オンライン研修を開催するため、講師へ依頼する際、メールを利用するケースが増えています。ここでは、オンライン研修の依頼文の概要、依頼文に含めたい内容・項目、書き方の注意点などを解説します。
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資料をダウンロードするオンライン研修講師依頼文とは
オンライン研修講師依頼文の概要と目的を説明します。最初に基本事項を押さえることにより、後述する講師依頼文の内容や注意点を理解しやすくなるでしょう。
オンライン研修の概要
オンライン研修とは、インターネットを介して行われる研修の総称で、パソコンやタブレットがあればかんたんに受講できるうえに「場所を問わず受講できる」点が集合研修との違いです。
オンライン研修の実施により、研修コストの削減や教材の管理もしやすいでしょう。
課題点は、インターネット環境や機器トラブル、集合研修と比較してコミュニケーションを取りづらかったり、受講者の自主性に左右されたりする点です。
オンライン研修にはオンデマンド型とライブ配信型という主に2つの種類があります。
それぞれの特徴やメリット・デメリットを以下の表にまとめました。
オンライン研修の種類 | 特徴 | メリット | デメリット |
オンデマンド型 | 事前に録画した動画やスライドなどを配信する形式 | <社員側>・繰り返し視聴できる<企業側>・導入後はコストを削減できる | <社員側>講師とのコミュニケーションが取りづらい<企業側>・教材の作成や配信、学習管理システムの導入が必要 |
ライブ配信型 | 講義をリアルタイムで配信する形式 | <社員側>・講師への質問・ディスカッションができる<企業側>・集合研修に準じた研修を実施できる・遠方の社員にもリアルに近い研修を提供できる | <社員側>決められた時間に参加する必要がある<企業側>・ライブ配信システムが必要・オンライン研修の進め方や講師のスキルが必要 |
オンライン研修講師依頼文の目的
オンライン研修講師依頼文の目的は、下記のとおりです。
- 講師に研修開催の意図を明確に伝える
- 講師に依頼したい理由
- 背景について丁寧に説明する
講師は開催者の意図を理解することにより、最高のパフォーマンスを発揮できるでしょう。ただし講師によっては、講演内容を特定のテーマに絞っているため、依頼前の十分なリサーチが不可欠です。
オンライン研修講師依頼文に必要な6つの内容・項目
オンライン研修の講師依頼文はメールで送信するケースが一般的です。必要な項目には以下があります。
- 宛名・かがみ文
- 研修内容
- 使用するツール
- 謝礼内容
- 連絡のお願い・問い合わせについて
- 主催者
宛名・かがみ文
オンライン講師への依頼文では、最初に宛名を記します。その際は「〇〇先生」「〇〇様」と講師に敬称をつける必要があります。宛名の下、中央には件名を記しましょう。
次にかがみ文を記載します。かがみ文とは、宛名の下につける文章のこと。冒頭であいさつを行ったのち、担当者の名前を記します。次に「どのようなオンライン研修を依頼したいのか」を簡潔に記載して研修内容につなげてください。
研修内容
研修内容として、主催(自社の名称)、研修内容、日時、場所、受講者の対象を記します。
研修内容は「新入社員向けビジネスマナー研修」や「中堅社員向けマネジメント研修」といったように、趣旨とテーマを簡潔に記します。
また、オンライン研修の開催日時(オンデマンド型は収録日時)の記載も必要です。複数の日時案を用意することで、講師はスケジュール調整しやすくなるでしょう。受講者の対象には、年齢・性別・人数などがあります。
使用するツール
オンライン研修に使用するツールや準備方法、配信や収録場所を記載します。
ツールはZoomやGoogle Meetのような具体的な名称です。ツールの準備方法に関しても明記するほうが望ましいでしょう。説明が長文になる場合、解説ページのURLを記載するのもよいでしょう。
配信・収録場所としては、講師の自宅、仮スタジオ、自社の会議室などが考えられます。講師の自宅以外で配信・収録する場合は、住所や交通機関(アクセス)の情報も忘れずに記載してください。
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資料をダウンロードする謝礼内容
講師に支払う謝礼内容を明確に伝えます。消費税込か消費税別かも記しましょう。
基本的にオンライン研修は交通費が発生しないものの、仮スタジオや自社内などで配信・収録する場合は支払いが必要になるかもしれません。その場合は明確に交通費を記載します。
謝礼内容が曖昧な場合、あとからトラブルになりかねません。
「別途消費税が支払われると思っていた」「交通費が支給されると思っていた」など、講師の疑問を残さないよう明確に記すことが大切です。
連絡のお願い・問い合わせについて
オンライン研修の講師依頼文を作成する際は、返信期限の記載も重要です。とくに返信を急ぐ場合は、回答期限を明確に記しましょう。ただし言葉遣いには注意してください。
「締切厳守」といった高圧的な表現を使用すると、講師に悪い印象を与えかねません。できるだけ「恐れ入りますが」「恐縮ではございますが」などの丁寧な文面を心がけてください。
また、講師からの質問や連絡に備えて、問い合わせ先や連絡方法も記載します。講師との円滑なコミュニケーションを実現するためにも、必要な情報は漏らさず伝えましょう。
主催者
主催者情報として、あらためて自社の名称と担当者の氏名を記します。前述した問い合わせ先とは別に、担当者の携帯番号やメールアドレスを記載する場合は正確に記載してください。
オンライン研修講師依頼文のテンプレート
オンライン研修講師依頼文のテンプレートを紹介します。先ほど解説した「オンライン研修講師依頼文に必要な6つの内容・項目」を踏まえた例文です。
なお日時、場所、受講者の属性、使用するツール、謝礼内容に関しては、本文後に「記」として載せています。
〇〇(講師の氏名)様 オンライン研修講師のご依頼突然のメールで失礼いたします。 株式会社〇〇の〇〇〇〇と申します。 この度、弊社の社員を対象にした「マネジメントスキルの向上」がテーマのオンラインライブ研修を企画しております。 その研修の講師として、ぜひ〇〇様にお話をして頂きたく、ご連絡差しあげました。 ご多用の折、大変恐縮ではございますが、ご検討頂ければ幸いです。 下記が概要でございます。 記主催:株式会社〇〇 対象:30~40代の管理職 日程:2024年4月25日(木)もしくは26日(金) 時間:14:00~16:00(120分間) 会場:〇〇様のご自宅 ツール:Google Meet(使用方法につきましては『こちら』をご覧ください) 謝礼:8万円(消費税込) お問い合わせ先:080-0000-0000 Ga〇〇@mail.com 以上、ご検討のうえ、お返事頂けますと幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。 株式会社〇〇人事部 〇〇〇〇 |
オンライン研修講師依頼文作成8つの注意点
オンライン研修講師への依頼文を作成する際は、以下に注意してください。
- 依頼文を送るタイミングを決めておく
- 複数の講師に同時に依頼しない
- 研修の依頼を確定できる期限を設ける
- 講師の氏名やメールアドレスを間違えないようにする
- 依頼後に研修内容を変更しない
- 失礼のない姿勢で依頼する
- 送信者の身元を明らかにする
- 研修内容がタイトルでわかるようにする
依頼文を送るタイミングを決めておく
オンライン研修講師への依頼文は、研修日の3〜6か月前までに送付するのが理想的です。講師との打ち合わせ、台本・必要機材の準備などを考慮すると、少なくとも3か月以上の期間を見込む必要があります。
研修日直前に依頼文を送付しても、すでに講師の日程が埋まっている可能性が高いでしょう。仮に承諾してもらえたとしても、短期間で準備する必要があるため、講師も企業も負担が重くなります。
ただし、あまりにも早過ぎる依頼には注意してください。たとえば、研修予定日の1年前に依頼文を送付しても「現時点で来年のスケジュールは未定」という理由から、講師に断られる可能性もあります。
したがって、研修日3〜6か月前の依頼文送付が望ましいでしょう。
複数の講師に同時に依頼しない
複数の講師に対して、同じタイミングで依頼文を送付する行為は避けてください。企業の方から日程調整や検討をお願いしたにもかかわらず、最終的に選ばなかった講師に断りを入れるのは失礼です。
仮に3人の講師に依頼文を送付し、2人から受諾の連絡を受けた場合、2人のうちどちらかを断らなければなりません。このような対応は講師に迷惑をかけてしまうだけでなく、企業の印象も悪くなります。結果的に今後の講演依頼が困難になるかもしれません。
したがって希望する講師の順位を事前に決めたうえで、余裕を持って1人ずつ依頼文を送付しましょう。
研修の依頼を確定できる期限を設ける
オンライン研修の依頼文を送付後、講師から承諾の連絡があった際は、依頼確定の期限を伝えてください。とくに社内稟議や役員会議などで、確定までに時間がかかるケースは必須です。
講師は依頼が確定するまでの期間、スケジュールの重複を避けなければなりません。そのため講師に待ってもらう期間は、長くても1週間程度が望ましいでしょう。
なお、依頼文を送る段階から稟議・会議を進めることで、確定するまでの期間を短縮できます。正式依頼を前提に承諾する講師もいるので、稟議や会議はスムーズに進めることが大切です。
講師の氏名やメールアドレスを間違えないようにする
講師にオンライン研修の依頼メールを送信する際は、氏名の間違いに注意してください。とくに「高山」と「髙山」、「中村」と「仲村」などの名前は間違えやすいでしょう。
また、メールアドレスの間違いは誤送信のリスクがあります。送信先が使用されていないメールアドレスであれば大きな問題はないものの、別の宛先にメールが届いてしまった場合、セキュリティ上の問題につながりかねません。
名前やメールアドレスのミスを防ぐには、送信前に複数回の確認を行ってください。メールを作成した担当者だけでなく、ほかの社員によるダブルチェックも効果的です。ダブルチェックによって、本文の誤字脱字や事実誤認も防ぎやすくなります。
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資料をダウンロードする依頼後に研修内容を変更しない
講師がオンライン研修を承諾したのち、開催日や研修テーマ、内容などを変更すると失礼にあたるだけでなく、迷惑がかかります。大幅に研修内容を変更した場合、講師から辞退の連絡を受けるかもしれません。
たとえば、当初のテーマが「新入社員向けのビジネスマナー研修」だったにもかかわらず、途中で「経営幹部向けのマネジメント研修」に変わるようなケースがあげられます。講師によって対応できるテーマは異なることが多いため、研修内容を変更されると対応が難しくなるかもしれません。
また、当初はオンデマンド型の研修だったにもかかわらず、途中でライブ配信型に変更する場合にも注意してください。オンデマンドとライブ配信では、講師の心構えや準備が異なる可能性があります。
変更の余地がないよう研修内容を固めたうえで、講師に依頼文を送付してください。
失礼のない姿勢で依頼する
オンライン研修を依頼する際は、講師への敬意が必要になります。多くの講師が忙しく、さまざまなオファーを検討しているものです。そのため「オンライン研修を検討してもらおう」という傲慢な姿勢ではなく「オンライン研修をご検討いただく」という謙虚な姿勢を重視してください。
たとえば「ご都合のよい時間で検討していただけますか」という姿勢はふさわしい例です。一方「まずはスケジュールだけ教えてください」という姿勢はよくない例に該当します。
講師に快くオンライン研修を引き受けてもらうには、丁寧で謙虚な姿勢が欠かせません。依頼文を送付する際は、十分に配慮してください。
送信者の身元を明らかにする
講師に依頼文を送付する際は、送信者の身元を明確に示しましょう。身元を明らかにしなければ、講師に対して警戒心を与えかねません。
具体的には依頼文の冒頭と末尾に会社名・担当者氏名を明記します。電話番号とメールアドレスも本文または末尾に記載してください。
仮に電話番号とメールアドレスの記載を忘れた場合、講師は連絡を取ることができません。その段階で不信感を持たれる可能性が高いため、依頼の承諾は難しいでしょう。
研修内容がタイトルでわかるようにする
人気講師は多数の企業から研修依頼を受けているため、秘書が依頼文を選別している可能性があります。したがって、依頼文のタイトルだけで内容がわかるように工夫しましょう。そうしなければ、開封されずに破棄される可能性があります。
具体的にはタイトルに日時、依頼者名、内容を的確に盛り込んでください。たとえば以下のようなタイトルです。
「【4/30(火)】オンライン研修のご相談(株式会社〇〇)」
このように必要事項を入れることにより、依頼文の開封率がアップする効果が期待できます。講師がタイトルを見ただけで、すぐに会社名を検索できるという点もメリットです。
オンライン研修は外部に委託する方法もオススメ
自社でゼロからオンライン研修を準備する場合、講師の選定、依頼文作成、講師との打ち合わせ、研修当日の調整など、さまざまな手間が必要です。一方、オンライン研修専門の外部サービスに委託すれば、以下のようなメリットが得られます。
- 講師への依頼文が不要になる
- カスタマーサポートを受けられる
- 研修の設計も相談できる
上記のメリットに対応しているのが「manebi eラーニング」です。「manebi eラーニング」を活用するとオンライン研修やeラーニングをかんたんかつ効果的に実施できます。
「manebi eラーニング」では専門講師によるオンライン研修を提供しているので、自主的に講師を探し、依頼文を送るという行為は必要ありません。また、カスタマーサポートによる研修設計に対応しています。
オンライン研修の依頼はわかりやすい文書を心がけよう
オンライン研修の講師依頼文に必要な項目として、宛名・かがみ文、研修内容、ツール、謝礼内容、連絡のお願い・問い合わせ、主催者情報があります。
講師依頼文を作成する際の注意点は、依頼文を送付するタイミング、複数講師への同時依頼の回避、研修依頼の確定期限の設定、講師氏名やメールアドレスの送信ミスに気をつけることです。
「manebi eラーニング」は、ブレンディッドラーニング(オンライン研修とeラーニングを併用して学習効果を高めること)を活用できる社員研修トータルソリューションで、約5,000件のコンテンツがあり、新人研修やコンプライアンス研修、ハラスメント研修、情報セキュリティ研修など、各種研修に対応し、自社コンテンツのアップロードも可能です。
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