eラーニングでリーダー研修を行う方法とは?特徴や実務に組み込むポイント

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2025年10月22日(水)

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ヒューマンキャピタルパートナーズ株式会社 代表取締役/人的資本経営・組織開発コンサルタント

堂前 晋平

組織・人材開発の専門家として、社員1万人を超える大手IT企業から10名以下の日本料理店まで、延べ500社・5万人超の支援実績を持つ。
大企業での営業経験を経て、ベンチャー企業にて支社設立・事業責任者・取締役としてIPO、さらに子会社設立を経験。上場企業のグループ人事責任者としてM&A後のPMIを担い、社員70名から400名への急成長を支援。これらの多様な経験を活かし、経営と人事の両視点から戦略的人材マネジメントを実践。日本経営品質賞本賞、ホワイト企業大賞、グッドカンパニー大賞などの受賞に寄与。2023年8月manebiのCPO(Chief People Officer)就任。現在はISO30414のリードコンサルタントとして人的資本経営の推進支援や社員研修の講師としても登壇中。

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従来の対面型リーダー研修では時間や場所の制約があり、研修後の継続的なフォローアップが困難という課題を抱える企業も多いのが現状です。そこで注目されているのが、eラーニングを活用したリーダー研修です。本記事では、eラーニングでリーダー研修を実施する具体的な方法と、成功に導くためのポイントを詳しく解説します。

マネジメント研修 – manebi eラーニングやオープン研修 人材開発プラットフォーム

リーダー研修とは

リーダー研修とは、組織内でチームや部門を率いる立場にある人材、または将来リーダーとなることが期待される人材を対象とした研修プログラムです。リーダーシップスキル、コミュニケーション能力、部下育成力、問題解決力など、チームを効果的に導くために必要な能力を体系的に習得できます。

リーダー研修で学ぶべきリーダーシップの定義とは?

効果的なリーダー研修を設計するためには、まずリーダーシップの本質を理解することが重要です。現代のリーダーシップ理論では、単なる指示や命令による管理ではなく、チームメンバーの能力を引き出し、共通の目標に向けて組織全体を導く力として定義されています。

PM理論から考えるリーダーシップ

PM理論は、リーダーシップを二つの軸で分析する理論です。「P機能(目標達成機能)」は業務の計画立案や進捗管理など成果を出すための機能を指し、「M機能(集団維持機能)」はチームの結束力向上やメンバー間の関係性構築など組織を維持する機能を表します。

eラーニングでは、リーダーとしての基礎知識を学ぶことができます。

マネジメント研修とリーダー研修の違い

マネジメント研修は主に業務管理や組織運営に関する実務的なスキルに焦点を当てるのに対し、リーダー研修はより包括的なアプローチを取ります。リーダー研修では、ビジョンの共有、チームビルディング、変革推進力など、人と組織を動かすための本質的な能力開発を重視します。

両者は相互補完的な関係にあり、効果的な人材育成のためには両方の要素を組み合わせた研修カリキュラムの設計が重要です。

リーダー研修で抱える3つの課題とは?

リーダー研修では多くの企業が直面する課題があります。ここでは代表的な3つを見ていきましょう。

研修日程の調整が難しい

対面型のリーダー研修では、日程調整の困難さや業務との両立の難しさがあります。特に管理職層は多忙なため、まとまった時間を確保することが難しく、研修の途中で離脱してしまうケースが多く見られるでしょう。

研修をオンライン形式や柔軟な時間帯で実施することで、参加しやすい環境を整えるとともに、業務の合間に短時間で受講できるモジュール化を進めることが有効です。

研修内容が実践的でなく、現場で活かせない

受講者のモチベーションが低いことも、研修効果を妨げる大きな要因です。多忙な業務を中断して参加させられる「やらされ感」や、研修の意義を理解できていない場合、学習意欲は高まりません。また、そもそも責任の重さから管理職になりたいと考える人が減少している現状もあります。
研修の目的を明確に伝え、受講者自身のキャリアや目標にどう結びつくかを示すことで、モチベーションを高め、参加する意義を感じてもらうことが効果的です。

学習状況をフォローし、適切なサポートを提供することは大きな負担となるでしょう。

詳しいリーダー研修の効果や実施方法については、「リーダー研修は無駄ではない!身につくスキルと実施のポイントを解説」も合わせてご覧ください。

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eラーニングでリーダー研修を行う6つのメリット

eラーニングを活用したリーダー研修は、従来の対面型研修とくらべて、より効率的な人材育成を実現します。ここでは、eラーニングがリーダー研修にもたらす具体的なメリットを詳しく解説します。

時間や場所にとらわれずに学習できる柔軟性

eラーニングの最大の特徴は、受講者が自分の都合に合わせて学習できる柔軟性です。忙しい管理職やリーダー候補者でも、スキマ時間を活用して効率的に学習を進めることができます。

また、在宅勤務やテレワークが普及した現在の働き方にも適応しており、場所を問わず質の高い研修を受講できるでしょう。

受講者一人ひとりのペースに合わせた学習が可能

従来の対面型では、受講者全員が同じ場所で学習を進める必要がありましたが、eラーニングでは個人の理解度や学習スピードに応じた自己学習が可能です。理解が早い受講者はより発展的な内容に進み、時間が必要な受講者は基礎をしっかりと固めることができるため、全体の学習効果が向上します。

また、マイクロラーニング(短時間の学習コンテンツを繰り返す手法)を取り入れることで、短時間で集中した学習を繰り返し、知識の定着を図ることができるでしょう。

動画やケーススタディで実践的に学べる

eラーニングでは、動画コンテンツやインタラクティブなケーススタディを活用することで、実際のビジネスシーンを疑似体験できます。リーダーシップの実践場面を映像で学び、具体的な状況での対応方法やコミュニケーション技術を体験的に習得することが可能です。

学習履歴や理解度をデータで可視化できる

eラーニングシステムでは、受講者の学習進捗、理解度、スキルの向上度合いなどを詳細にデータ化し、可視化することができます。このデータ分析により、個々の受講者の強みと弱みを客観的に把握し、それぞれに最適化された学習プランを提供することが可能です。

また、研修効果の測定や継続的な改善のための貴重な情報源となり、PDCAサイクルを回すことができます。

コスト削減と研修効果の両立が実現できる

eラーニングを導入すると、会場費や講師料、参加者の交通費などを大きく削減できます。

さらに、一度作った教材は繰り返し使えるので、受講者が増えてもほとんど追加費用がかかりません。そのため、多くの従業員に安く効率的に研修を提供できるのが特徴です。

最新のリーダーシップ理論や事例を即時に反映できる

ビジネスの状況は常に変化していますが、eラーニングならその変化に合わせて教材をすぐに更新できます。最新のリーダーシップ理論や成功事例を取り入れて、いつでも時代に合った学習内容を提供できます。学習コンテンツが古いままになってしまう心配がなく、受講者は常に最新の情報を取り入れた学習ができるでしょう。

リーダー研修で押さえる運用ポイント3つ

eラーニングによるリーダー研修を成功させるためには、システムの導入だけでなく、効果的な運用体制の構築が不可欠です。ここでは、リーダー研修の運用で特に重要な5つのポイントについて詳しく解説します。

受講者とのコミュニケーション計画

eラーニングは自己学習が中心となるため、受講者のモチベーション維持には計画的なコミュニケーションが欠かせません。定期的な進捗確認、個別相談の機会設定、学習成果の共有会など、受講者との継続的な接点をもつことで、学習意欲の向上と課題の早期発見が可能です。

また、1on1ミーティングやメンタリング制度との連携により、より個別化されたサポートを提供できます。

進捗のフォローアップ

受講者の学習進捗を定期的にモニタリングし、適切なタイミングでフォローアップを行うことが重要です。学習が遅れている受講者には早期にサポートを提供し、順調に進んでいる受講者にはさらなる挑戦の機会を提供することで、全体の学習効果を向上させることができます。

自動通知機能やダッシュボードを活用することで、効率的な進捗管理が実現できます。

学習効果を上げる工夫

eラーニングに加えて、集合研修をあわせて行うブレンディッドラーニングを行えば、より学習効果も高まります。
eラーニングで基礎知識を身に着け、それをベースに集合研修でワークショップを行えば、実践的な知識を身に着けることができます。

さらに、同じリーダー職の課題共有や交流も促進できます。

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リーダー研修ができるeラーニングシステムの選び方

効果的なリーダー研修を実現するためには、自社のニーズに適したeラーニングシステムの選択が重要です。ここでは、リーダー研修に最適なeラーニングシステムを選ぶための重要な判断基準について詳しく解説します。

自社の人材育成の方針に合わせてカスタマイズ可能か

企業ごとに求められるリーダー像や育成方針は異なるため、自社の人材育成の方針に合わせた柔軟なカスタマイズ機能が必要です。

  • 企業理念や価値観を反映した独自のコンテンツを追加できる機能
  • 既存コンテンツを自社の文脈に合わせて編集できる機能
  • 組織構造や職種ごとに階層別研修を設計できる機能

上記の機能が備わっていることで、自社の状況に適した実効性の高い研修プログラムを構築できます。

様々な状況に応じたリーダー研修を行えるか

現代のリーダーは多様な状況への対応力が求められるため、幅広いシナリオに対応した研修コンテンツが必要です。

  • コンプライアンス研修
  • 評価者研修
  • ガバナンス研修
  • コミュニケーション研修

上記の分野を網羅したシステムを選ぶことで、現代的な課題に対応できる実践的な研修を実現できます。

学習者の特性をパーソナライズして学習できるか

受講者一人ひとりの学習スタイル、経験レベル、強みや弱みに応じて、個別最適化された学習体験を提供できることが重要です。
学習の推奨機能や、受講者の理解度に応じて学習内容を自動調整する仕組みにより、個々の受講者に最適な学習パスを自動生成できるシステムが理想的でしょう。

学習者が使いやすく感じる設計か

いかに優れたコンテンツでも、システムが使いにくければ受講者の学習継続率は低下します。直感的な操作性やわかりやすいナビゲーション、またパソコンやスマートフォンなど複数の端末に対応しているかどうかは重要な判断基準です。

選ぶ際は以下の点を確認しましょう。

  • 直感的に操作できるか
  • ナビゲーションがわかりやすいか
  • 複数の端末(PC・スマホ)に対応しているか
  • 学習者に成長の実感を与えられるか
  • ゲーミフィケーションの要素が導入されているか

こうしたポイントを満たすシステムであれば、受講者はストレスなく学習を続けられ、成果につながりやすくなります。

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成功するリーダー研修構築の4ステップ

ここでは、成功するリーダー研修の構築プロセスを4つのステップに分けて詳しく解説します。

ステップ1 目標設定とKPI設計

研修の成功を確実にするためには、明確な目標設定と測定可能な成果指標の定義が不可欠です。「リーダーシップスキルの向上」といった抽象的な目標ではなく、「離職率を低下させる」「部下のKPIの達成率を上げる」など、具体的で測定可能な目標を設定しましょう。

ステップ2 コンテンツのシナリオ作成

設定した目標達成に向けて、体系的な学習コンテンツのシナリオを設計します。基礎理論の学習から実践演習、ケーススタディ、振り返りまでを含む包括的な学習体験を設計し、段階的なスキル向上を支援する構成を作成しましょう。

ステップ3 システム選定とUI設計

設計したコンテンツを効果的に配信し、学習体験を最適化するためのシステム選定を行います。必要な機能、システムの安定性や操作性、予算、導入・運用体制などを総合的に評価し、自社のニーズに最適なeラーニングシステムを選択しましょう。

ステップ4 評価とフィードバック体制の構築

継続的な改善を可能にするため、多角的な評価とフィードバック体制を構築します。受講者アンケート、上司評価、同僚や部下からの多面的な評価、実務成果の測定など、複数の観点から研修効果を評価し、プログラムの継続的な改善に活用しましょう。

定期的な評価サイクルを設定し、PDCAサイクルを効果的に回すことで、研修プログラムの質を継続的に向上させます。

心理的安全性やコミュニケーションなどマネジメントに必要なステップアップ教育を構築

導入前チェックリスト3項目

eラーニングを用いたリーダー研修の導入を成功させるためには、事前の準備と検討が重要です。以下を確認して、必要な対策を講じましょう。

必要な機能リストアップ

自社のリーダー研修に必要な機能を明確にし、システム選定の基準を整理することが大切です。特に、学習管理やコンテンツ管理など基本的な機能に加え、評価やコミュニケーションを支える仕組みも欠かせません。

選ぶ際は以下の点を確認しましょう。

  • 研修進捗を把握できる「学習管理機能」
  • 教材の追加・編集ができる「コンテンツ管理機能」
  • 受講効果を測定する「評価・測定機能」
  • 受講者同士や講師とやり取りできる「コミュニケーション機能」

上記をリストアップし、研修の目標に照らして優先順位をつけて整理することで、自社に最適なシステムを選ぶことができます。

運用フローの可視化

研修の企画から実施、評価まで全プロセスの運用フローを明確に定義し、関係者間で共有します。誰が何をいつまでに行うか、承認フローはどのようになるか、トラブル時の対応手順はどうするかなど、詳細な運用プロセスを可視化することで、円滑な研修運営が可能になります。

関係者との合意形成

研修を成功させるには、経営陣から受講者まで、すべての関係者の理解と協力が欠かせません。研修をスムーズに進めるためには、目的や成果、役割を事前に共有しておくことが大切です。

確認すべきポイントは以下の通りです。

  • 研修の目的が明確に伝わっているか
  • 期待される成果を関係者が共有しているか
  • 経営陣・人事部門・管理職・受講者の役割や責任が整理されているか
  • 実施前に合意形成ができているか

こうした準備を整えることで、研修実施時に協力体制が確立され、成果につながりやすくなります。

manebi eラーニングが選ばれる3つの理由

効果的なリーダー研修の実現には、優れたeラーニングプラットフォームの選択が不可欠です。manebiの eラーニングは、リーダーシップ開発に特化した豊富なコンテンツと先進的な機能により、多くの企業から選ばれています。

誰もがすぐに使いこなせる直感的UI

manebi eラーニングは、ITリテラシーに関係なく、あらゆる受講者が直感的に操作できるUIを採用しています。マニュアル不要のわかりやすい設計により、学習開始までの時間を大幅に短縮し、学習内容に集中できる環境を実現しています。

また、コースマップ機能により、学習内容とステップが一目で把握でき、受講者の学習モチベーション維持にも効果的です。

学習履歴レポートを基に専門チームが最適化をサポート

manebi eラーニングは、AI搭載のLMS(学習管理システム)が、各受講者の学習履歴、理解度、進捗状況をレポートとして出力し、そのデータを基に弊社CSチームが次の研修戦略立てをサポートします。オプション動画含む約8,000のコンテンツから、受講者のスキルレベルや学習目標に応じて最適な研修プログラムを自動構築し、研修担当者の負担を大幅に軽減します。

業務・目的に合わせた柔軟なカスタマイズオプション

企業独自の価値観や業務内容に合わせて、研修プログラムを柔軟にカスタマイズできる機能をmanebi eラーニングは提供しています。100GBまでの大容量ストレージにより、自社オリジナルのコンテンツやトップメッセージ、実践事例などをアップロードし、既存コンテンツと組み合わせた独自の研修プログラムを構築できます。

また、専任のカスタマーサポートチームが導入から運用定着まで継続的に支援し、研修効果の最大化をサポートします。

manebi eラーニングの無料トライアルはこちらです。ぜひご活用ください。



eラーニングを活用したリーダー研修は、時間や場所に縛られず学習でき、受講者ごとのペースに合わせた最適な体験を提供できる点が魅力です。manebiの eラーニングならば豊富な学習コンテンツと学習データ活用により、効果的かつ柔軟な研修が実現します。

よくある質問

自社独自の研修コンテンツ(動画教材)はカスタマイズできる?

多くのeラーニングシステムでは、自社独自のコンテンツアップロード機能やカスタマイズ機能を提供しています。
企業理念、業界特有の課題、実際の成功事例などを反映したオリジナルコンテンツを作成し、既存の教材と組み合わせることで、より実践的で効果的な研修プログラムの構築が可能です。

対面研修と比べて受講者のモチベーション維持はどう確保すればいい?

eラーニングでのモチベーション維持には、ゲーミフィケーション、進捗の可視化、定期的なコミュニケーション、実践機会の提供などの工夫が効果的です。


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