ロジカルシンキング研修とは?目的や内容・階層別カリキュラム例などを紹介

  • ロジカルシンキング研修

2024年3月12日(火)

目次

ロジカルシンキングは、物事を論理的に考えて整理し、結論を導いていく思考法です。ビジネスでは自分の考えや意見の筋道をたてながら論理的に伝えられるスキルが求められます。

たとえば、相手から伝えられた報告内容に具体性がなかったり、必要な情報が不足していたりといった経験はないでしょうか。このようなケースを解決するには、ロジカルシンキングの習得が有効です。ロジカルシンキングを多くの社員に身につけてもらう方法としてロジカルシンキング研修があげられます。

本記事では、ロジカルシンキング研修の目的や得られる効果、効果を高めるカリキュラムの例などを解説します。論理的思考を身につける社員教育の参考にしてください。

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ロジカルシンキング研修とは

ロジカルシンキング研修は、複数の物事から必要な情報を選び、論理的に組み立て、相手に伝える手法や考え方を学ぶ研修です。多くの企業が早い段階で社員にロジカルシンキングを習得して欲しいと考えるため、新入社員研修のひとつとしても実施されています。

まずは、ロジカルシンキングの基礎知識として、ロジカルシンキングの概要や混同しやすいクリティカルシンキングとの違いについて確認しましょう。

ロジカルシンキングの概要

論理的思考法ともいわれるロジカルシンキングは物事を論理的にとらえ、分析結果や過去のデータなどから筋道をたてて結論を出す方法です。

ロジカルシンキングをビジネスに活用すれば、物事を相手にわかりやすく伝えられるようになるため、スムーズな業務の遂行につながります。ロジカルシンキングの習得はプレゼンテーションや、営業・日常業務などさまざまな場面で役立つでしょう。

クリティカルシンキングとの違い

クリティカルシンキングとロジカルシンキングの違いは、与えられている問いや前提条件に疑いをもつかどうか。批判的思考ともいわれるクリティカルシンキングでは、自分の感情や主観に流されず、客観的な目線で物事の本質をとらえ、解決策を導き出します。

ロジカルシンキングもクリティカルシンキングも論理的思考を用いる一方、クリティカルシンキングは、思考の偏りや思い込みがないかに意識を集中し、あらゆる角度から批判的思考を用いて検証していく思考法です。クリティカルシンキングの活用は、あらたなアイデアや想定していなかったリスクの発見、矛盾への気づきなどが期待できます。

ロジカルシンキング研修を実施する5つの目的・効果

ロジカルシンキング研修を実施する主な目的は以下の5つです。ここからは、5つの目的について解説します。

  1. 相手に意見を伝えるスキルの向上
  2. 自発的に考えて行動する社員の育成
  3. 自分の考えや情報を整理するスキルの取得
  4. 問題解決スキルの習得・向上
  5. コミュニケーションスキルの向上

相手に意見を伝えるスキルの向上

相手が理解しやすい内容で伝えられなければ、コミュニケーションが一方通行になってしまいます。相手の理解度や考え方を考慮した伝え方ができないと、相手は話を一度で理解できず、理解するための質問が増えてストレスを感じてしまうからです。

相手の理解度と自身の理解度とのギャップを考慮し、伝える内容や順序を考えると、相手の理解がスムーズになって説得力も向上します。

あるサービスの導入に関するプレゼン場面をイメージしてみましょう。プレゼンする際に、自社の強みやコスト、メリットを強調して伝えようとするケースが一般的です。しかし、それだけでは取引先にサービスの導入を検討してもらえる要素が不足しています。

取引先が確認したいのは「サービスの導入によって、下記のように何がどのように変わっていくか」という点だなので、下記のような情報が導入を決める要素になります。

  • 利用する顧客にはどのようなメリットがあるのか
  • 将来的に見込める利益は現状と比較してどれくらい差が出るのか
  • 自社の悩みをどのように解決できるサービスなのか

相手が本当に知りたいことはなにかを考えられれば、その情報をもとに、相手が欲しくなるにはどう伝えるのがよいか、組み立てられるでしょう。

ロジカルシンキング研修で思考の整理や伝えるための考え方、とらえ方を修得すると相手がストレスなく理解できる内容を伝えられます。社内の報告・連絡・相談が効率的になったり、プレゼンの説得力が向上し、商品・サービスの受注につながりやすくなったりするでしょう。

ロジカルシンキング研修では、ビジネスで重要とされる自分の考えを整理して相手に伝えるために必要な考え方を修得します。

自発的に考えて行動する社員の育成

ロジカルシンキング研修を実施する目的として、自発的に考えて行動する社員の育成があげられます。ロジカルシンキング研修で論理的思考法を学び、実務に取り入れていくと、なにが必要でどのように行動すればよいか、具体的に考えられるようになるでしょう。

社員一人ひとりが自発的に考えて行動できるようになることで、あらたな提案が生まれ、組織全体のモチベーションアップにもつながります。社員の自発的な提案・行動をうながすには、風通しのよい社内風土の構築も必要です。

自分の考えや情報を整理するスキルの取得

ロジカルシンキング研修で修得する内容は、自分の頭のなかにある情報を整理して、説得力の高い説明やアイデアの根拠を整えるのにも役立ちます。プレゼンテーションに限らず、提案する場面においても根拠は重要です。「なぜ自社のサービスが相手企業に必要なのか」「なぜその利益が出せるようになるのか」といった根拠がない話はビジネスの現場では通用しません。

また、根拠があっても「どのように伝えればよいか」を整理できているのといないのとでは、得られる結果に大きな差が生まれるでしょう。ロジカルシンキングを習得すると、根拠の整理だけではなく、相手にわかりやすく伝える方法も身につくため、自分の武器を最大限に活用できます。

問題解決スキルの習得・向上

問題解決には、根本となる原因を突き止められるかが重要です。あらゆる事象や課題から、どこに原因があるかを掘り下げて見つけていくには、論理的に順序だてて考えなければなりません。

思慮が浅く課題を表面でしかとらえられなければ根本の原因が見つからず、間違った施策を講じてしまうリスクもあります。問題発見ができなければ適切な解決策が導けず、業績はいつまでも向上しません。ロジカルシンキングを習得すれば、課題を本質的にとらえ、深く掘り下げて原因を突き止められるうえ、最適な解決策を講じられるでしょう。

コミュニケーションスキルの向上

ロジカルシンキング研修の目的としてコミュニケーションスキルの向上があげられます。ビジネスでは社内のメンバーだけでなく、取引先の顧客など多くの相手とのかかわりが必要です。さまざまな情報であふれる現代、情報伝達だけでは相手の理解を得にくいもの。数値やデータ、統計などを根拠とし、そのなかから必要な情報を選択し、筋道を立てて相手に伝える必要があります。

ロジカルシンキング研修をとおして、相手視点で論理的に伝えられるスキルの取得が可能です。論理的な伝え方で相手に説得力を与え、素早い情報伝達が可能になるため、コミュニケーションスキルの向上につながります。

ロジカルシンキング研修はすべての社員が対象

ロジカルシンキングは年齢や役職を問わずすべての社員に必要な思考法であり、階層ごとに求められる内容も異なります。社員の階層に適したロジカルシンキング研修の内容を確認してみましょう。

>>>階層別研修の効果を最大化するには?実施方法や体系図作成のポイントを解説

新入社員

新入社員には、まず「教えられたことを覚えて実行できること」が求められます。また、新卒の場合、学生と社会人のコミュニケーションの違いに戸惑いを感じる場合もあるでしょう。新入社員の場合は、以下のような内容をロジカルシンキング研修で考えます。

【業務面】

  • 教わる仕事がなぜ必要なのか
  • 教わる業務をすることでどのような利益が生まれるのか
  • 業務が滞る、できなければ誰がどのように困ってしまうのか
  • 先輩や上司の指示はどんな意図で出されているか

【コミュニケーション面】

  • 報告・連絡・相談を怠ってしまうとどのようなリスクがあるのか
  • 上司や同僚の価値観を理解するにはどうすればよいのか
  • 報告・連絡・相談をする際に必要な情報はなにか
  • なにをどう伝えれば相手がスムーズに理解できるか

新入社員の段階でロジカルシンキングを習得しておけば、教わる仕事の意味や目的、組織の価値観を早期に理解できます。業務への取り組み方やコミュニケーションにおいて、求める内容との乖離が少なくなるでしょう。

若手社員

若手社員には、失敗を恐れずチャレンジする姿勢が求められます。しかし、やり方や考え方を理解しないままでは挑戦できません。理解のないまま取り組んでする失敗や成功からは学びを得にくいため、若手社員の成長の機会を奪ってしまいます。若手社員を対象としたロジカルシンキング研修では、以下のような考え方や取り組み方法を伝えていきましょう。

  • 取り組む内容は「なに」が「どれくらい」「いつまでに必要か」
  • 目標を達成するためには誰とどうかかわっていけばよいか
  • 成功しても失敗しても要因や課題を振り返る

若手社員がロジカルシンキングを修得すると、論理的に筋道をたてて目標に向かえます。自身で目標と達成するためのプロセスを考えて行動できることで、挑戦から学び、成長していける未来に期待がもてるようになるのです。

中堅社員

キャリアを積んでひととおり業務を習得している中堅社員には、問題発見や打開策を講じて解決に導けるスキルが必要です。中堅社員を対象としたロジカルシンキング研修では以下のような考え方を伝えていくのがよいでしょう。

  • 表面上ではなく根本的な原因はなにかを深く掘り下げる
  • 改善に必要な施策を講じるにはなにが必要か
  • 表面化していない課題に気づけるような現状分析
  • 課題解決方法をひとつではなく多角的に考える

問題の発見や解決策を考える際、個人の主観が入り込んでしまう可能性もあります。主観が混じってしまうと根拠としては弱くなるため、分析結果やデータなど事実にもとづいた観点から見つけられるよう伝えるのが重要です。

管理職

管理職はリーダーとして、業務全体の進捗管理や社員育成など幅広いマネジメントスキルが必要です。しかし、経験による主観ではなく、論理的に考えたうえで業務管理やコミュニケーションを取らなければ、質の高いマネジメントはできません。

また、最終的な判断をする機会も多いため、意思決定に必要な判断基準を養うのも重要です。管理職のなかには自身の経験や主観で判断してしまうケースも少なくありません。経験や主観が混じる判断やコミュニケーションは、思わぬ事態を招く可能性もあるため注意が必要です。とくにコミュニケーションでは、メンバーのメンタルヘルス不調を招く恐れもあります。

管理職者を対象とするロジカルシンキング研修では、総合的に伝えるのにくわえて、自身のマネジメント方法などを振り返る時間を設け、ロジカルシンキングを習得しなければどのようなリスクがあるか、伝えていくとよいでしょう。

【階層別】 ロジカルシンキング研修のカリキュラム・プログラム具体例

ここでは、ロジカルシンキング研修で行なわれるカリキュラムやプログラムの具体例について解説します。

【新入社員・若手社員】ロジカルシンキング研修のカリキュラム例

新入社員や若手社員には、主にロジカルシンキングの基礎を学べるカリキュラムが組まれます。

研修の特徴フレームワークやケーススタディを通じて、論理的思考が業務やコミュニケーションにどのように活用できるかを理解し、実践できるスキルを習得する
研修の目的論理的に物事をとらえて考えられるようになる
プログラムの目標・同僚や上司と論理的にコミュニケーションが取れるようになる・会議や商談の場で論理的に話を進められるようになる
研修内容・ロジカルシンキングが必要な理由を知る・論理的に考えるために有効なフレームワークを知る・現場を想定したケーススタディの実施

基礎研修においては、以下のような課題をもつ社員に対して行われます。

  • ロジカルシンキングについて触れたことがない
  • 理解はできているが実際の業務で活用できていない
  • 報告などコミュニケーションに不足がある

新入社員・若手社員のロジカルシンキング研修では、論理的に考えるための基礎を学び、セルフチェックで自身の現状を確認し、現場での生かし方を習得していきます。

【中堅社員・管理職】ロジカルシンキング研修のカリキュラム例

中堅社員・管理職が対象のロジカルシンキング研修では、体系的に全体像を把握し問題の本質を見極め、課題解決まで導くためのカリキュラムが組まれます。

研修の特徴フレームワークやケーススタディを通じて問題の根本はなにか、本質を突き止め実践に応用できるスキルを身につける
研修の目的本質的な問題発見力を養い現場ですぐに応用できるようにする
プログラムの目標・思慮深く考察して本当の問題はなにかを論理的に考え導き出す・発見した問題をどのように解決するかの全体像を導き出す
研修内容・問題発見から解決までに必要な考え方の習得・自身の業務を振り返り課題を明確にする

中堅社員や管理職者でも、問題発見や解決力に課題のある社員がいる場合には研修に参加してもらうと効果的です。研修の内容や参加者との交流から、考え方や解決方法のあらたな発見につながる可能性が高く、価値観のアップデートや視野が広がる機会になるでしょう。

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ロジカルシンキング研修で学べる5つのフレームワーク

ロジカルシンキング研修では、論理的に考えるために活用できる以下のようなフレームワークを学べます。

  1. MECE(ミーシー)
  2. ロジックツリー
  3. ピラミッドストラクチャー
  4. 帰納法(きのうほう)
  5. 演繹法(えんえきほう)

ここからは、それぞれのフレームワークの特徴についてみていきましょう。

>>>ロジカルシンキング研修の例題オススメ7選!研修に活用するポイントとは?

MECE(ミーシー)

ロジカルシンキング研修で学ぶ思考整理の方法のひとつがMECE(ミーシー)で、以下の頭文字をとった略です。

  • Mutually:互いに
  • Exclusive:重複しない
  • Collectively:全体、まとめて
  • Exhaustive:漏れのない

全体像から、互いに重複せず漏れのないように分類して可視化するもので、重複よりも「漏れがないように」を重視します。あるサービスの売上をMECEにする場合、以下のような分類が可能です。サービスの売上の構成要素を顧客数と顧客単価とします。

構成要素内容
顧客数新規顧客・リピート顧客・解約数
顧客単価月額の基本料金・オプション料金

上記のように分類できれば売上を構成する全体像を漏れ・重複なく可視化できます(MECEになっている状態)。MECEにできれば、売上が増えたり減ったりした際の原因や課題がどこにあるか、仮説をたてやすくなるでしょう。

売上が増えた要因が新規の顧客数増加にあった場合、新規顧客獲得に行った施策フローを分解していきます。分解すると、フローのどの部分に成果があるかの仮説と検証がしやすく、マーケティングや説得力の高いプレゼンに生かせるからです。

ロジカルシンキング研修では、複雑な問題を可視化できるように整理し、全体像を把握する方法としてMECEを学びます。

ロジックツリー

ロジックツリーは、ひとつの大きな要素をツリー状に分解して整理するフレームワークです。ロジックツリーに分解すると以下のようなメリットが生まれます。

  • 全体像を組織内で共有しやすい
  • 問題を掘り下げて考えやすく根本の原因を特定しやすい
  • 優先順位づけがしやすくなる
  • 解決策を見つけやすくなる

また、目的に応じて以下のパターンでロジックツリーは活用されています。

  • KPIツリー
  • 問題解決ツリー
  • 原因特定ツリー
  • 要素分解ツリー

たとえば、Webサイトの集客を増やしたいという課題があるケースをみてみましょう。

「Webサイトの集客を増やしたい」が1番目の要素となり、実現するには「検索流入を増やす」「SNSで認知を高める」「広告を配信する」といった複数のアクションが必要で、これが2番目の要素です。さらに、「SNSで認知を高める」では、「TikTok」や「X(旧Twitter)」「Instagram」など3番目の要素に分解できます。

分解する要素が行動アクションになるまで分類していくと、それぞれの要素でどのような課題があり、どのような施策を講じていけばよいか、優先順位が一番高いのはどの要素かを判断しやすくなるでしょう。

ロジカルシンキング研修では、問題の根本的な原因や解決策を見つけるための方法として、ロジックツリーの作成手順を学びます。

ピラミッドストラクチャー

ピラミッドストラクチャーは、結論が示す根拠をピラミッド状にして体系化する手法です。主張を裏づける根拠を図式化するため、プレゼンテーションの準備段階や提案前の整理に活用されています。

主張を裏づける根拠としてあげられる要素のいくつかを2層目、2層目の要素を裏づける根拠や理由を3層目といったように展開していきます。深掘りしすぎてしまうと、ピラミッドストラクチャーが複雑化しすぎて整理しにくくなり、相手に伝わりにくくなってしまうため、3層目までを意識してまとめるとよいでしょう。

具体的には以下のようなイメージです。

  • 「私はこのように考えています。その理由は3つです」(1層目)
  • 「1つめの理由は〇〇です。」(2層目)
  • 「なぜなら、〇〇だからです。」(3層目)
  • 「2つめの理由は〇〇です。」(2層目)
  • 「なぜなら、〇〇だからです。」(3層目)
  • 「3つめの理由は〇〇です。」(2層目)
  • 「なぜなら、〇〇だからです。」(3層目)

ピラミッドストラクチャーで主張の根拠や理由を整理して、プレゼンテーションの資料や提案文章に落とし込めるようにするのが大切です。ロジカルシンキング研修では、ピラミッドストラクチャーを修得し、物事の関連づけによって説得力が増す理由を学びます。

帰納法

帰納法(きのうほう)は、複数の要素から共通する内容をもとに一般的な法則や結論を導く方法です。

たとえば、居酒屋のA店B店C店は、週末の17時以降に客数が伸びるという事実があるとしましょう。分析の結果、すべての店で増えた客層は翌日が休みの会社員が多いとなれば、居酒屋は週末の17時以降、翌日が休日の仕事帰りの顧客が増えるという法則が見つけられます。

さまざまなデータから傾向や因果関係を分析し、共通項から整合性のある法則や結論を導くのが帰納法です。しかし、必ずしも正しくなると限らない点は把握しておきましょう。

ロジカルシンキング研修では帰納法の考えを学び、事実をもとにした推論から論理的に法則を導く方法を習得します。

演繹法

演繹法(えんえきほう)は、一般的な法則や前提に、現象を当てはめて結論を導く手法です。たとえば、以下のようにあてはめられます。

  • 【一般的な法則】自転車で2人乗りをしてはいけない
  • 【現象】自分は自転車があるがとなりの友人は自転車がない
  • 【結論】友人を自分の自転車に乗せてはいけない

演繹法をビジネスシーンに当てはめると、以下のような場面で活用できます。

  • 【一般的な法則】大型連休の期間は大幅な売上アップが見込める
  • 【現象】大型連休の2ヶ月前
  • 【結論】ターゲット層の関心を高めるプロモーションの準備を開始する

一般的な法則は業種や企業によって異なります。また、出した結論が事実にもとづいていても、その事実が間違っていれば正しい結論にはならない点に注意が必要です。ロジカルシンキング研修では、演繹法が生きる場面や結論の導き方を学びます。

ロジカルシンキング研修を実施する3つの方法

ロジカルシンキング研修の実施方法は、主に以下の3種類です。ここでは、3つの実施方法について解説します。

  1. 対面研修
  2. eラーニング
  3. オンライン集合研修

対面研修

対面研修は、社内や施設など特定の場所に受講者と講師が集まって行われる一般的な研修方法です。ロジカルシンキング研修では、アウトプット機会の提供のしやすさから対面研修が多く採用されています。メリットは以下の3点です。

  • 講師に直接質問できる
  • グループワークやディスカッションを取り入れやすい
  • 受講者同士の交流が生まれやすい

一方、対面研修の場合、スケジュール調整や準備に多くの費用と時間が必要です。多方面に展開している企業の場合は、遠方からでは参加が困難な社員がいる可能性もあります。

eラーニング

eラーニングは、システムやオンライン上のコンテンツをパソコンやスマートフォンなどのデバイスで視聴する研修方法です。eラーニングでは以下のようなメリットがあります。

  • 時間と場所を選ばない
  • 進捗状況が把握できる
  • 理解できるまで繰り返し視聴できる

eラーニングは個人のインプットに適している反面、グループワークといった実践形式の研修はできないため、アウトプットには向いていません。自由に視聴できるため、段階的なスケジュールを組まないと、受講者のモチベーションで学習の進行が左右されてしまうのです。

また、研修に特化したeラーニングではロジカルシンキング以外にも、ビジネスマナーやマーケティングに必要な知識などを幅広く効率的に学べます。

研修担当者の手間をかけず効果的なeラーニングを実施するなら、5,000以上のeラーニングを提供しており、約2,500社が導入するmanebi eラーニングがオススメです。豊富なジャンルからロジカルシンキングの習得に必要なカリキュラムが選べます。

eラーニングとオンライン研修をあわせたブレンディッドラーニングを活用すれば、低コストでさらなる研修効果を実現可能です。

オンライン集合研修

オンライン集合研修は、Web会議システムを活用して行う研修方法です。オンライン集合研修では以下のようなメリットがあります。

  • 場所を選ばないため移動コストがかからない
  • チャットを活用して講師に質問できる
  • アーカイブを残せば復習ができる

オンライン集合研修は、講師の主導権のもと進行するため、受講者が受け身になってしまうケースも少なくありません。進行方法や一部受講者同士で交流を図るルームを作成するといった工夫が必要です。

オンライン会議といったシステムが誕生して以降、上記のようなデメリットになる部分の対策やオンラインシステムのノウハウが企業や研修会社でも数多く蓄積されてきました。そのため、ロジカルシンキング研修をオンラインで実施する企業も増えています。

約2,500社が導入しているmanebi eラーニングのオンライン集合研修を活用すれば、eラーニングで学んだ知識を実践的なスキルに変えられます。

ディスカッションやワークショップなどの参加型プログラムなので、受講者も積極的に参加可能です。

manebi eラーニングのオンライン集合研修には100種類以上のカリキュラムがあり、企業にあわせた内容のカスタマイズにも対応。目的にあった教育カリキュラムの策定サポートを実施しているので、お気軽にご相談ください。

ロジカルシンキング研修を効果的に実施する5つのポイント

ロジカルシンキング研修の効果を高めるポイントは主に5つです。

  1. 研修の目的や意図・目標を明確にする
  2. ロジカルシンキングに偏らないプログラムを組む
  3. 座学と実践を取り入れる
  4. 研修の振り返りやフィードバックの機会を設ける
  5. 自社で研修を実施するなら組織全体で取り組む

研修の目的や意図・目標を明確にする

ロジカルシンキング研修を実施するうえで重要なのは「受講者に研修の目的や意図を理解してもらう」「研修前後の目標を設定する」こと。研修を受講すると受講者自身のメリットになると理解してもらえなければ、受講時に積極性が生まれづらくなり、望む効果が得られなくなってしまいます。

研修で学ぶ内容が実務のどのような場面で生きるのか、について説明し、習得する知識やどのように現場で活用していくかといった目標設定をうながすと、受講者も参加の意義を見出しやすくなるでしょう。

ロジカルシンキングに偏らないプログラムを組む

ロジカルシンキングは、あくまで思考を整理したり、論理的に考えたりする方法です。ビジネスシーンでは、あたらしいアイデアを生み出すための思考法や分析力、行動力なども必要になっていきます。

ロジカルシンキングをもとに、固定概念にとらわれず自由な発想でアイデアを生み出す「ラテラルシンキング」や、データ分析の手法にロジカルシンキングをどう活用していくかなどを考慮していくと、より現場で生かせるでしょう。

座学と実践を取り入れる

ロジカルシンキング研修で得た知識はアウトプットができていなければ受講者の成長にはつながりません。ロミンガーの法則にもあるように、社員の成長は「実務経験が7割」「組織や取引先とのかかわりが2割」「研修などの学習が1割」と、実務経験の重要性が証明されています。

ロミンガーの法則とは、人の成長に貢献するのは「経験が7割」「他者との関わり(薫陶)が2割」「研修が1割」という法則のこと。アメリカのリーダーシップ研究機関であるロミンガー社が発見した法則です。

ロジカルシンキング研修を座学だけで終わらせず、グループワークやゲームを取り入れると理解度が高まり、研修効果を高められます。

>>>ロジカルシンキング研修にオススメのゲーム7選!目的や期待できる効果を解説

研修の振り返りやフィードバックの機会を設ける

ロジカルシンキング研修の効果を最大限に高める際、とくに重要なのが研修後の体制です。研修後は上司と協力して目標設定を行い、受講者が定期的にフィードバックをもらえる仕組みを構築しましょう。

目標設定では、ロジカルシンキングをもとに目標の全体像と達成するためのプロセスを作成し、フィードバックでは上司が理解しやすいように報告できているかなども含めて評価してもらいます。

振り返りとフィードバックの機会があると、実務経験でよかったことや課題が明確になり、自信につながるでしょう。繰り返し行うことで成長速度が加速していきます。

自社で研修を実施するなら組織全体で取り組む

ロジカルシンキング研修の効果を高めるには担当者に任せきりにせず、組織全体で協力する姿勢が重要です。自社で研修を行う際は、研修のカリキュラム構築やスケジュール調整などの準備から実施後のアフターフォローや効果測定など、かかわる部分が多岐にわたります。

ロジカルシンキング研修の場合、すべての社員が対象になるため他部署の意見を参考にできるのが強みです。また、実施後のアフターフォロー体制でも、受講者の上司へのヒアリングが必要になるため、組織全体での協力体制は必須といえるでしょう。

また、研修担当者を評価するために、上司がフィードバックできる体制を整えるとさらに効果的な研修を実施できます。

実践を取り入れた研修でロジカルシンキングの理解を深めよう

ロジカルシンキング研修では、座学の知識習得だけでは活用イメージを定着させにくいため、ケーススタディやグループワーク、ゲームなどを取り入れた実践形式のカリキュラムを選ぶとよいでしょう。

研修後のサポート体制も重要です。受講者の上司に協力してもらい、目標設定とフィードバックを定期的に行える仕組みを整えると研修の効果を高められます。

とはいえ、1度の研修ですべてをインプットするのはむずかしいでしょう。eラーニングやオンラインのアーカイブなど、いつでも視聴できる環境を作ると復習に有効です。

約2,500社が導入し、99%の高い継続利用率を誇るmanebi ラーニングには、5,000種類以上のコンテンツがあるため、ロジカルシンキングをはじめ、リーダーシップやプレゼンテーションなど、実践を交えて学べる豊富なカリキュラムがそろっています。

オンライン集合研修とeラーニングをあわせたブレンディッドラーニングの活用でより効果的な学習も可能です。研修後のサポート体制も万全なので安心してご活用いただけます。

より詳しい内容は「サービス資料・教材一覧ダウンロード」ページよりご覧ください。

また、ロジカル・シンキング研修については「ロジカルシンキング研修とは?効果的に実施する方法やポイントを詳しく解説」もあわせて参考にしてみてください。

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