AI研修をeラーニングで効率化|メリットやポイントを解説

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2025年11月12日(水)

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ヒューマンキャピタルパートナーズ株式会社 代表取締役/人的資本経営・組織開発コンサルタント

堂前 晋平

組織・人材開発の専門家として、社員1万人を超える大手IT企業から10名以下の日本料理店まで、延べ500社・5万人超の支援実績を持つ。
大企業での営業経験を経て、ベンチャー企業にて支社設立・事業責任者・取締役としてIPO、さらに子会社設立を経験。上場企業のグループ人事責任者としてM&A後のPMIを担い、社員70名から400名への急成長を支援。これらの多様な経験を活かし、経営と人事の両視点から戦略的人材マネジメントを実践。日本経営品質賞本賞、ホワイト企業大賞、グッドカンパニー大賞などの受賞に寄与。2023年8月manebiのCPO(Chief People Officer)就任。現在はISO30414のリードコンサルタントとして人的資本経営の推進支援や社員研修の講師としても登壇中。

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DX化の波が加速する中で、AI人材の育成は企業競争力を左右する重要テーマとなっています。そこで注目されているのが、場所や時間を問わず学習できる「eラーニングによるAI研修」。
本記事では、AI研修をeラーニング化することで得られるメリット、導入手順、システム選定のポイント、効果を高める設計方法までを詳しく紹介します。

オプション動画を含む約8,000の教材とAI搭載のLMSを持つmanebi eラーニング

AI研修が今必要な理由

DX時代の人材育成課題

DXが進む中で、AIを活用できる人材の不足が企業競争力を左右する大きな課題となっています。

IPA「DX白書2023」によると、日本企業のAI導入率は約21%にとどまり、米国(約40%)を大きく下回っています。経済産業省の調査でも、2030年にはAI人材が最大12.4万人不足すると予測されており、戦略的なAI人材育成と教育体制の整備が急務です。

(表1)IT人材の需給ギャップ

2018年2020年2025年2030年
22万人30万人36万人45万人

出典元:経済産業省のIT人材需給調査

AIスキルを持つ人材が不足すると、業務効率化や新規事業創出の機会を逃し、競合に遅れを取るリスクが高まります。特に営業・マーケティング・人事などの部門でもAI活用が進む今、全社員がAIリテラシーを身につけることが重要です。

AIリテラシーとは

AIの仕組みや活用方法を理解し、業務改善に結びつける力のことです。現場レベルでAIの可能性を理解した社員が増えることで、「この業務はAIで自動化できるのでは?」といった提案が生まれ、企業全体のDX推進力が高まります。

DX人材育成に関しては詳しく知りたい方はこちら

eラーニングでAI研修を行うメリット5選

eラーニングを活用することで、こうした課題を解決しながら効率的かつ効果的にAI研修を実施できます。ここでは、eラーニングでAI研修を行う5つの主要なメリットを詳しく解説します。

研修コストと時間を大幅に削減できる

eラーニングは、講師費用や会場費、交通・宿泊費といった直接コストを削減できるほか、社員の移動時間や業務調整の手間も不要です。
実際に導入企業では、教育コストを80%以上削減できた事例もあります。場所や時間の制約がなくなることで、受講者も学びやすくなります。

教育コストを80%以上削減できた事例はこちら

学習進捗をリアルタイムで可視化できる

LMS(学習管理システム)を使えば、受講者の学習状況やテスト結果をリアルタイムで把握可能です。

これにより、理解度が低い社員へのフォローやコンテンツの改善を即座に行えます。従来の集合研修のように、アンケートやテスト集計を待つ必要がありません。

初心者から上級者までの学習を個別最適化できる

eラーニングでは、受講者のスキルや職種に合わせたレベル別・職種別の学習設計が可能です。

初心者には基礎講座を、経験者には応用・実践的内容を提供でき、営業職向けには顧客分析、開発職向けには機械学習など、業務に直結する学習が実現します。

最新のAI知識をタイムリーに学べる

AIは進化が早く、半年で知識が陳腐化することもあります。

eラーニングなら教材の更新が容易で、ChatGPTやGeminiなど最新の生成AIツールや業界トレンドをすぐに反映できます。数週間で全社員へ新コンテンツを展開できる柔軟性は、集合研修にはない強みです。

在宅勤務・多拠点でも均質な教育が可能

リモートワークや事業拠点の分散が進む中、eラーニングなら場所を問わず同じ品質の教育を提供できます。

本社・支社・海外拠点の社員が同一教材・同一基準で学べることで、AIリテラシーのばらつきを防ぎ、組織全体の底上げにつながります。

参考:DX人材育成はeラーニングでできる?メリット/デメリットを解説

AI研修に必須の4大コンテンツカテゴリ

AI研修と言っても、対象者のスキルレベルや役割、学習目的によって必要なコンテンツは大きく異なります。ここでは、eラーニングで提供すべきAI研修コンテンツを4つのカテゴリに分けて解説します。

AIリテラシー基礎

AIの基本概念から生成AIの活用まで、全社員が共通して理解すべき基礎知識を学ぶ領域です。

内容の例:

  • 機械学習・深層学習・自然言語処理などAIの基本構造
  • ChatGPTやGeminiなど生成AIの仕組みと活用方法
  • 効果的なプロンプト設計と生成内容の信頼性判断
  • AIの限界・バイアス・倫理的課題

生成AIの普及により、社員が業務でAIを扱う機会が急増しています。正しい理解と倫理的な使い方を教育することが、企業全体のリスク低減と生産性向上につながります。

データリテラシー・情報倫理研修

AIを正しく活用するためには情報漏洩リスクを回避するための倫理・法規知識が欠かせません。AIは大量のデータを学習して機能するため、データの品質や偏り、個人情報保護の観点からも正しい知識が求められます。

主な学習内容:

  • データリテラシー研修:データの収集・分析・可視化の基本と、ビジネス活用の視点
  • 情報倫理研修:個人情報保護、著作権、AIの倫理課題など法規・ルールの理解

業務別AI活用研修

部門や職種ごとの業務に即して、AIをどう実務に生かすかを学ぶ実践型コンテンツです。

部門別例:

  • 営業部門:顧客データ分析やチャットボットによるリード獲得
  • 人事部門:AIによる採用効率化、データドリブンな人材配置・離職分析
  • 開発部門:生成AIによるコード補完やテスト自動化

セキュリティ・コンプライアンス研修

AI活用に伴うリスクを理解し、安全かつ法令遵守のもとで運用するための研修です。

学習項目:

  • セキュリティ研修:AIツール利用時の情報漏洩・不正アクセス対策
  • コンプライアンス研修:社内規程・著作権の遵守、AIによる差別・偏見防止

参考:eラーニングを活用した研修の効果とは?成功のためのポイント

AI研修の効果を高めるeラーニング設計4つのポイント

eラーニングでAI研修を実施する際、コンテンツを用意して配信するだけでは十分な効果は得られません。ここでは、AI研修の効果を最大化するための3つの重要なポイントを解説します。

ゴール設定を明確にしたカリキュラム設計

AI研修を成功させるには、まず学習ゴールを明確に定義し、そこから逆算してカリキュラムを設計することが重要です。
必要な知識・スキルを段階的に整理し、学習時間・難易度・前提知識を明示することで、受講者は自分のペースで効果的に学べます。

<カリキュラムの設計例>

カリキュラム要素内容例到達目標
基礎知識習得AIの基本概念、生成AIの仕組み基礎用語を理解し説明できる
ツール操作ChatGPT等の使い方、プロンプト作成業務で生成AIを活用できる
実務応用部門別活用事例、課題演習課題解決にAIを適用できる
リスク管理セキュリティ、コンプライアンス安全にAIを運用できる
継続学習最新トレンド、事例共有知識をアップデートできる

インタラクティブ教材で実践力を養成する工夫

動画を視聴するだけの一方向的な学習では、知識の定着率は低く、実務での応用力も育ちません。eラーニングでも、受講者が能動的に参加できるインタラクティブな要素を取り入れることが重要です。インタラクティブ教材とは、クイズ・シミュレーション・ケーススタディ・実習課題など、受講者が考え、試し、フィードバックを受けながら学ぶ仕組みを指します。

<インタラクティブ要素の例>

  • 実践演習:ChatGPTを実際に操作し、試行錯誤を通して使いこなす。
  • ケーススタディ:実務に近い課題を解決し、AI活用の応用力を養う。
  • ゲーミフィケーション:ランキングやバッジで学習意欲を高め、学習文化を定着させる。

学習ログを活用した成果検証と改善

eラーニングの大きな強みは、詳細な学習ログが自動的に蓄積されることです。このデータを分析することで、研修の効果を客観的に測定し、継続的な改善につなげることができます。

例えば、特定のテストで正答率が50%を下回る項目があれば、その内容の説明が不十分か、難易度が高すぎる可能性があります。
こうした箇所を特定し、動画の追加や説明の補足、演習問題の改善などを行うことで、次回以降の受講者の理解度を向上させられます。

ブレンディッドラーニングで実践力を強化する

オンライン学習で知識を習得し、対面・OJTで実践に移す「ブレンディッドラーニング」を取り入れると、学んだ内容が業務に定着しやすくなります。

<ブレンディッドラーニングの手法まとめ>

手法実施内容期待効果
事前eラーニング+ワークショップ基礎をオンラインで学び、対面で実践演習知識の実践力への転換、双方向学習
eラーニング+OJT学習内容を実務で上司が指導知識の定着、業務への即時適用
定期復習+フォローアップテスト・事例共有会・アンケート分析長期的な学習定着、組織文化の醸成

AI研修eラーニングシステム選定ポイント

AI研修を効果的に実施するためには、適切なeラーニングシステム(LMS)の選定が不可欠です。機能やコストだけでなく、自社の課題や運用体制に合ったシステムを選ぶことが成功の鍵となります。

ここでは、AI研修に最適なeラーニングシステムを選ぶ際に重視すべき3つのポイントを解説します。

AI教材の拡張性・アップデート性

AI技術は日々進歩しており、数か月前の情報が古くなることも珍しくありません。そのため、教材を柔軟にアップデートできるシステムを選ぶことが重要です。既成のコンテンツだけでなく、自社で作成した教材を簡単にアップロードできるか、外部の専門コンテンツと連携できるかを確認しましょう。

受講データの分析機能

AI研修の効果を最大化するには、受講データを詳細に分析し、改善につなげられる機能が不可欠です。単に受講率や修了率を表示するだけでなく、個人別・部署別・コンテンツ別など多角的な分析ができるシステムを選びましょう。

分析できる項目の例:

  • 学習時間の推移や平均視聴時間
  • コンテンツ別の理解度や正答率
  • 繰り返し視聴されている教材

外部ツールや社内システムとの連携性

eラーニングシステムを導入する際は、既存の社内システムとの連携性も重要な選定ポイントです。特に、人事システム(HRM)、勤怠管理システム、タレントマネジメントシステムなどと連携できると、データの二重入力を避け、運用効率を大幅に向上できます。

主な連携例:

  • 人事・勤怠・タレントマネジメントシステム:社員情報を自動反映し、研修を自動アサイン
  • 評価システム:受講データを人事評価・昇格要件と連動
  • Zoom・Microsoft Teams・Google Meet:オンライン研修とのハイブリッド運用を実現
  • API連携・SSO(シングルサインオン):セキュリティと利便性を両立

AI研修におすすめのeラーニング5選

manebi eラーニング

manebi eラーニングは、約8,000本の動画コンテンツに加え、自社独自の教材もアップロードできる学習システムです。生成AIやAIプログラミング、広範なテクノロジー教養などのAI関連コンテンツも充実しています。進捗管理やテスト・アンケート機能を備えたダッシュボードにより、受講状況や理解度を可視化でき、改善サイクルの構築も容易です。

Udemy Business

Udemy Businessでは、DX人材育成、マネージャーのためのChatGPT活用など幅広いコンテンツがそろっています。実務重視の講座や職種別ラーニングパスを通じて、若手から管理職まで階層に適したスキルアップが可能です。

自社オリジナル教材のアップロード機能、学習進捗や受講状況の可視化機能など運用面のサポートも充実しており、AI・DX時代の人材育成を支援します。

GLOBIS 学び放題

GLOBIS 学び放題はMBAで知られるグロービスが提供するeラーニングサービスです。
約17,800本の動画教材が見放題です。AI分野では生成AI・データ分析といったAI基礎から応用まで幅広くカバー。AIによるレコメンドやフィードバック機能、アセスメントで学習の理解度や進捗を可視化し、個人に最適な学びを支援します。

独自のラーニングパス機能により、AI導入担当者から管理職・経営層まで役割別に設計された学習プログラムを組むことが可能です。

Aidemy Business

Aidemy Businessは、AI・DX人材の育成を総合的に支援するオンライン学習プラットフォームです。「デジタルスキル標準」に完全準拠したコースや生成AI関連のコースなどAI/DXの学習コースが250種以上あります。学習進捗の可視化やカリキュラム・テスト管理、タグ機能など、運用を支える管理機能も充実しています。

また、スキル可視化アセスメント「DPAS」との連動により、受講者のスキルレベルを定量的に評価し、学習成果を明確に把握できる点も特長です。

CloudCampus

Cloud Campusは、ソフトバンクグループでの全社展開の実績を持つクラウド型LMSです。AIリテラシー入門などのコンテンツも提供しており、ユーザー登録無制限・月額定額制の料金体系が特徴です。

また、ブラウザ完結・直感的な操作性で、ITリテラシーが高くない受講者でもストレスなく利用でき、教材作成ツールも簡易に備えられているため、自社独自コンテンツも手軽に組み込めます。

manebi eラーニングがAI研修で選ばれる4つの理由

AI研修を効果的に実施し、全社員のAIリテラシーを底上げするには、充実したコンテンツと手厚いサポート、高度な機能を兼ね備えたeラーニングシステムが不可欠です。manebi eラーニングは、AI研修をはじめとする企業の人材育成課題を解決するために設計された、次世代型の学習プラットフォームです。

ここでは、多くの企業がmanebi eラーニングを選ぶ4つの理由と、AI研修における具体的なメリットを解説します。

常に最新の教材を提供する

manebi eラーニングでは、AI・DX・ビジネススキルなど最新トレンドに即した教材を定期的にアップデートしています。特に進化の速い生成AI領域(ChatGPT、Gemini、Claudeなど)については、専門家監修のもと最新知識を迅速に反映。

  • 8,000以上のコンテンツが利用可能
  • AIリテラシー基礎から業務別AI活用、情報セキュリティまで網羅
  • 自社教材のアップロード機能で、社内ナレッジも共有可能

最新技術と自社事例を融合させた“実践的AI教育”を、常に更新された環境で実現できます。

学習効果を可視化する高精度な分析・レポート機能

AI研修の成果を最大化するには、「どの部署が理解できているか」「どこに課題があるか」を把握することが重要です。manebi eラーニングは、受講率・テスト正答率・学習時間などをリアルタイムで可視化できます。

主な機能:

  • ダッシュボードで全社の進捗を一目で確認
  • 部署別・個人別のAIリテラシー状況を自動集計
  • 分析データを人事評価・育成計画に連携可能
  • レポート出力機能

既存システムと連携できる

manebi eラーニングは、既存の人事システムやコミュニケーションツールとの連携性に優れており、導入後の運用負荷を最小限に抑えられます。API連携やシングルサインオン(SSO)に対応しているため、社員は複数のIDやパスワードを管理する必要がなく、スムーズに学習を開始できます。

さらに、Zoom・Slackなどのビデオ会議可能なツールとも統合できるため、eラーニングとオンラインライブ研修を組み合わせたブレンディッドラーニングも容易に実現できます。

導入から運用まで専任担当者がトータルサポート

manebi eラーニングの最大の特徴は、「導入して終わり」ではない伴走型サポートです。
専任担当者が、企画設計から運用・改善まで企業ごとに最適な支援を提供します。

サポート体制の内容:

  • 導入時のヒアリング&最適プラン提案
  • コンテンツ設計・オンボーディング支援
  • 受講状況の分析・改善提案
  • 定期フォローアップミーティング・メールサポート

AI研修の設計方法や受講率向上施策まで含め、成果を出すまで伴走するパートナー型支援が高く評価されています。


DX推進のカギは、全社員がAIを正しく理解し活用できる体制づくりです。最新のAI知識を素早く共有し、社員のスキルレベルに合わせた学習設計も可能です。DX時代の人材育成を強化するために、ぜひeラーニングの導入をご検討ください。

よくある質問

IT未経験者でもAI研修は受講できる?

はい、IT未経験者でも問題なく受講できます。manebi eラーニングのAI研修コンテンツは、基礎レベルから段階的に学習できるよう設計されており、専門用語もわかりやすく解説されています。

manebi eラーニングは学習進捗を一元管理できる?

はい、manebi eラーニングのLMS機能により、全社員の学習進捗を人事部で一元管理できます。管理画面から、個人別・部署別・階層別の受講状況、修了率、テスト結果などをリアルタイムで確認できます。

AI研修はeラーニングだけで十分な成果が出せる?

eラーニングは知識習得には非常に有効ですが、実践力を養うにはブレンディッドラーニング(eラーニングとリアル研修の組み合わせ)が推奨されます。manebi eラーニングでは、基礎知識をオンラインで学び、ワークショップやOJTで実践するという段階的なアプローチをサポートしています。

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