その他警戒の方法に関すること。
ロ 当該警備業務を実施するために使用する各種資機材の使用方法に関すること。ハ 不審者又は不審な物件を発見した場合にとるべき措置に関すること。
ニ 人の身体に対する危害の発生を防止するためにとるべき避難等の措置に関すること。
ホ その他当該警備業務を適正に実施するため必要な知識及び技能に関すること。
機械警備業務イ 当該機械警備業務を実施するために使用する警備業務用機械装置の機能に関すること。
ロ 警備業務用機械装置による警戒及び指令の方法に関すること。
ハ 指令業務に従事する警備員と現場に向かう警備員との間の連絡の方法に関すること。
ニ 基地局において盗難等の事故の発生に関する情報を受信した場合における不審者又は不審な物件の発見その他現場における事実の確認の方法に関すること。
ホ その他当該機械警備業務を適正に実施するため必要な知識及び技能に関すること。

引用:警備業法施行規則第三十八条 3| e-Gov法令検索
上記すべてを教育する必要はないため、警備員ごとに必要な教育を規定時間以上を受けてもらいましょう。

教育責任者・指導責任者とは?

教育責任者・指導責任者とは、警備員の研修プログラムを企画・実施する担当者のことを指します。警備員が適切な知識と技術を身につけるための教育を提供するのが役割仕事です。教育責任者、指導責任者は研修の企画、運営、評価を行い、警備員の資質向上に努めなくてはいけません。

警備員研修の効果的な進め方

ここからは警備員研修の効果的な進め方を詳しく見ていきます。警備員研修の主おもな進め方は、以下の3つです。

  • 現場での実践を重視した教育方法
  • eラーニングやオンラインシステムを利用した研修
  • モチベーション向上やスキルアップのための工夫

現場での実践を重視した教育方法

警備員研修の効果的な進め方に、現場での実践を重視した方法があります。まず法定研修に基づく基本的な知識や技術を学び、続いて現場で直面する可能性のあるシチュエーションを想定したシミュレーションやロールプレイを取り入れまるのです。インプットとアプトプットを組み合わせることで、警備員が実践的なスキルを理解しやすく、身につけやすくなる効果が期待できます。

eラーニングやオンラインシステムを利用した研修

警備員研修の効果的な進め方として、eラーニングやオンラインシステムを利用した研修も有効です。インターネット環境があれば、場所や時間を問わずに研修が可能なため、時間や場所に制約されず、柔軟な学習が可能になります。

さらにeラーニングやオンラインシステムは、研修内容のアップデートやカスタマイズが容易なため、法律の改正や社会情勢に合わせた教育が実現できます。オンライン研修は研修の進捗や成果をデータ化し、効果的なフィードバックや改善策を提案できる点も魅力です。適切なフィードバックを行うことで、警備員の資質向上や業務改善が期待できます。

モチベーション向上やスキルアップのための工夫

警備員研修の効果を最大限に引き出すには、警備員の研修に対するモチベーション向上やスキルアップにつながる工夫をすることが重要です。まず研修内容を実践的かつ興味深いものにすることで、警備員の学習意欲を高めましょう。

チームワークを重視したグループワークやロールプレイを取り入れることで、相互理解やコミュニケーション能力の向上が期待できます。研修中には、定期的にフィードバックを行い、警備員の成長や課題を共有することが大切です。個々の成長や課題を共有することで、ひとりひとりが自己評価や改善に向けた意識を持つ働きかけとなります。

研修の成果を評価するための試験や、認定制度を導入することも効果的です。わかりやすい評価基準があることで警備員は、自分のスキルアップを目指し、研修により得た知識や技術を業務に活かす意欲も高まります。

まとめ

警備員研修は法律で定められているから、という理由だけでなく、警備員の業務を遂行するうえで、必要不可欠なことです。研修を通して法令遵守や業務知識が習得でき、危機管理能力の向上など、警備業務に必要なスキルを網羅的に学ぶことができます。

本記事を参考に、効果的な警備員の研修を実施してみてください。また、効率的に研修を行う際に検討したいのが、eラーニングを始めとしたオンライン研修です。弊社が提供している「manebi eラーニング 警備版」もぜひご検討ください。

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