「ロジカルシンキング研修について知りたい」「ロジカルシンキング研修を導入するポイントを理解したい」と考えている人事担当の方もいるのではないでしょうか。
本記事を読むと、ロジカルシンキング研修にオススメのゲーム7選や目的、期待できる効果がわかるでしょう。具体的には、以下の内容を紹介します。自社で行う研修の参考にしてください。
- そもそもロジカルシンキングとは
- ロジカルシンキング研修の目的と効果
- ゲームを取り入れるメリット
- オススメのゲーム7選
そもそもロジカルシンキングとは
そもそもロジカルシンキングにはどのような意味があるのでしょうか。ここではロジカルシンキングの意味とフレームワークについて解説します。
ロジカルシンキングの意味
ロジカルシンキングとは、論理的な思考(物事を結論と根拠にわけ、そのつながりを把握しながら情報を理解する考え方)を意味する言葉です。
ロジカルシンキングを磨くと、問題解決に至る原因の把握だけでなく、解決策の立案に効果的な思考プロセスを得られます。筋の通った明確な論理の構築や、相手を納得させる能力を身につけるのは、ビジネスシーンにおいて必要不可欠です。
ロジカルシンキングのフレームワーク
ロジカルシンキングの代表的なフレームワーク(共通の枠組み)に以下があります。
- ピラミッドストラクチャー:事実をもとに解釈を引き出し、相手が受け入れやすい答えを導き出す方法
- 3C:市場や自社、競合他社を分析する方法
- 5W2C:情報を論理的に整理、分類、集約するフレームワーク
ロジカルシンキングを習得するには、最初にフレームワークを活用して情報を整理することが大切です。
ロジカルシンキング研修の目的と効果
ロジカルシンキング研修の目的と効果として考えられるのは以下の4つです。
- 分析力・問題解決力を身につける
- 提案力を身につける
- 生産性を向上させる
- コミュニケーション能力を高める
分析力・問題解決力を身につける
ロジカルシンキング研修を受けると、
- 分析力:「物事がなぜそうなっているのか?」という理由や原因を考える能力
- 問題解決力:問題の原因を明確にしたうえで適切に解決する能力
を身につけられます。原因を分析しながら本質を見極める力が育まれるため、問題解決に必要な要素をスムーズに見つけられるでしょう。
提案力を身につける
提案力とは、相手が求める本質を汲み取り、相手が抱えている課題や期待をスムーズに解決する能力のこと。ロジカルシンキング研修を通じて提案力を磨くと、相手が何を求めているのかを把握し、適切に提案する能力が向上します。
提案力は社内のプレゼンテーションや社外の商談など、さまざまな場面で必要不可欠。社員の提案力に課題がある場合、ロジカルシンキング研修の受講が必須といえます。
生産性を向上させる
生産性の向上とは、意識的かつ合理的に業務を遂行する能力です。ロジカルシンキング研修を通じて業務プロセスを論理的に考えられるため、不要な作業を減らし、効率化できる作業を増やせます。その結果、意識的かつ合理的に業務に取り組めるでしょう。
また、ロジカルシンキングは迅速な問題解決と意思決定につながるため、生産性の向上が見込めます。
コミュニケーション能力を高める
コミュニケーション能力とは、自身の意図を相手に伝えるとともに、相手の意図を理解する能力のこと。
ロジカルシンキング研修では、論理的思考に沿って物事を整理し、体系的に説明する能力が身につきます。その結果、自身の意図を簡潔かつ明確に伝えながら、相手の意図を把握する能力が磨かれるのです。それにコミュニケーション能力が向上するでしょう。
ロジカルシンキング研修の内容にゲームを取り入れるメリット
ロジカルシンキング研修にゲームを取り入れるメリットには以下があります。
- 楽しみながらトレーニングできる
- 社員同士のコミュニケーションを深められる
- 体験や失敗を通して学習できる
楽しみながらトレーニングできる
ゲームを活用したロジカルシンキング研修では、楽しみながらトレーニングできます。
座学だけの研修ではモチベーションが上がらず、学習に対して関心が向かないかもしれません。しかしゲームを取り入れると、受講者の「学びたい」というモチベーションを引き出す効果が期待できるため、学習効果の向上が期待できるのです。
社員同士のコミュニケーションを深められる
ロジカルシンキング研修で使用するゲームの多くは、受講者同士のコミュニケーションを必要とします。チーム内で協力しながら戦略を考えるため、社員間のつながりが生まれる可能性も高いからです。
実際の業務においても、社員同士のコミュニケーションを取りやすくなるので、効率化や生産性の向上が期待できます。
体験や失敗を通して学習できる
ロジカルシンキングを習得するには、行動と失敗を重ねながら学び続ける必要があります。業務中の意図的な失敗はリスクが大きいため、ゲームのなかでトライ&エラーを繰り返すことが大切です。
ロジカルシンキング研修でゲームを導入すると、実際の状況にもとづいてシミュレーションできます。失敗した場合は「何がいけなかったのか」を考え、改善するきっかけを得られるでしょう。実際の業務においてもゲームで学んだことを思い出しやすいため、効果的なアプローチを選択できます。
ロジカルシンキング研修におすすめのゲーム7選
ロジカルシンキング研修にオススメのゲームとして以下の7つを紹介します。
- 人狼ゲーム
- ビブリオバトル
- マーダーミステリー
- ナンバーワン・ベーカリー
- コリドール
- ロストレガシー
- ブレインストーミング
人狼ゲーム
人狼ゲームとは、数名から10名程度の参加者によって行われる推理ゲームです。ゲームマスターや人狼、騎士や霊媒師、占い師や村人など異なる役割を設定して進めます。
参加者に「人狼」が紛れ込んでいる点がこのゲームのポイント。一晩経過するごとに、人狼によって参加者が一人ずつ襲撃されます。目的は、ディスカッションを通じて人狼を特定し、村の壊滅を防ぐことです。人狼ゲームがロジカルシンキング研修にオススメの理由として以下の内容が挙げられます。
- 自分の考えを他者にわかりやすく伝えられる
- 論理的に出来事を整理し、推理する力が鍛えられる
- 前提条件を間違えずに分析する能力を磨ける
ビブリオバトル
ビブリオバトルとは、京都大学から広まった読書会・輪読会のことで、一定時間内で自分が魅力的だと思う本を紹介するゲームです。参加者は最終的に「どの本が最も読みたいか?」を投票し、多数票を獲得した本がチャンプ本となります。ビブリオバトルがロジカルシンキング研修におすすめとなる理由は以下のとおりです。
- 自分の思いや考えを整理し、論理的に話す力が鍛えられる
- 相手の理解度を考慮したコミュニケーション力を養える
- プレゼンテーション能力を磨ける
マーダーミステリー
マーダーミステリーは、参加者に物語の登場人物の役を割り振り、それぞれが役を演じながら物語の真相を解明していくゲームです。
通常は6人から20人程度で行うことが多く、人狼よりも大規模なグループで実施できます。オンラインで開催される機会も多いゲームです。マーダーミステリーをロジカルシンキング研修で導入すると、他者に根拠を説得する力を養えるでしょう。
ナンバーワン・ベーカリー
「ナンバーワン・ベーカリー」は、株式会社IOTメーカーズが制作・販売している起業体験型のボードゲームです。「儲かるパン屋を作ろう!」という趣旨のもと、経営やマーケティング知識を駆使して成功を目指します。
ナンバーワン・ベーカリーをロジカルシンキング研修で導入すると、論理的思考力を鍛えられるでしょう。売上や費用、キャッシュフローといった経済の知識を学べるメリットもあります。
コリドール
コリドールは、2〜4人の参加者がコマと壁を動かしながら、ゴールへ到達することを目指すボードゲームです。フランス発祥のゲームであり、プレイ時間が約20分と短いため、手軽に楽しめます。コリドールをロジカルシンキング研修で導入すると、論理的な戦略の構築力を養えるでしょう。問題解決力の向上も期待できます。
ロストレガシー
ロストレガシーは「古代人の失われた遺産」を意味する言葉で、9種類のカードを16枚使用して進めるゲームです。プレイヤーは、ほかの参加者の手札を見たり、交換したりしながら進めていき、最終的に「失われた遺跡カード」を当てることを目指します。
ロジカルシンキング研修にロストレガシーを導入すると、論理的な戦略の立案や状況把握能力を鍛えられるでしょう。
ブレインストーミング
ブレインストーミングは特定のテーマや課題に対してアイデアを自由に出し合うゲームです。複数の人々が集まってアイデアを共有することにより、新しい考え方やアプローチが生まれる可能性があります。ブレインストーミングをロジカルシンキング研修で導入すれば、柔軟な思考力や課題解決力を鍛えられるでしょう。
ロジカルシンキング研修のプログラムにゲームを取り入れよう
ロジカルシンキング研修を開催すると、社員の分析力・問題解決力と提案力の習得、生産性とコミュニケーション能力の向上が見込めます。ただし、ロジカルシンキング研修だけではモチベーションが上がらないかもしれません。
ロジカルシンキング研修にゲームを取り入れることを視野に入れましょう。それにより楽しみながらトレーニングできるうえ、社員同士のコミュニケーションも深まり、体験や失敗を通した学習も可能です。具体的なゲームとして、人狼ゲームやビブリオバトル、マーダーミステリーやナンバーワン・ベーカリーなどがあるので導入を検討してみてください。
なお、社員にロジカルシンキング研修を受講してもらう際は、eラーニングとオンライン集合研修の両方を活用し、低コストで効果を最大化することが大切です。
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