ブレンディッドラーニングとは？｜eラーニングとの効率的な組み合わせ方

社員研修の効果や効率を高めたいものの、「集合研修の準備負担が大きい」「受講者の理解度がバラつく」といった課題を感じる企業も多いのではないでしょうか。
ブレンディッドラーニングは、こうした課題を解決する新しい研修スタイルです。本記事では、eラーニングと対面研修を組み合わせたブレンディッドラーニングの基本概念から、具体的な組み合わせ方、導入時のポイントまでをわかりやすく解説します。

オプション動画を含む約8,000の教材とAI搭載のLMSを持つmanebi eラーニング

ブレンディッドラーニングとは？

ブレンディッドラーニングの意味・定義

ブレンディッドラーニングは、「blend（混ぜる）」という意味の通り、複数の学習方法を組み合わせた教育手法です。代表的なのは、eラーニングによるオンライン学習と、集合研修やOJTといった対面学習を融合させる形です。

たとえば、事前にeラーニングで基礎知識を学ぶ → 研修で意見交換を行う → 現場で実践するという流れが一般的です。

この手法では、学習目的に応じて教材や学習形態を柔軟に設計でき、理論と実践、個人学習と協働学習などを効果的に組み合わせることが可能です。

eラーニングと集合研修それぞれの特徴については、こちらの記事でも詳しく解説しています。

注目される背景

ブレンディッドラーニングが注目される背景には、働き方改革による集合研修の実施負担の増大や、学習ニーズの多様化があります。学び方の提供や、複数の教育手法を組み合わせる工夫が求められる一方、eラーニングだけでは実技やコミュニケーションスキルの習得が難しいという課題もあります。

そのため、オンラインと対面の長所を組み合わせたブレンディッドラーニングが、効率的で効果的な学習手法として注目されています。

ブレンディッドラーニングのメリット

ブレンディッドラーニングは企業と受講者の双方にメリットをもたらします。ここでは企業側と受講者側それぞれの視点から、具体的なメリットを見ていきましょう。

企業側のメリット

知識と実践を組み合わせた効果的な人材育成が可能

ブレンディッドラーニングの大きな強みは、知識と実践を効果的に結びつけられる点にあります。
まずeラーニングで事前学習をして、集合研修でケーススタディやロールプレイングを行うことで、知識の定着と実践的スキルの習得を同時に実現できます。さらに、事前学習により受講者の理解度が揃うため、集合研修では講師も深い議論や個別指導に時間を割けるようになります。

ブレンディッドラーニングの一種である反転学習のメリットややり方についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。

学習効率の向上によるコスト最適化

eラーニングと集合研修を組み合わせることで、研修にかかる時間や運営コストの最適化も期待できます。集合研修で扱う内容を厳選できるため、会場費や講師料の抑制につながり、移動時間の削減によって受講者の業務負担も軽減されます。受講者側の拘束時間が減ることで業務への影響も最小限にとどまり、結果として研修全体の生産性向上にもつながります。

受講者側のメリット

学習サイクルを通じて「理解→実践→定着」の流れを体感

ブレンディッドラーニングでは、「理解→実践→定着」のサイクルを通じて、知識を単なる暗記ではなく実務で使えるスキルへと落とし込めます。特に動画コンテンツは、自分のペースで繰り返し視聴できるため、苦手箇所を重点的に学び直して効率よく定着させることができます。

自学習と対話の往復による学びの深化

ブレンディッドラーニングでは、研修後に現場で実践し、その結果を再度オンライン学習やフォローアップ研修で振り返ることで、「理解したつもり」で終わらず、自分なりの気づきや改善点を積み重ねていける点が、受講者にとって大きなメリットです。

ブレンディッドラーニングを成功させる設計ステップ

ブレンディッドラーニングを効果的に実施するには、学習の各段階で最適な方法を組み合わせることが重要です。ここでは、各段階の具体的な内容と実施のポイントについて詳しく解説していきましょう。

【事前学習】 eラーニングで基礎知識習得

集合研修に入る前に、eラーニングで基礎知識を身につけ、受講者の理解レベルをそろえます。

事前学習の内容例

• 業界知識や専門用語の解説動画
• 理論やフレームワークの説明教材
• ケーススタディの予習資料
• 集合研修で使用するツールの使い方
• 理解度を確認する確認テスト

動画は10〜15分程度に分け、研修の1〜2週間前から計画的に学べるようにすると効果的です。

【集合研修】 実践演習やグループワークの実施

事前学習で得た知識を、対面ならではの演習で“使えるスキル”に変えていきます。

主な学習活動

• ケーススタディのグループディスカッション
• ロールプレイングやシミュレーション演習
• 実機を使った実技トレーニング
• 講師や他の受講者への質疑応答
• チームでの課題解決演習

研修の冒頭で事前学習内容を確認し、その日学ぶ目的を明確に伝えると学習効果が高まります。

【事後フォロー】 復習・OJTで学習定着

研修後は、復習と実務での実践を組み合わせ、スキルを定着させます。

フォロー施策

• 集合研修の録画動画や資料の提供
• 応用レベルのeラーニング教材の配信
• 実務での実践課題の設定とフィードバック
• オンラインでの質問受付やフォローアップセッション
• 学習内容に関する定期的なリマインド配信

特にOJTとの連携が重要で、上司・先輩が実務での活用を具体的に指導することで定着効果が大幅に向上します。

運用をスムーズにするためのポイント

進捗管理とモチベーション維持

ブレンディッドラーニングでは、集合研修前にeラーニングが完了していることが前提となります。
LMSを活用して学習状況を把握しつつ、ただ催促するのではなく、学習の目的や意義を共有しながらサポートする姿勢が重要です。

目的とゴールの明確化

研修の冒頭で「なぜこの研修を受けるのか」「学ぶと何ができるようになるのか」を明示すると、受講者が主体的に学びやすくなります。
例：「クレーム対応時間を30％短縮する」など実務に結びつくゴール設定

オンラインと対面内容の一貫性

eラーニングで学ぶ内容と、集合研修で扱う演習がつながっていないと、知識が実践に結びつきません。
事前学習→集合実施→事後フォローが一つの流れになるよう、内容を連携させて設計することが重要です。

効果測定とPDCA

研修後は、学習完了率・テスト結果・行動変容・業務成果などを指標にして効果を検証し、次回の改善につなげます。
「やって終わり」にせず、継続的に見直す仕組みが重要です。

ブレンディッドラーニング導入の効果
【株式会社キンライサー】

株式会社キンライサーでは、ブレディッドラーニングの導入で以下の効果が出ています。

• 事前学習×集合研修の相乗効果で理解度が向上
• 自発的な学習文化が生まれた
• 短時間コンテンツにより繁忙期でも研修が実施可能になった

導入事例の詳細はこちらの記事からご覧ください。

ブレンディッドラーニングで
manebi eラーニング が選ばれる理由

ブレンディッドラーニングを成功させるには、eラーニングと対面研修を効果的に管理できるシステムとサポート体制が不可欠です。ここでは、manebi eラーニングがブレンディッドラーニング実施に最適な理由を詳しくご紹介します。

豊富な教材と使いやすいUI

オプション動画を含む約8,000本の専門家監修コンテンツを搭載し、ビジネス基礎から管理職研修まで幅広く対応。直感的に操作できるため、事前学習を効率よく進められます。

eラーニング × 対面研修を一元管理

集合研修の予約管理、出席確認、資料配布、進捗把握などをLMSでまとめて管理可能。
進捗レポート、リマインド配信、テスト・アンケートなど、ブレンディッドラーニングに必要な機能が揃っています。

導入から運用までの手厚いサポート

オンボーディング、研修設計支援、対面研修との組み合わせ提案、効果測定のサポートまで一貫して伴走。

日常の問い合わせも、チャットbot・メール・電話・Zoomで対応し、ヘルプページも充実しています。

ブレンディッドラーニングは、eラーニングと対面研修を効果的に組み合わせることで、学習効果と効率を最大化する手法です。ぜひmanebi eラーニングの無料トライアルで、その使いやすさと充実した機能を体験してみてください。

よくある質問

ブレンディッドラーニングとeラーニングの違いは何ですか?

eラーニングは、インターネットを活用したオンライン学習そのものを指します。一方、ブレンディッドラーニングは、eラーニングと対面研修(集合研修やOJT)を組み合わせた学習手法です。

効果的なブレンディッドラーニングを実施するためのポイントは?

効果的なブレンディッドラーニングには、以下の3つのポイントが重要です。
①研修の目的とゴールを明確にし、受講者に事前に伝えることです。
②eラーニングと集合研修の内容に一貫性を持たせ、学習の連続性を意識した設計にすることです。
③LMSを活用して受講者の進捗状況や理解度を可視化し、個別フォローやモチベーション維持の施策を講じることです。

ブレンディッドラーニングはどんな企業・業界に向いていますか?

ブレンディッドラーニングは、業界や企業規模を問わず幅広く活用できる手法です。特に、全国に拠点がある企業や、シフト勤務で全員が一堂に会するのが難しい業界(製造業、小売業、介護業など)では、集合研修のコスト削減と学習機会の平等化を同時に実現できるメリットがあります。また、高度な専門知識や実技スキルが必要な業界(医療、IT、建設など)では、理論学習と実践トレーニングを効果的に組み合わせることで、短期間での人材育成が可能です。