eラーニングで階層別研修を成功させる方法|設計・運用を徹底解説

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2025年11月11日(火)

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ヒューマンキャピタルパートナーズ株式会社 代表取締役/人的資本経営・組織開発コンサルタント

堂前 晋平

組織・人材開発の専門家として、社員1万人を超える大手IT企業から10名以下の日本料理店まで、延べ500社・5万人超の支援実績を持つ。
大企業での営業経験を経て、ベンチャー企業にて支社設立・事業責任者・取締役としてIPO、さらに子会社設立を経験。上場企業のグループ人事責任者としてM&A後のPMIを担い、社員70名から400名への急成長を支援。これらの多様な経験を活かし、経営と人事の両視点から戦略的人材マネジメントを実践。日本経営品質賞本賞、ホワイト企業大賞、グッドカンパニー大賞などの受賞に寄与。2023年8月manebiのCPO(Chief People Officer)就任。現在はISO30414のリードコンサルタントとして人的資本経営の推進支援や社員研修の講師としても登壇中。

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階層別研修をeラーニングで実施すると、受講者の行動はどのように変わるのでしょうか。本記事では、新入社員から管理職まで、階層別に応じたeラーニング研修の設計方法、運用のポイント、成果測定の方法までをわかりやすく解説します。

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なぜeラーニングで階層別研修を行うのか

働き方の多様化やリモートワークの普及により、集合研修の実施が難しい場合が増えています。eラーニングを活用すれば、時間や場所にとらわれず、各階層に必要な学習機会を提供できます。

さらに、受講状況や理解度をリアルタイムで把握できるため、改善が必要な箇所にすぐ対応可能です。数十人〜数百人規模の階層別研修でも、同じ品質の教材を一斉に提供しつつ、個々の進捗に合わせたフォローができます。

集合研修と組み合わせたブレンディッドラーニングでは、知識習得の効率化と実践力の強化を同時に実現できます。

階層別研修について詳しくはをご覧ください。

階層別研修をeラーニングで成功させる準備

階層別研修をeラーニングで実施する際は、事前準備が成果を左右します。ここでは、効果的な研修設計に欠かせない「目標設定」と「対象整理」の2つのステップを解説します。

目標設定

まず、明確な目標設定が不可欠です。eラーニングを導入する際は、単に「受講を完了させる」だけでなく、「どんな行動ができるようになるか」「業務成果にどうつなげるか」まで具体的に設定しましょう。

学習の目的(達成したい状態)、行動目標(具体的な行動)、業務KPI(成果の数値)を一直線につなげる設計が理想です。こうすることで、学習者は「なぜ学ぶのか」を理解でき、研修担当者は成果測定の基準を明確にできます。

階層別研修の対象を整理

次に、eラーニングで階層別研修を設計する前に、対象者の区分と前提条件を整理しておく必要があります。
階層ごとに求められる能力レベルや業務経験は異なるため、一律の内容では効果が薄れてしまいます。

以下のように整理するとよいでしょう。

  • 新人層:ビジネスマナー、報連相、社会人基礎力
  • 中堅層:チーム推進力、後輩指導、課題解決スキル
  • 管理職層:マネジメント力、意思決定、戦略思考

学習を定着させるコンテンツ設計のポイント

eラーニングで階層別研修を成功させるには、学習の順序と教材の使い分けが重要です。
ここでは、マイクロ学習から現場トライまでの学習導線と、動画・テキスト・クイズそれぞれの役割、さらに階層別の具体的なカリキュラム例を紹介します。

学習の順序

効果的な階層別研修では、学習を次の4ステップで構成します。

  1. マイクロ学習(5〜10分)で基礎理解
  2. テストで知識の定着
  3. 現場トライで実務適用
  4. フィードバックで振り返りと改善

このサイクルを短期間で回すことで、知識が行動として定着します。

教材の使い分け

教材の使い分けをすると、階層別研修の成果が大きく変わります。eラーニング教材は、動画・テキスト・クイズの3つを目的に応じて使い分けます。

  • 動画:概念の理解やロールプレイのデモンストレーションに最適
  • テキスト:詳細な手順や参考資料としての活用
  • クイズ:知識の定着確認と理解度

学習を定着させるには、以下の流れで1セットを作るのが効果的です。
動画で理解 →  クイズで確認→集合研修でディスカッション

階層や学習内容に応じてカスタマイズすれば、受講者の集中力を保ちながら効率よく学習を進められます。

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階層別研修のカリキュラム例

ここからは、新入社員・中堅社員・管理職それぞれの階層に適したカリキュラムの例を紹介します。各階層で学ぶべき内容と、eラーニング教材の構成パターンを具体的に示しますので、自社の研修設計の参考にしてください。

新人・若手社員

新入社員向け研修では、ビジネス基礎、マナー、社内ルールの理解が中心です。eラーニングで基本を学び、クイズで理解度を確認します。また、学んだ内容を実務(OJT)で即座に試せる環境を整えることが効果的です。

1日の学習時間を20〜30分に抑え、毎日少しずつ進める設計が定着率を高めます。

中堅社員

専門スキルの深化、チーム連携、後輩指導の能力が求められます 。eラーニングでは問題解決やマネジメント基礎を学び、ケーススタディで実践します 。

中堅社員は業務が多忙なため、受講時間の確保が課題になりがちです。10〜15分の学習コンテンツにまとめ、就業時間内に少しずつ進められる設計が理想的です。集合研修と組み合わせる場合は、eラーニングで事前に基礎知識を習得させ、対面の場ではグループワークやディスカッションに時間を割く反転学習の形が効果を発揮します。

管理職

組織マネジメント、リーダーシップ、意思決定力の強化が中心です 。eラーニングでは理論を学び、実際の組織課題を使ったケーススタディで応用力を養います 。

管理職は経営層との橋渡し役でもあるため、戦略思考や財務・数値管理の知識も必要です。また、管理職同士のピアラーニングも有効ですので、他部署のマネージャーと意見交換できる場を設けると学びが深まるでしょう。

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受講行動を促す運用方法

eラーニングを導入しても、受講者が実際に学習を進めなければ意味がありません。ここでは、階層別研修の運用のポイントを解説します。

研修の期限を設ける

受講行動を促すための基本は、明確な期限設定と定期的な通知です。eラーニングの各コースに受講期限を設け、期限の1週間前・3日前・前日にリマインドメールを自動送信する設定にしておきましょう。LMSの自動通知機能を活用すれば、手動でのリマインド作業を省けます。

運用の負荷を最小限にする

階層別研修の運用負荷を最小限にするには、できるだけ多くの業務を自動化することがポイントです。受講者の登録や研修開始前後のリマインド、アンケート依頼などは、LMSの自動化機能を活用しましょう。また、よくある質問をまとめたFAQページやヘルプページを用意し、受講者が自己解決できる環境を整えます。

少人数で検証する

まず、対象階層と人数を絞り込みます。受講から実践までのサイクルを一通り回せるよう設計します。

例:新入社員30名、特定部署の中堅社員20名など。
期間:1〜2か月程度
合格ライン:テストの点数だけでなく、受講完了率や実践課題の提出率も含めて設定

成果測定と改善サイクルの回し方

階層別研修を実施した後は、成果を定量的に確認することが重要です。eラーニングの強みは、学習データを自動で収集・分析できる点にあります。ここでは、LMSログやアンケート、データ収集方法について解説します。

成果を確認すべき項目を絞る

成果の確認では、設定したKPIのうち重要な指標を3〜5項目に絞って追いましょう。
代表的な指標は以下のとおりです。

  • 受講完了率:参加状況の把握
  • テスト合格率:理解度の測定
  • 上司評価スコア:実践行動の評価
  • 実践課題提出率:行動変容の定着度

各指標に明確な達成ライン(例:完了率90%、合格率80%、上司評価3.5以上)を設け、定期的に到達度をモニタリングします。数値が下回った場合は、どの段階で停滞しているかを分析し、教材内容や運用プロセスを見直します。
基準値は過去実績や業界平均を参考に、自社の組織規模と文化に合わせて調整することが望ましいでしょう。

データを集める

研修効果を正確に測定するためには、定量データと定性データの両面から分析する必要があります。
主な収集手段は以下の3つです。

  • LMSログ
    受講進捗・学習時間・テスト結果などの定量データを自動収集。リアルタイムのダッシュボードで階層別・部署別の比較が可能
  • 簡易アンケート
    教材の分かりやすさや実務への活用度を5〜10問で測定。
    受講者の満足度や主観的変化を把握
  • 上司評価
    受講後の行動変化を「活用度」「変化度」などの観点で5段階評価


これらのデータを定期的に統合し、相互に補完することで、学習の進捗・理解度・行動変容を多面的に可視化できます。
データの蓄積を継続すれば、次年度の設計改善にも活かせる定量的な知見が得られます。

ボトルネックの確認を行う

研修改善の起点は、どの段階で成果が止まっているかを可視化することです。
eラーニングの学習プロセスは、「受講 → 理解 → 実践行動 → 成果」の4段階に分けて分析します。

  • 受講段階:開始率や完了率が低い場合は、告知不足や動機づけの欠如が要因
  • 理解段階:テスト合格率が低い場合、教材の難度や説明構成の見直しが必要
  • 実践行動段階:課題提出率や上司評価が低ければ、現場適用の機会不足を疑う
  • 成果段階:業務KPI未達なら、研修テーマ自体の再設定やフォローアップ研修を検討

このように段階ごとに要因を切り分けることで、感覚的な判断に頼らず、データに基づく精緻な改善設計が可能になります。

改善施策の実行と仮説検証

ボトルネックが特定できたら、仮説を立てて検証を行いながら改善を進めます。どの要素が成果に影響しているのかを明確にするため、一度に複数を変えず、1要素ずつ仮説検証することが重要です。

  • 受講率の低下 → 期限設定や通知頻度を見直し、上司による声かけを強化
  • 理解度の不足 → 教材の難度調整、補足資料や追加解説を提供
  • 実践行動の停滞 → 上司との面談導線を設計し、現場で試す課題を設定
  • 成果の未達 → 学習内容と業務目標を再連結し、実務適用支援を強化

一度に複数の施策を導入すると、何が有効だったのか検証が難しくなります。
単一施策ごとに効果を測定し、因果を明確化するプロセス管理が、継続的な改善を支える鍵となります。

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manebi eラーニングなら階層別研修のeラーニング運用を一気通貫で支援

階層別研修を効果的に実施するには、豊富な教材、学習管理機能、手厚いサポートが欠かせません。manebi eラーニングはこれらすべてを兼ね備え、研修の設計から運用、定着までを一気通貫で支援します。

階層別テンプレートと豊富な教材ラインナップ

manebi eラーニングでは、新入社員研修・若手社員研修・中堅社員研修・管理職研修といった階層別研修のテンプレートがあらかじめ用意されています。オプション動画含む約8,000本の豊富な教材コンテンツから、各階層に最適なコースマップをAI搭載LMSが自動的に提案してくれるため、カリキュラム設計の時間を大幅に削減できます。

さらに、自社教材をアップロードする機能もあり、社内独自の業務知識や事例を組み込んだオリジナル研修も簡単に作成できます。

使いやすい管理画面と学習管理機能

manebi eラーニングの管理画面は、直感的でシンプルな操作性が特徴です。マニュアル不要で誰でも使いこなせ、受講者の登録・研修割り当て・進捗確認がスムーズに行えます。

AI搭載LMSが、受講者ごとの学習履歴・理解度・進捗状況を自動集計。KPIや評価指標に沿ったレポートを作成でき、研修担当者や経営層への報告資料作成も簡単です。

導入支援と定着サポート

導入後は専任担当者が研修の立ち上げをサポート。受講者登録や教材設定も一緒に進めます。研修開始後も、進捗チェックや受講率改善の提案、アンケート設計支援などで定着をサポートします。

サポート体制は、24時間対応のチャットボット、メール・電話・Zoomでの問い合わせ、充実したヘルプページなど、多彩なサポートで研修担当者の負担を軽減します。

よくある質問

manebi eラーニングにおいて自社教材のアップロードは可能ですか?

はい、可能です。manebi eラーニングでは、自社で作成した動画(MP4・MOV形式など)やPDF資料、YouTube動画も簡単に組み込めます。最大100GBまでの大容量ストレージが用意されていますので、社内の業務マニュアルや事例動画など、独自のコンテンツを自由にアップロードして研修に活用できます。

manebi eラーニングはテストや理解度チェックはありますか?

manebi eラーニングでは、択一式から記述式、画像・動画を活用した実践的な問題まで、幅広い形式のテストを作成できます。選択式の問題は自動採点が可能で、管理者の負担を軽減します。また、テストやアンケートの作成代行サービスも提供しています。

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